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「黒羽の薫りに抱かれて」は人との縁が薄く常に一人ぼっちだった深森が
怪我をしたところを介抱してくれた百嵐に段々心を開き
結ばれるまでのお話で雑誌掲載作の改訂版になります。
そして、タイトルにもなった「伴侶の心得」は書き下ろしの続編になります。
百嵐のお屋敷にはとっても豪華です。
春夏秋冬それぞれが楽しめる離れ?があるのですが
お花見、栗拾い、冬の満月、蛍と
ほんの10日ばかりでいろいろな場面が出てきます。
季節の行事をきちんとしたことのない深森は感動しまくり。
ちょうど読み終わった日に夜外出すると
満月で日頃意識することはないですが読んだ直後ということで
なんだか自分も月と月が照らす畑に見とれてしまいました。
雪じゃないのが残念だ。
あと、お花見でのあーんvにすごく萌ツボが押されました。
あーんvは鉄板。
龍神の銀朱様が深森の護り石を取り上げるシーンは
可哀相で可哀相で仕方ありませんでしたが
続編では何故か深森を気に入りアドバイザーに。
やっぱり神様なのですね。
続編は百嵐の伴侶を名乗る風華が現れ深森はイジメ倒されます。
風華は男しかいない天狗の中でもある時期が来ると
体が女性的な特徴を持ち子供が産めるようになる特殊な天狗で
次期頭領である百嵐の伴侶となり子を為すことが役目だとか。
一人で耐える深森は子を為せない自分は身を引いた方がいいのでは、と思うのですね。
王道展開ですがこれがいいのです。
ただ、誤植が多かったのがちょっと残念。
特に深森と森若の名前がよく間違えられてて途中で何度が集中力が切れてしまった。
再販するときは直してくれるといいな。