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hatsukoi
うはー、面白かったなー。
さすが榎田尤利さん。お話づくりが上手い。
あらすじは他レビューに詳しいですが、タイムスリップモノです。生活に飽きた三十路男が高校生に戻ってしまい、その時代に担任だった男に恋をする、という。
これSFではよくある設定ですが、何度読んでもワクワクこそばゆい気持ちになれる良設定ですよね。
高校生には戻りたくねぇぞ!色々痛かったぞ私は!などと思いながら読んだのですが、そうか、もし今の脳ミソのままで高校生に戻れたら、いまだに同窓会のたびに笑いのネタにされるアンナコトやコンナコトを無かったことにできるんだよなァw
この作品、どこをどう誉めていいか分かんないんですが(誉めるところがありすぎて)、オトナの初恋にめっちゃ萌えました。
途中、もどかしくてもどかしくて死にそうな気分になったりもしましたが、そのすべてが良い「焦らし」となってくれて、ラスト結ばれたときのキュンキュンを高めてくれたなと思います。こういう焦らし、最高だ。
結ばれたときの二人ってさ、経験値ありまくりのオジサン二人なんだよね。なのに、まるで初体験の高校生同士がエッチしてるかのように爽やかで。
「互いに慣れてて最初から相手と自分に快楽を与える術を知っていること」と「レモン味のキュンキュンした新鮮で不器用なセックスができること」、この二つが噛み合ったエッチに矛盾を感じなかったのは、このストーリーだからだからこそだなと思いました。
(BLでは、セックスのシーンだけ『浮いてる』作品によく巡りあうんだよねー。どんなに濡れ場の描写がエロくて素晴らしくても、ストーリーとの食い合わせが悪いと萌えることができない。)
あと、もとの時代に帰ってきてから、攻めが待った「半年」という期間が好きでした。
この半年間の攻めの心情を想像するだけで、キュンキュンご飯三杯ぶん萌えることができる。
恋をして、人は変わる。わがままで利己的になったり、優しく相手を思いやれるようになったり。誰かに近づこうとすれば、相手に触れた部分が変化するのは当たり前のことだけど、恋はやっぱり格別です。
そんな恋愛の醍醐味が丁寧に描写された作品でした。直球ストレートの恋愛ものに私の心臓はわし掴みにされました。
主人公の久我山は非常に冷めていて、他人と距離を置いて接する31歳のエリート弁護士です。高校の担任のお通夜の帰りに事故に遭い、17歳の自分に戻ってしまい、31歳の頭に17歳の体で、高校生活を送りはじめます。
はじめは相変わらず冷めた目線で周囲を見渡しているものの、31歳の自分よりも年下の担任・曽根との関係を通じて、徐々にその態度は変化していきます。曽根への気持ちが恋だと気付いた後の久我山は、驚くほど人間らしくなります。それまで他人と距離をとるあまりなくしていたもの、生活を彩る感情を、彼は恋をすることによってあまねく手にします。もちろんその中には喜びや楽しさだけでなく、悲しみや切なさもついてきます。曽根に失恋したあとの久我山の独白の切ないことといったら・・・!!
また、恋する気持ちを知った31歳の久我山は、自分自身に対しても優しくなります。31歳の久我山の意識は、しばしば17歳に戻ってしまい、それは彼にはどうすることもできません。けれど、かつて彼が経験した両親の離婚直前の言い争いを、17歳の自分に聞かせまいとして必死に踏みとどまろうとします。
恋を知らない頃の久我山は、自分自身に対しても愛情を注いでいませんでした。キャバ嬢への態度から明らかなように、頭で考えてより効率の良いほうへと自分の行動を仕向けるあまり、あまりにも感情を置いてけぼりにしていました。その久我山が、17歳の自分のやわな心を守ってあげようと懸命に意識を注ぐのです。恋をして、自分自身を大事にしてあげることも学んだ久我山に、私は鼻水垂らして泣きました。曽根とのシーンよりも、これほど久我山が恋愛で変化したということが現れているこのシーンで私は一番切なくなったかもしれません。
とにかく切なかったです!!読み始めたときは、このタイムスリップ設定はいらないのでは?とも思いましたが、大きな思い違いでした。この設定があるからこそ、彼の内面の成長がありありと見えるんですよね!!
また、久我山が31歳の体に戻ってきてからの、その後の二人も大変おいしくいただきました。曽根は久我山にとっての初恋なんですよね・・・なんかもうそうおもっただけで胸がいっぱいになってしまいます。タイトル卑怯です(笑)
おまけで神評価!
ある意味ファンタジーなので、読みながらムリがある感じがしたときもありましたが、最終的に納得のいくまとまり方だったし、泣けたし、身につまされたし、大人だからこそ共感できるお話だったので、おまけしました。
精神的なタイムスリップと言ったらいいのでしょうか?
ハンサムで仕事ができてモテるけれど、なんだか人格に欠けた部分のある弁護士・久我山は、高校時代の英語教師・曽根の葬式関係のある事故がきっかけで31歳の記憶そのままに17歳の自分に戻ってしまいます。
31歳の目線で24歳の曽根と再会してみると・・・
若い頃の考え方とそれなりに社会経験を積んでからの考え方。
自分のことで手一杯の頃と他人のことまで考えられるようになってから。
人を好きになるという止められない衝動。
などが、久我山という一人の男を通して語られます。
17歳、大人のつもりで周囲がわかっているようで自分で手一杯の頃のこと。
「先生商売」についての一言。
久我山が17歳のからだの中で消えそうな自分を振り返ったモノローグ
『思うに、ずいぶん長いあいだ、私は自分を好きではなかった。
自分に甘かったし、利己的で、自分だけが可愛いといういやな人間だったが、そんな自分を好きだったわけではない。弁護士バッジを外したら、誰からも尊敬されないことは、心のどこかでわかっていた。だからこそ、外見だの、社会的立場だのにこだわった。自分を強く見せなければならないと虚勢を張っていた。
今は違う。
弱くて愚かな自分が結構好きだ。強く見せようと足掻くよりいさぎよい。』
など、共感しながら泣きながら、読みました。
実際に、このお話を17歳の子供たちが読んだとしたら、どう感じるのでしょうか?感想を聞いてみたい気がします。
本編は、現代に戻ってうまい具合にハッピーエンド。
キムとエドワードのエピソードも生かされ、ハグだけだけれど満足できる終わり方でした。
本編は、31歳の久我山目線で語られますが、『はつ恋のゆくえ』は39歳の曽根目線でその後が語られます。
ストッパーが吹っ飛んだ久我山と、ジャムのようにトロトロになっちゃっている曽根の、15年間分ためこんだ思いが爆発のアマアマラブラブエッチです。ごちそうさま。
ハァァァ~悶えました。泣きました。
そうなんですよ、そうなんですよ、大人になって初めて知るあの青い未熟な時間。
いっぱしの大人になったつもりで、粋がっていたけど、今もあの頃と頭は変わっていないとは思っているけど、色々な知識をたずさえて着実に変化しているはずの現在からみれば過去は未熟なのです。
榎田さん、さすがです!もう最後の方涙が出て止まりませんでした。
周りがうっとうしくて、無関心、少しバカにした感のあるうわべの男久我山。
高校時代、印象にもなかった副担任の曽根の通夜に行った帰りに事故に会いタイムスリップ。
体は17歳で頭は31歳。
そんな久我山が印象にも残らなかった曽根と新たに対峙して気がつくこと。
誰もがきれいごとでは生きていけない悲しさ、他人と関わることのむずかしさ。
題名そのままの初恋の甘酸っぱさ。
自分ではどうしようもない運命だけど、あの時何もしなかった事を少しでもしていたら、未来が少しだけ変わって、自分も相手も幸せになれる。
久我山が少しだけ変わったことで、こんな未来が待っていたなんて。
ネタバレしたくないので、是非読んでみてください。
エロは最後の最後に少しあるだけですが、それでも満足です。
やはり、おぢさんは可愛い☆のがポイントだ。
うはぁ~。また榎田先生の手腕にひっかかってしまう読者がここに!
なんだぁーこれは。このタイトルでこうくるか!!!?
今の気持ちはそう「悔しい」ですw
見事に転がされました。うーん時間軸飛び越えるとは。。。
何故かタイムトリップしてしまい、高校生活をもう一度送る久我山。
過去の時間軸で生きて、彼はどうなるんだろう?という逸る気持ちが沸き立ち、とにかく止まらず読み進めるしかなかった。
主人公の久我山はというと容姿は良いし、頭脳明晰、仕事はできるし評価も高い。でも利己的でドライ。。女は意のままに転がすw
弁護士という仕事上、ある程度苦労は垣間見える。
でも、人間味が欠片もなく淋しい男だ。
最初に登場して、まぁーびっくりするくらい共感できない主人公。この主人公が紡ぐ物語に、いったい私はどうシンクロしていくのか?と思いながらページを進めて…気付いたらあれよあれよと無我夢中(汗)
マイナスからのイメージアップ推進力は、すごいです。
そんな久我山が、かつての担任曽根先生に初恋するお話。
タイトルからは恋のお話と思えますが、それだけでなく、久我山が本当の意味で大人の男になる…という軸もあります。
高校生くらいのときの物の見方というのは、結構狭いもの。
その時期の全力の客観性でもって記憶を刻めど、やはり自分の主観の脳を通った限りなく勝手なデータだったりします。
脳の基本は見たいものしか見ないんですもんね。(←榎田先生の他作中で書かれてました)
大人になってもそれは変わりないと思いますが、視野が違う。人によってレベルは違えど、いろんな可能性の選択肢によって、物事の見え方の正確な方向を見極められます。
そういう意味で31歳の久我山が、もう一度当時の曽根を客観視できる設定がとても面白かった。
17歳の久我山には見えなかった世界が、31歳では見えることによって、曽根の印象はまったく違うものになっていく。最初は若造だと思っていたのが、少しずつ変わり…
果ては男の曽根に…。まさかの…初恋!!
エゴイズムの塊のような共感できない男が?まったくの意外な落とし穴に落ちていくギャップ。
久我山が本当の恋を知り泣きじゃくるシーン。冒頭でマイナス印象だった久我山が愛しくなっている、私の心の動きのパラメータの激しさにも驚きですw
曽根の生き方を31歳の目で見て、久我山はこれまでの自分の生き方を省みるようになる。
自分に関わる人間関係から得た大切なことを、ずっと忘れてしまっていたと気付かされます。
それを思い出させてくれたのが、曽根。31歳の久我山にとっても、24歳の曽根は先生だった。まさに久我山という人間にとっての先生だったんですね。
そして久我山は真実、恋を知ることによって、サイボーグから人になるのです!!(涙)
やっと氷の心が溶けた久我山は、本当に人間らしい。
人の弱さを身にしみて感じ、自分自身をも大切に思えるようになる(涙)
自分のことを好きだと思えるようになれるってすごいことです!(号泣)
そして必死で久我山の幸せを願い、尽力する久我山はかっこよかった!!!恋の病に苦しめられる姿も、切なさ満載!
大人とはやはり、年齢でも経験だけでもなく、経験力だなと思った。。。
自分に起きた出来事をきちんと客観視し、判断し、身につけられるだけの力。久我山は恋をして、それが曽根だったからこそ、大人になれたんだなと思います。
そんな久我山の、心から曽根を大切に想う…強い気持ちが未来を変えさせた!(号泣)
そして一番心に響いたのは、ラストで二人ともがお互いを「生きていてくれてよかった」と思うシーン。とても印象的でした(涙)
この気持ちを二人ともに同じ場面で思わせる神業テクニック(><)
もう作中に多々好きな表現があるので書ききれません。
ほんとに素敵なお話でした。
幸せなのに泣きたい恋にキュン♪したい方!ぜひにご堪能あれ。
ありがとうございました
先ず表紙が凄い好き!小山田さんの淡い色使いがまさに胸きゅんで甘酸っぱくてはつ恋って感じがしますですぞ!
31歳敏腕弁護士・久我山〔攻〕が、あまり印象の無い教師・曽根〔受〕の通夜に参加してその帰りに事故にあって、17歳の高校生時代に魂だけ戻ってしまうのですね。
SFだとよくあるパターンの話ですが、人生にやや冷めていた久我山が17歳の身体の中で、31歳の視点で大人達を見つめ、そして顔さえもよく覚えていなかった曽根を認識し17歳当時には気付かなかった曽根の魅力に気付いて魅かれて行く。
ラストはどうなるのか、作中で出てきたシザーハンズの様に悲劇で終わるのか、それともハッピーエンドを迎えるのか、読み終わるまでどうラストを持っていくんだろうと。
高校生時代に戻ってのはつ恋、そして現代への戻って再び始まる、はつ恋のその続き。
流石、榎田さんと言うべきか素晴らしい読後感でした。
事故が原因で高校時代の自分の中にタイムスリップしてしまった久我山。
高校生の体に三十一歳の心。
予想外の出来事になんとか冷静になろうとする久我山に、なにも知らないまま担任の曽根は親切にしてくれる。
昔はただのうっとうしい一教師でしかなかったはずの曽根のことを知るうちに惹かれていく久我山だったが……
十四年後の世界に彼はいなくて……
現在と過去で一粒で二度おいしい感じ。
タイムスリップもの、ということになるのかな。
ネタ的にそれほど新しいというワケでもないけれど、これだけ読ませてくれるのはディテールのリアルさとかのおかげかも。
たった十四年、されど十四年。
微妙に言葉が違ったり、携帯電話がなかったり。
考えてみれば当たり前のことなんだけれども、妙に説得力がありました。
印象に残っているのが主人公の成長、でしょうか。
大人になって子供のころ見えなかったものが見えるようになってくる。
そういうの、絶対誰しもなんかあると思うんですよね。
高校の時はうざい先生でしかなかったまだ若い教師の曽根は、戻ってきた久我山から見れば年下だったりして。
見方が変われば世界は変わる。
なんかこの辺の時系列のねじれのおかげで、当たり前の一瞬一瞬がなんだか愛しいです。普通はもう戻ってこないものだからかな。
この子供から大人への成長の他に、何事にも冷めた久我山が人間的な感情を取り戻すという変化があります。
久我山を替えるのはまわりの情況と、なにより曽根の存在なんだ。
熱血っていうのとは違うけど、まっすぐな曽根は、確かに学生時代に見たらちょっとめんどくさい人かもしれないなあなんて思ったり。でもその不器用さが時間を経てからみると愛しい。こういうことってあるよなあって。
ラスト。
ちょっと都合がいい気がしないでもないけれどこの結末でよかったです。
しかし榎田先生、今だからこのラストだけれど、昔だったら別の展開になっていたのかもしれないとふと思った。
久しぶりに本を読んで幸せになりました。
シリーズもの以外の榎田尤利作品でおすすめを…と言われたら一番に挙げたい作品。
あらすじは皆さん書いてらっしゃるので省略しますが、
小説として十分に面白く、かつ受も攻も恋に落ちてからの心の機微が本当に可愛くて、
何度も読んだし手放せない本です。
傲慢で自己中で計算高い31歳の弁護士・久我山が、
17歳の自分の中に入ってしまい、過去の出来事を追体験する。
一種のタイムスリップものなのですが、
この作品で重点が置かれているのはタイムスリップそのものではなく、
17歳の自分と、31歳の自分の視点の違い。
31歳の視点であらためて見る高校時代のクラスメート、教師、そして17歳の自分自身。
当時より経験を重ねたからこそ見えるものがある、という「感じ方」の違い。
この「31歳視点」が実にリアルで、このあたりの描写がさすが榎田さん。
主人公・久我山と同世代以上の人、社会人を何年か経験した人なら
きっと何かしら身につまされるものがあると思います。
まさしく同世代の私はいちいち共感、どっぷり感情移入して読んでいました。
多少気になったのは「眼鏡美男子」なんて言い回しは一般人はしませんよ…ということと(笑、
終盤の急展開が若干唐突に感じられたかな…ということくらい。
急展開の前にワンクッション、何かあっても良かったかなと。
でもその後に収録されている受視点の「はつ恋のゆくえ」が
素晴らしく可愛かったので全く不満はありません。
久我山視点に感情移入しまくってわんわん泣いて、どきどきして、はらはらして。
曽根視点の「はつ恋のゆくえ」でさらにどきどきして、にやにやして、ほろりとして。
重すぎず軽すぎず読みやすく、かつほんのりと気持ちのよいものが胸に残る作品でした。
この作品に関してはもう書きたいことたくさんありすぎてうずうずするのですが、
ネタバレになるのでこのへんで我慢。
ちなみに直接的なエロ描写はわりと控えめなのでBL初心者さんにもおすすめです。
エロ控えめでも愛はたっぷりなので、物足りないとはちっとも感じませんでした。
(私自身はハードな濡れ場大歓迎、でも何より心理描写が大事。と思ってます)
外見はエリートでちゃんとした人間だけど、内面はエゴイストな弁護士久我山が、行きたくもない高校時代の担任曽根の通夜に出席した直後、高校時代にワープしてしまう物語。
ワープというのとは違うのかな。高校生の体の中に、31歳の心が宿り、2度目の高校生活を体験します。
いじめられている女子、教師の行動、両親の不仲と離婚、同じものを見ても高校時代とは見方が違っていて、以前は気付かなかったことに気付きます。
そんな中で、久我山は31歳にして初めての恋を経験します。(外見は高校生ですが)
それなりにもてていたくせに、初恋です。
ワープ直前に、事故に遭ったのは確かなので、もしかして死んでるのじゃないかと、ちょっとビクビクしながら読みました。
とってもいいエンドで、読後感もよかったです。
というわけで満点。
『はつ恋』というタイトルからもっとカルピスソーダのような(笑)ものを思い描いていた私ですが、
この内容にはいい意味で裏切られたと思いました。
まぁ30代の男性と40代の男性のアレですから、そんな甘酸っぱい話では無いはずなんですが、でもなぜかちゃんと甘酸っぱさは感じれました!
やっぱり学生の時代にタイムスリップ(といっても中身は30代のまんまw)という部分があるからでしょうねー。
それにしても不思議なお話しでした。
まさかこのタイトルでこんなファンタジーがねじ込んであるとは思いませんでした。
いやはや、さすがというべきか。