夏雪

natsuyuki

夏雪
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神3
  • 萌×23
  • 萌9
  • 中立1
  • しゅみじゃない1

--

レビュー数
5
得点
55
評価数
17
平均
3.4 / 5
神率
17.6%
著者
真崎ひかる 

作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます

イラスト
陵クミコ 
媒体
小説
出版社
幻冬舎コミックス
レーベル
幻冬舎ルチル文庫
シリーズ
淡雪
発売日
価格
¥571(税抜)  
ISBN
9784344817920

あらすじ

年下の恋人・武川とすれ違いの日々が寂しい見習い保育士の祐真。保育所の子供の保護者である筒居の、大人の余裕に癒されるけど…?

表題作夏雪

高校3年、18歳、赤門の国立を目指す受験生
保育士見習い兼カフェのアルバイト、20歳

同時収録作品夏雪

水沢の恋人・子持ち(27歳)
カフェのオーナー店長(27歳)

その他の収録作品

  • 小春
  • あとがき

レビュー投稿数5

彼を思う気持ちに迷いは無くても

今回は付属校から赤門の大学を目指す受験生と
夢だった保育士見習いを始めたアルバイトのお話です。

受様視点で攻様の受験で頻繁には会えなくなった時に
受様に近付く大人の男が現れて一波乱という本編と
攻様視点で攻様の卒業式後のイチャラブを収録。

前作『淡雪』の続編。

二人が知り合ってから二年、
受様は法的には成人と認められる年になりましたが
自分が彼に知り合った年になった攻様は
まだ学生服をきている受験生です。

しかし四人兄弟の長男である攻様は
童顔で幼い印象を与えやすい受様より
外見的にも内面的にも格段に大人びていて
全身で受様を甘やかしてくれます。

受様は父を亡くしてから天涯孤独。
保育士を夢見ていても
なかなか自力では就職先を見つけずにいますが、
カフェの店長の彼氏に保育所を紹介されて
保育士見習いとして働く事に。

その保育所の推薦を受けて
来春からは専門学校二部への入学も決定して、
確実に夢の実現に迎えるようになり、
忙しくも充実した日々を過ごしていました。

攻様とも穏やかな関係を続けていた受様でしたが、
付属の大学に行くと思っていた攻様が
赤門の国立を外部受験しようとしていると知って
かなりブルーな気持ちになります。

攻様は普段から口数の少なく
無理のない受験勉強をしているとは思っていても
少しでも攻様の邪魔をしたくないと思う受様。

真意がうまく伝えらずにいるそんな時に
受様に急速に近付く男性が現れます!!

その男性とは受様の働く保育所に
姪っ子が通っている事で知り合うのですが、
付き合っている相手がいる事をつげても
友達として付き合ってくれと誘いを止めません。

大人の余裕で受様を甘やかしつつ
強引だと感じさせない程度に事を進める彼に
居心地の良さを感じ始めてしまう受様。

そんな受様の態度は攻様から余裕をなくし
攻様は受験を止めて就職するとまで言いだして?!

本気じゃないとは思っても
気が気じゃなくて攻様を責める受様。
すれ違っていく二人の今後はいかなる事に?!

カフェの店長とその彼氏に相談して
自分の気持ちと向き合った受様は
攻様に会いに行って素直な気持ちを伝えて
キチンと丸く納まりますが、
どうなってまとまるのかとドキドキでした♪

今回の真崎さんのテーマは
落着た攻様を年相応に焦らせようという事ですが、
受様に迫る男性が現れて
一番焦ったのは受様本人だったような??

続編は攻様の卒業式後のラブラブ。
受様も結構積極的です♪

今回は本作のリンク作、
真崎ひかるさんの『白雨』『慈雨』をおススメ。
本作のカフェの店長と彼氏のお話になります。

2

ドキドキするのは『恋』だから

『淡雪』から2年後、
佑真は「pommes]のバイトもしつつ、保育園『バンビ』で保育士見習いをしている。
3年になった武川が、外部受験することも知らなかった佑真は、受験の邪魔にならないようにとするのだが、、、

佑真は、保育園にお迎えに来る保護者の筒居の、大人の優しさと強引さに、つい甘えてしまいます。
筒居との時間は、楽で、居心地良くて
武川と過ごす、ドキドキと落ち着かない時間とは全然違う。
佑真が、告白を断った後も、変わらず優しく接してくる、筒居。
年末に、武川と受験のことで言い争いになり、一人寂しくお正月を過ごしていた佑真。
筒居はそんな佑真の所へ、優しく、強引に上がり込み、初詣にも連れ出します。
そこで佑真は、武川が、pommesで一緒にバイトしている大学生の女の子、岡田と一緒にいるのを見かけてしまいます。

秀一×佑真の『雪』シリーズ、
今回、冬の雪に絡めたお話なのに、タイトルは『夏雪』
それは、大事にしたい人に、同じように大事にされる幸せが、
夏に降る雪のように、奇跡的なことだと気付く物語だから。

同時収録の「小春」は、秀一の卒業式を秀一視点で描いたお話。
次回作があるとすると、秀一の校章をまんまとせしめた後輩君が絡むのだろうか?

1

こどもはこどもらしく、たまには足掻けばいいのだ

あれから2年経って、平和な日々を送っていた佑真と秀一にとうとうトラブルが!
佑真は将来の目標、保育士になるために、保育施設のバイトも組み入れ、秀一は高3なので受験準備ということになったため、ポムで顔を合わせる機会がめっきり減ってしまいます。
そこへもってきて秀一に悔いのない受験をして欲しい佑真は、必要以上に遠慮するし、秀一はすねるだけで言葉に出さないしで関係はギクシャクしてきます。
さらに追い討ちのように、佑真にアタックしてくる優しい大人・筒居さんまで現れたものだから、佑真はグルグルしちゃうは秀一は更にすねちゃうはで、さあ大変です。

事あるごとに大人っぽい、老成していると言われている秀一ですが、今回は嫉妬に駆られていますから、無口なのは変わらないものの、結構こどもっぽいところを色々見せてくれます。
こどものクセにこどもを思い知らされると不愉快なようです。
でも、まだティーンエイジャーなんだから、これくらいでいいと思うよっておばさんは思いました。
あんまりためすぎるとキレちゃうしね。

反面、“鈍感”な佑真は筒井さんにはっきり告白されるまで、「優しいいい人」くらいの認識でお付き合いのようなものを始めちゃうし、秀一がヤキモキするのもよくわかるくらい無防備なので、正座させてお説教したくなっちゃう感じでした。

ここで、小さな活躍をしてくれたのは加賀です。
以前はお母さんのようなポムの店長水沢が、何かにつけ優しくフォローに回っていましたが、今回は加賀が辛口のアドバイスをくれるのです。
お父さんというよりは頼れるアニキ的な存在ですよね。
美味しいところを持って行ってくれています。

ところでユーマくん、隆世くんとの映画デートは結局行かなかったんですか?そこんところが気になる。
ストーリー展開に関しては何の問題もない枝葉のエピソードなんですが・・・

そんなこんながありまして、誤解も解けて大学にも受かって、めでたしめでたしの秀一の卒業式の日のお話が【小春】です。
秀一が安易に後輩に譲ってしまった襟章などが、欲しかったとすねる佑真。
「初めて抱きしめられたのも、制服を着てる時だった・・・」と卒業した本人よりも感傷的になっている佑真。可愛くてキュンとしました。

本編も番外編もためにためた後のエッチなので、こどもの割りに結構激しいです。
秀一は暴走するし、佑真は煽るし。
これがまたCDになったら、たっつん大変だろうなぁ。でもCD化してくださいね。

1

『雪』CPの2年後。

『雨・雪』シリーズ・『雪』CP2作目です。

このシリーズに限らず真崎さんの、というより『王道』のパターンでしょうが、めでたく思いが通じてCPになったら当て馬の登場です。それ自体はまさにお約束の範囲ですし、うわぁというほどではないんですけどね。

佑真(受)に言い寄る当て馬・筒居は、完璧ないい人過ぎず、しつこ過ぎず(いえ、読んでて『しつこいよ』とは思いましたし、個人的にはまったく好みじゃないんですが)、『当て馬』としてはちょうどいい塩梅だったんじゃないでしょうか。←褒め言葉にはなってませんが。

まあ、佑真はちょっと考えなしだったとは思いますよ。気持ちが揺れてるわけではなくても、ふらふらとしか言えない。武川が苛立つのは当然だと思いましたね。
ただ、佑真の性格上、筒居みたいに悪意を見せずに押されたら、きっぱり断れないのもわかりますが。

結局は丸くおさまるんですが、まあすれ違いや焦れ焦れはあっても、このなんとなくほのぼの・しっとりとした雰囲気はいいですね。

あとがきで作家さんが言われていた通り、前回はあまりにも年齢不相応に落ち着き過ぎだった武川(攻)の、18歳の高校生相応の焦りが見られました。

私は、このシリーズは『雨』CPの方が好きなので、そちらのキャラクターが出てくるのが嬉しかったです。

1

やっぱりドキドキは大事

『淡雪』の二年後。佑真は『Pomme(ポム)』でのバイトも続けていますが、加賀(『白雨』『慈雨』の攻め)の紹介で『バンビ』という無認可保育園で、見習い保育士をやっています。(将来保育専門学校へ入学予定)
高校3年になった武川は、受験が目の前。赤門を目指せるほどなので、佑真も勉強の邪魔をしてはいけなからと連絡するのを減らしているし、『Pomme』でのバイトも減ってきているし、二人の時間は減る一方。
そんな時に、佑真を好きだという大人の男性が現れたり、バイト先の女子大生と一緒に武川が歩いていたり、穏やかだった二人に間に、それなりに嵐が吹き荒れるわけです。
それを二人がどうやって乗り越えていくか……というお話。

これまで、武川といえば大人びてて、年上の佑真を受け止められるほどの青年だったはずですが、やっぱり背伸びをしていたのかなぁ?
ここへ来て、ようやく年相応の姿が見られた気がします。
武川は、まだまだ18歳。嫉妬したって、焦ったって、甘えたって、可愛くったっていいじゃない。そんな素の姿を佑真に見せてこそ、恋人じゃないかと思います。

しか~し、当て馬の筒居はいい男だっただけに、気の毒でした。
強引に連れて行きそうな雰囲気だったのに、佑真の嫌がることはしないって感じで、まぁ、しつこくは待ってましたけど。
武川と筒居の間を、フラフラとしていた佑真だから、もう少し強引に迫っていたら……という気もしなくはないけど、BLでそれはないしね。

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