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高校時代に片想いをしていた相手・慶吾に偶然再会した教師の明人。
明人は高校時代、慶吾が「同棲するために家を買った」と聞き、その後会うこともないまま、県外の大学へと進学してしまったのだ。
偶然の再会とはいえ、もう二度と会いたくないと思っていた明人の気持ちとは裏腹に、断る隙もないままに大学進学と共に変えた電話番号を無理やり交換させられ、その場は一旦、別れたものの、後日、いきなり慶吾から電話がかかってくる。
体調が余り良くなさそうな慶吾の様子と、断る間もなく切られた電話に、基本的に世話焼きな明人は放っておけずに渋々慶吾の自宅へ向かうと、目の前で慶吾が倒れてしまう。
慌てて救急車を呼んだ明人だったが、救急車内で意識を取り戻した慶吾はいきなり明人に対して「好きだ」と言い出す。
驚く明人に、医師は慶吾の病気が「インプリティングシンドローム(IPS)」である、と告げる。
IPSとは発病後、最初に目が合った最初になってしまうという原因不明の奇病。
おまけに発症後しばらくは、一目惚れした相手と離れる事もできないということで、渋々、慶吾との同居を了承した明人だったが、二人きりになっていきなり、明人を押し倒してきた慶吾に明人は、慶吾が自分の事を「好きだ」というのは病気のせいだと分かりつつも慶吾を拒むことができない。
ついつい慶吾に抱かれてしまった明人だったが、病気が治れば必ず後悔するとはわかっていて不安が取れない。
けれど、慶吾は「病気になる前から明人のことが好きだった」と言うけれど……
という話でした。
IPSシリーズ第2弾。
前作は、「恋愛依存症の彼」という話でした。
今作は、まったく知らなかった同士が「IPS」で迷惑を被る話ではなく、以前より知り合いだった二人がIPSによって関係が変わってしまう話。
今回のIPSは、実際にない病気だからいいですけど実際にこんな病気だったら悩むだろうなー……というシチュエーション。
どっちも一生懸命なのに、病気のせいで慶吾の想いがまったく明人に届かなくて完全に一方通行。
でも明人は明人で悩んでるし……という雰囲気でちょっとうじうじした感じの話かなー……。
さくっとからっと前向きな方がいい人には向いてないと思います。
高校生同級生再会モノなんですが、ちょっと違うのは再会して直ぐに慶吾[攻]が謎の奇病にかかってしまうって事。
その病気があらすじで説明されてるIPS、相手を好きになってしまい始終くっついてないと安心出来ないけど治療までにそれ程時間はかからないという何とも都合が良い病気。
しかし分かりやすい範囲での専門用語で医師がそれっぽく説明してくれるのでなんかこれはこれで有りな気がしてきちゃいましたのでさしてつっこまずに読めました。
明人[受]はゲイで恋人と別れたばかり、高校の時からずっと慶吾が好きだった健気受タイプなのでIPSで慶吾に好かれてるのが嬉しいのと困惑半分。
あと慶吾の台詞に元々好きだったのか、それとも病気で好きなのかが分からないのもちょっと一捻りしてあるなって感じ。
あとがきによると似た病気で別作品があるのでちょっとそっちも読みたくなってます。
ライトに楽しめる作品でした。
今回も、奇病のための、被害者の恋。
始めからが、言葉足らずの二人のあやふやな恋のため、
どちらもが、あきらめ月にが過ぎた。
偶然の出会い、俺様な攻めに振り回され、初めて見た人に、
恋するという病気で、素直に好きだと言われ、
身体まで、奪われる。
この場合、潜在意識が、病気として出たぐらいに、
攻めは、本当は昔から、受けが好きだった。
そして、受けも好きだったが、攻めの好きな人は、
別にいると思いこみ、逃げるように離れてしまった。
病気のせいでも、二人が結ばれよかった、
でも、治っても好きな攻めでいてくれて良かった。
始まりはどうでも、今幸せなら、いいですよね。
俺様…というかわがままになった慶吾と、
長年想い続けてきた慶吾に迫られる明人。
IPSという新種の病気に、
萌ずにはいられませんでしたッ!!
本当に天野さんに敬愛です…♪
明人の心情と一緒に伝わってくる慶吾の心情。
好きだと言われるたびに押し寄せる、歓喜と罪悪感。
読んでいるだけで、心が押しつぶされそうになる表現。
全てに心を奪われました…ッ!
慶吾が帰ってきたところでは、
思わず涙がこぼれました…。
不器用すぎる2人に『萌』評価ですッ!