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kuchiduke to uso to koigokoro
『瞬きとキスと鎖』の続編です。
旅先で事件に巻き込まれ助けられたことで、元レーサーの滝川(攻)と恋人同士になった佑也(受)。
前巻でほぼ放置だった佑也の家族問題に一応決着がつきました。確認したら、雑誌には最初に前後編(前巻表題作)が、その数ヶ月後に続編(こちらの1編目)が掲載されたようですね。
佑也にずっと関係を強要していた義兄(母が内縁関係にある男の息子)と、それを知っても見て見ぬふりどころか、男のことしか考えず、義兄に佑也を差し出そうとする母親。
こういう『母親の再婚相手(今作は厳密には違うんですが)やその息子が受を』っていうのはBLでは珍しくないんですが、それにしても実の母親が『見て見ぬふり』はまあよくあるものの(そして、いくらフィクション・BLファンタジーでも、大抵の場合そこに葛藤はありますし)『積極的に』ってさすがに珍しい気はしますね。逆に(娘なら)リアルでいそうで気持ち悪い。
もうまったくなんとも気分悪い連中でしたが、それにしても決着のつけ方がどうも曖昧な気がしました。母親はまだしも義兄への天誅はないのか、とイライラしましたよ。あまりにもヌルイ始末としか思えなかったですね。
一応『縁』は切れたのかもしれませんが、結局母親も義兄も痛い目どころか反省すらしてないんじゃないのか!?とそこはスッキリしなくて微妙です。
まあ、2人がらぶらぶで幸せそうだからいいんですけどね。う~ん、悪くはないんですが、どうもあっさりというか薄い気はしました。