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桃華郷を舞台に展開するシリーズの第三作。第一作に登場した商人・彩夏と、彼が水揚げすることになる新人男妓・瑛簫のお話です。瑛簫は故あって僧侶の身ながら桃華郷に売られた青年で、二人が最初に情を交わすシーンの背徳感が印象的でした。
これまでの二作品と異なり、完全に大人同士の恋愛なのでショタが苦手な私は安心して読めました。全編を通じて艶っぽい作品で、単体で読んでも面白いと思います。義兄への想いを発散させるために桃華郷に通う彩夏の物慣れた雰囲気と、賢いのに粋には疎い瑛簫の朴訥とした真っ直ぐさの対比が面白く、また切なかったです。鈍感な攻ってなんか好きです。
二人が交流する舞台はもちろん桃華郷の中ですが、彩夏は商人なので桃華郷以外の場所も沢山出てきて、これまでの二作品よりも広い視野で小説の世界観を見ているような印象を持ちました。
この作品も数年間にわたる物語が描かれています。瑛簫は言うに及ばず、彩夏の変化が嬉しくなるような展開で、読後感も非常に良かったです。
第1作目の『宵待の戯れ~桃華異聞』で出てきた人物が、改めてメインとして登場。
姉の旦那様に恋い焦がれ、叶わぬ想いを抱えて苦悩したり、ようやく義兄を吹っ切って好きだと想える相手を見つけたけれど、そう簡単には上手く行かないんですよねぇ。
水揚げの時に、手取り足取り閨の作法を照れながら教える彩夏が、すごく可愛かったんです。
そりゃ、今まで何も知らなかった瑛簫が、彩夏に惚れちゃうのも無理からぬことですよ。
手練手管に参ったというよりも、彩夏の心根というか性格というか、そういうところが気に入ったんじゃないかなぁ。
肌を重ねることで、だんだんとふたりの間も近くなって行くわけですが、そう簡単にはハッピーエンドは待っていません。
しかも、ラスト近くになってから「ええっっっ~~~!」な出来事が巻き起こっちゃって、それがプロローグ(彩夏から一方的に瑛簫へ別れを告げる)のシーンに繋がるんですよ。
あ~、引き裂かれちゃって、どう着地するの? と心配しましたが、何とか上手くふたりで収まる場所を見つけます。
あまりに『予想通り』だったのが、残念でしたが。
今回は義父の借金の為桃華郷に売られた元坊主と
亡き姉の夫の代わりに桃華郷で男妓を買う商人のお話。
二人の出会いから紆余曲折を経て所帯を持つまで。
受様の実家は商家でしたが両親に商才が無く没落、
姉が大店の跡取り息子に見初められて嫁ぐ際に
一緒に婚家に引取られます。
しかしその姉は早世、
客あしらいが得意だった受様は
義兄の店で接客や買付けを手伝っています。
優しい義兄は年頃になった受様を心配して
商家の娘をと薦めますが
受様が心ひそかに義兄を思っていたのです。
受様の恋は絶望的な片思いで過ちを犯す前にと
買付の旅を理由に桃華郷に行く決意をします。
桃華郷とは
神仙が自ら作ったという歓楽のための街。
受様はその中でも最高級の店『東昇閭』で
声と体格が義兄にそっくりな男妓に出会います。
彼は一番人気の男妓で
本来馴染みになるまでもかかるのですが
なぜか受様を気に入り、
義兄の代わりに彼に抱かれて時を過します。
以来数年、彼を敵娼として通いますが
彼が店を辞め故郷に帰り、
次の相手を探していた時に出会うのが
本作の攻様になります。
二人の出会いは攻様の水揚げを頼まれた事。
攻様は色子にするには黨が立ち過ぎ、
抱き方を教える男妓も出局中で
馴染みの客の受様にと話があったのでした。
しかも攻様は黨が立つ以上に問題点が!!
義父の借金の為桃華郷に売られた元坊主で
自分でした事もない位の堅物だというのです。
受様も乗り気では有りませんでしたが、
彼を見た瞬間、
心の奥底から激しい感情が沸き起こります。
この感情は怒りか、憎しみか・・・妬心なのか!!
そんな出会いをした二人の行く末はいかに?!
桃華異聞シリーズ3作目。
本作の受様は1冊目の『宵待の戯れ』の
攻様の客として既に登場済みのキャラ。
単巻で読んでも問題なし!ですが、
前作も読んでいると更に楽しいシリーズです。
義兄に許されぬ思いを抱く受様には
寺の住職に拾われて育ち、
楼閣に売られても真っ直ぐな瞳を向ける攻様を
色と欲に染めてやりたいとの思いが有りましたが、
義父に無欲過ぎて他人は救えないと言わしめた攻様は
受様に恋慕する事でようやく人並みの表情を見せ始め、
慕われる事で受様も素直に彼に惹かれていきます。
この後、受様の義兄が商売に失敗、
受様は借金の方に貸主の愛人となる事になったりと、
二人が所帯を持つまでに一波乱も二波乱も有って
最後まで楽しく読むことが出来ました♪
今回は同じシリーズの1作目、
和泉桂さん『宵待の戯れ』をオススメ。
受様の過去、売れっ子男妓との濡場も有り!ですよ。
時代・異国・遊郭ものは初チャレンジだったのですが
まさに、メロドラマですね。
たまの気分転換に、こういった味もいいかも な感じでした。
主人公はツンデレです。
義兄を思う余り、迷惑掛けたくなくて遊郭で男を買う。
そこで異色の経歴の純粋な攻め様に出会って、心を溶かして相愛に。
しかし、家の商売が失敗するせいで売られて、攻め様に助けられ。
すべてが愛の力なのです。
メロドラマだから許せちゃうのです。
主人公が女だったら遊郭で男を買うなんてことはなかったけど
男だから、そういう展開もありなんですね~。
終盤のドンデンとかが、BL版昼メロってな感じです。
しかしながらこれはシリーズ物だそうで、、、
ドラマの続きが気になるように、他の登場人物も出るこのシリーズ全部読んでみてもいいかな?と思わせる作品でした。
シリーズ第3弾です。
が、1作完結のシリーズなのでこれだけ読んでも全然OK!
今回のメインは義兄に道ならぬ片恋をしてしまった彩夏と自ら志願して娼妓となった元僧・瑛簫のお話。
正確には瑛簫×彩夏だけれども。
少しずつ膨れ上がっていく義兄への想いを持て余していた彩夏は自分を抱いてくれる男娼を買うことにするのだけれど。
しばらくはその自分の想いを受け止めていてくれた男娼もやがて好きな人が出来て店を離れ。
代わりになる男娼を探すけれども、以前の男が娼妓の中でもNo.1という男故になかなか次が見つからない。
そんな中、水揚げを頼まれ出会ったのが瑛簫だった。
瑛簫の清々しい雰囲気を汚したい衝動に駆られた彩夏は彼に一から教えることに…。
遊廓モノは数あれど、男娼の方が抱くのって珍しいんじゃないでしょうか。
しかも、まるっきり何も知らない男で客の方が全部レクチャーしなくちゃなんないなんて。
元僧なので女も抱いたことがないような真面目な男なので、言葉を真っ直ぐに受け取っちゃう。
「嫌」とか「だめ」もそのままに受け取られたら、閨事なんてちょっと困っちゃいますよね。
そのくせ、一度その本当の意味合い?を教えればそこからの応用力はすごくてすぐに学習して本当の意味とかを汲み取っちゃったり。
最初は2人共、客と娼妓でしかないと思っていたのかもしれないけれど。
少しずつ瑛簫の気持ちが動いて。
その真っ直ぐな情熱に絆されるように彩夏の心も動いて。
いつしか心を通い合わせていく様は彩夏にもようやく幸せが訪れるのかと見ている側としてもほっこり。
ところが物語はそこで終わらない。
そんな簡単には幸せになれなくて。
彩夏を取り巻く環境の変化に別れを選んで。
新しい道へと踏み出す彩夏。
それまでの幸せを胸に強く生きようとする彩夏。
でも、すんでのところで強くいられなかったり。
ええー、ちょっとどうすんのよーっ!!
読んでるこっちとしてはハラハラしっぱなしです。
このまま捧げられて悲恋で終わられると困るんだけどー。
そう思っていたら、それは無事回避されてほっと一安心。
2人が一緒になれるまでにはそのあとも少しいろいろ(嫉妬とか)あっただろうけど、最後にはそこで幸せを見つけることができてよかったと思いました。
シリーズはまだ続くそうで。
私としては厳信のお話が読んでみたいです。
いつかきっと彼のお話があると信じて待とう(笑)