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こいつはバカで、最悪だ……
kodomo no oishasan
大学時代、後輩に抱かせて欲しいと云われ、五年後にって伝えたが、後輩は大学を辞めてしまった。
雪光 蛍は大学卒業後、祖父の病院を継いだ。
人間と向き合うのが苦手だった。小児科医なのに子供嫌いの蛍。
病院の近くにある保育園から、子供がやってくる。しかも、5年前のあの後輩(宗士)に再会する。
宗士に子供の治療中脅かすのは良くないと言われる。大学を勝手に辞めた宗士を良く思わなかったが、気にはなる存在になる。
保育園の運動会でテントが風にあおられ倒れる!子供を庇ってけがをしてしまう。
血を見るのが恐怖だった宗士は自分の大切な人がけがをしたことに血が苦手だったことも忘れ必死になる。
子供の助けを受けながら、二人が結びつく。
帯に「こいつはバカで、最悪だ…」って書いてあるけど、そう言われてるのは攻めの石蕗宗士。でも彼は医学部に主席合格したほどの頭脳の持ち主なので、頭そのものはバカどころがとも優秀です。ではなぜバカなのかというと、生真面目すぎるというか、いい人すぎるというか、真っ直ぐというか……。そういうところがなんていうかウザイってか、“扱いづらい人”な感じなんです。一方、受けは大学の先輩で、同じく医学部の雪光蛍。医学部なので彼ももちろん頭脳明晰。おまけに、美人で、当時から結構な浮名を流していました。相手はドライに選び、面倒なことになりそうになったら容赦なく切り捨てる感じ。クールビューティーって言葉がぴったりなキャラです。
話は、この大学時代を経て、二人が保育士と小児科医になってからの再開ものですが、この二人、とても仲が悪いんです・・・。実は大学時代、後輩である宗士は、雪光に一度アプローチをしていました。それは、「自分がゲイなのかどうか実践で試したいので、先輩を抱かせてください」というなんとも失礼なもの。当然、そんなこと言われた雪光はご立腹です。色んな意味でそりゃ腹も立つさという感じです。まず第一に、男なら誰でも相手すると思ったのか!って苛立ちとか、そんな言い方でまさか自分が応じるとでも思ったのか!バカたれー!みたいな。なんかもうそんなこと言われてること自体にすごく不快というか(^_^;)
これ、男同士って考えなくても、女性なら分ると思うんですけど。なんか最初から勘違いした間違ったアプローチをされた時ってむしょうにムカつくんですよね・・・。
宗士はもし雪光を抱きたいなら、いくらでも他の言い方や方法があったはずで、そんな裏の事情までいちいち説明しなくてもいいはずなのに、その変に正直なところもバカだし、ホント苛立たせてくれます!
この伏線があるがために、二人はとても仲が悪いのです。
時を経て、雪光は実家の小児科を継ぎ、宗士は保育士になって再会します。宗士は医学部なのにナゼ医者にならなかったのかというと、それは血が尋常じゃなく苦手だから。この保育園と小児病院はすぐ近くにあり、保育園の子供がケガしたりは頻繁にあるので、その子供が雪光の保育園に運ばれたりします……。そういう関わりで話は進行していくんです。
あとがきには、『すべてのことにおちてイラついてしまうのに、気になってたまらない、そんなもどかしい関係、病み付きになっちゃうんです』とあって、この言葉は上手くこの本の内容をあらわしている気がします。
イラつくのに気になる、気になるからまた会ってみる、でもそしたらやっぱまたイラつく!って結構あることだと思う・・・。
ちなみに、この話はずーっと受け、雪光の視点で書かれているので、共感をとてもしました。