むつこ
このシリーズ、派手さはまったくないんだけど、ほんとにイイ。
地味ゆえの魅力を感じる作品です。
健気受けってそんなに好きじゃないんだけど、このシリーズに登場する二人の健気受けにはキュンキュンさせられっぱなしです。
『鍵のかたち』『鍵のありか』で脇役をしてた竹中(堀内賢雄さん)が攻め。
主人公はこの竹中にずっと片思いしてる男の子(鈴木千尋さん)で、全編が彼の視点からの物語です。
鍵シリーズを聴いて(読んで)なくてもストーリーを把握することはできるけど、先にそっちを聴いて(読んで)おいたほうが楽しめるのは間違いない。
竹中には他に好きな相手がいるんだけど、それを知りつつもセフレとして付き合い続けていく主人公の心情がめちゃくちゃ切ないです。
堀内さんいわく、「脚本をのめりこんで読んでしまった」らしいですが、まさか似たような経験があるんじゃ?w 堀内さん若いときからモテてそうだもんな~。
ラストがご都合主義風味だったのがビミョーに残念かな。
「竹中のほうは最初は完全にセフレとしか見てなかった」ってほうが萌えたのにな、と。
そうか、原作はシリーズが結構でてるかんじなのか。
そっちを読めばもっと楽しめるのだろうか。
もうすこし深堀したいキャラたちかなとう印象。
年の差カプですね。
幼い頃の淡い初恋。
告白して振られたことをいまだに胸のしこりにしている受。
未だに想いはくすぶったままだった。
それが急展開していくというお話でございます。
受が思っていたよりも竹中という攻キャラがドエスというか
男喰ってる感が面白い。
試してみますか?から始まる敬語でグイグイ詰めてくる感じも好き。
ただこの作品だけじゃないんだけど
濡れ場のパンパン音がなんかすごい違和感を感じてしまった。
なんかもっといい濡れ音ないんだろうか。
なんか主人公二人の雰囲気とキャラが同原作者の「熱情と執着のベクトル」の二人に似てるんですよ。聴いてる間すごいデジャブを感じてました。
私竹中あんま好きじゃないなあ。何考えてるのかわからないんですよ。そういうキャラ設定なんでしょうが、堀内さんの演技が淡々としてて余計イラつきました(笑)。本気なのか冗談なのかわからない。正直最初と最後でも声音変わんないし。
あとこれは原作の問題かもしれませんが、竹中から久貴への矢印の持って行き方が強引すぎます。少なくとも私には竹中の気持ちの流れが理解出来ませんでした。
最初実浩が好きでしたとか言ってたくせに、終盤じゃ「とっくに吹っ切れてますよ」とか意味わかんない。もうちょっと中盤から分かりやすくしてよ。
本当に竹中自身も気持ちの流れも分かりにくい。ご都合主義じゃない?原作読めばわかるのかな?
正直フリトが一番面白かったです。
祖父の秘書40歳×孫の大学生。
受け→攻め、中3のときに一度告白して振られている。
今回はセフレから始めてハピエン。
ギャグかと思うほど攻めの語尾に「よ」がつく。「~ですよ」「~ますよ」の連発。
口調と相まって、クールというより棒に聴こえる。故に感情も色気も感じなかった。
しかも「大人はずるいんです」と自分で言うのが寒い。
千尋さんは親友に言った「嫌だ」が天使の可愛さ。でもそれだけ。
長いモノローグも特筆すべきことはなく、絡みは2回あるけど全く気持ちよさそうに聴こえない。
脇は鈴村、小西、遊佐、武内と豪華。
原作未読。
聴き手をかなり選ぶ作品という印象です。
久貴(鈴木千尋さん)、竹中(堀内さん)どちらも好き嫌いが分かれそうなキャラクターです。
久貴は色々と未熟、竹中は本心がまるで見えない。
そんなふたりの関係がこれからどうやって進展するかが聴きどころ…だと思っていたのですが…。
聴き進めても結局よくわからなかったです。
久貴は若さか生来の性格か突っ走り、竹中の感情は少しも見えない。
ラストは都合よく片付けてしまった印象で、聴き終えたあとはモヤモヤが残りました。
クライマックスはクセのあるキャラクターが設定どおりのクセを活かした言動をするので、キャラクターの設定がブレていないところがよかったです。
久貴は若さゆえという言葉で片付けるには稚拙ですがどこか憎めず、竹中の人間味もやっと感じられ、本当にズルいけど臆病さもあるような気がしてこれまた憎めません。
鈴木千尋さん、堀内さんの演技の力による部分が大きいと思います。
脇役は鈴村さん、武内さん、小西さんと豪華ですが、聴き終えたあとに話が残らないのであまりオススメはしません…どうしてこうなった。