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kami no kohitsuji
作曲家セルジュ・バトゥール探しの旅も、そろそろお終いです。
ミステリアスな少年・マシュウの導きで探し当てたキーワード…。
「ジルベール」と「海の天使城」と「オーギュスト・ボウ」!
彼に誘われるままに、ケルビム・デ・ラ・メールに乗り込むアンリ君ですが、
そこに待ち受けていたのは、ルボウ氏による狂気の殺人計画でした。
昼となく夜となく…責めたてられ、消耗していくアンリと、麻薬を投与されるマシュウ…。
愛する相手をかばうあまり、更に苦しむアンリとマシュウ。
人をこんな風に殺す方法があったなんて…!
アンリ君の残した暗号「ボーマルシェ」の謎を、
少女独特の感で解き明かしたフラン嬢は、彼のもとに駆けつけます。
「私はもう、あなたから離れない。そう決めたの。」
マシュウはもういないけれど…アンリの傍で、彼女はずっと見守っているもでした☆
長ーいお話を一気に読んで、ちょっと呆然としています。
もったいないような、まだ終わっていないような…
それでもやっぱり、異色ですよ、これは!
BL小説で最後に勝つのが少女だなんて!!! …といいつつ、納得。
フラン嬢は…なんというか、最後の女に相応しいんですよ。
(女は最後には相手の妻になりたがる…っいう意味じゃなく、精神的な意味で!)
思えばこのお嬢さん、1巻で登場したときから常に、
その定位置は最後の人(つまり真打的)だったんですねぇ…。
アンリ君とヴィクトール氏の関係も、冷静に見極め…
マシュウ君の人柄も、ほぼ客観的に判断してましたしね。
最終的には、これ以上ない聡明な判断を下していたのは、そういえば彼女。
(間違っても、社交界の令嬢方の間に割り込もうなんて…おバカはやりません。)
かといって、意見を求められたら、さらりと返すのもお手の物で!
ああ私、こういうレディには敵わない…と唸らせてしまうのねぇ。
幸運の女神が最後に微笑むのは、きっとこういう女なのね、ああ納得☆
(ああでもご心配なく、セクシーさではアンリ君が勝ってましたから。
ケルビム城での饗宴の数々は、とても大きな声では言えません!)