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小説道場は幕を閉じました。最後なので神評価にしました。トータルでの神評価です。
そして、その功績への神評価です。
後半、中島梓さんのモチベーションが低下してるのが分かってしまいましたね。
また、拡大し続けるBL市場(当時はBLと呼ばれてなかったけど)のなかで、道場をはじめた当初の『行き場のないアナーキーな小説に場をあげよう』みたいな動機が、どんどん意味をなさなくなっていたんだなというのも分かりました。
中島梓さんの求めるJUNEと、読者が需要しているJUNEが、カイリしていってるのも感じました。
BL市場を拡大させる重要な場所となった道場は、拡大させたことによって役割を終えるという皮肉な一面もあったんだなと思いました。終わるべくして終わったんだなァ、と。
最後の最後に榎田尤利さんの名前を見つけました。なんかもう、めっちゃ感慨深かったです。榎田尤利さんは、いまやBL作家の最右翼の位置にいます。
『新・やおいゲリラ宣言』と名付けたエッセイが、巻末にあります。
道場をやめて二年後、中島梓さんは、本屋で、ヤオイ系小説のコーナーが作られ、びっしりと棚を埋め尽くしてるのを見て、強烈に驚いたという話をされてます。その三分の一がかつての門弟の名前であったことのインパクトの大きさを語っておられました。
中島梓さんは、喜びや誇らしさと同時に、「寂しさ」を強烈に感じたんだなと思いました。このジャンルがもはや日陰でしか咲けないものじゃなくなったことの寂しさを。
中島梓(栗本薫)さんに、心からありがとうと言いたいです。
ご冥福をお祈りいたします。
才能に恵まれ、時代を走り抜け、強烈で濃密な足跡を残されたこと。
貴女以外の誰にも出来なかったことを、たくさん成し遂げたこと。
本当に、本当にありがとうございました。