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shanghai blue
時は1930年代、所は魔都・上海……
抗日騒動で記憶を失った翠蓮は、裏社会を牛耳る「東幇」の李に拾われて育つ。
武術も性技も仕込まれ、時には身体も使って組織の為に働く翠蓮。
イギリス人の実業家ウィリアムから情報を聞き出せと、男娼を装い近づいた翠蓮は、
出会ってから日も経たずに、ウィリアムに身請けされて彼の邸で暮す事になる。
しかし、何故かウィリアムはもう翠蓮を抱かないと言う。
誠実に優しく接してくれるウィリアムに、やがて翠蓮は惹かれていくが……
魅力的な舞台のお話。
かわい有美子さんの、同じ時代の上海を舞台にした「上海」がすごく好きで、
同じようなノスタルジックで切ない雰囲気を求めて手にしたが、
こちらは生かしきれてなくてちょっと残念な感じだった。
ウィリアムは翠蓮に一目惚れなのかしらね?
経緯は分かるけれど、気持ちもそれほど急に強く惹かれるっていうのは
なんでだったんだろう?
翠蓮の出自や過去は、見え見えに読めるんだけれど
ウィリアムにしても、李にしても、そのことへの扱い方が
今ひとつよく分からないなぁ……特に李。
最後はあまあまのメロドラマのりでエンドだが、
え?君たち大丈夫なのか?どうなるんだ?って思いも……
無事にイギリスに帰れるんですかね?
と突っ込みどころも満載だし、描き方も不十分。
エロはそれなりに。
笑っちゃったのは、踵を舐められて「汚い」と逃げようとする場面。
いや、その前に肛門舐められているんですけれど、
踵の方が汚いですかぁ?(笑)
なんちゃって雰囲気で楽しむにはありかも、の作品です。