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社長×社長のセクシャルロマンス!
攻めについて、こんな魅力的な男性は現実の世界にいるのだろうか?いやいないでしょーと、反語が頭に浮かびました。終始ニヤつきながら読みました。受けが借金のかたに抱かれちゃうという、パターンとしてはよくある話ですが、細かいところなど、とてもウマイです。実に美味い~~~。
攻めの投資会社社長羽澤は、37歳。BL年齢的にはかなり上の部類ですね。しかし肉体的には10代20代か?と思うほどの強さ。けれど、落ちつきっぷりや知識、趣味嗜好なぞは、現実の世界であれば40・50代でもおかしくないようなダンディーっぷり。アンド、投資会社を経営してるだけあって大金持ちである。イメージとしてはセックス・アンド・ザ・シティーのミスタビッグを見た目だけ若返らせ日本人にしたような。俳優の上川隆也さんがビジュアル的にはイメージですね。たしかビッグって50代だった気がするので……。ま、いいや。
羽澤氏、とにかくカッコイイ!素晴らしいです!
でも彼を素晴らしく魅力的にみせているのはこのようなパッと言って分りやすい要素(肩書き云々)だけじゃありません。表現が、全体的な文章が、本当になんとも素敵でウットリしてしまうのです。ビジネスの部分もしっかしと、そして魅力的にかかれているので、人物像が浮かび上がってきます。そこへきてのエロシーンはこれでもかってくらい萌える。もうエロくてエロくて……。でもほとんどといっていいほどアブノーマルなプレイなどはないからそれが不思議。読まされましたよ。今回これについては引き込まれて早く読み終わるパターンでした。とても面白い作品でした。
ザ・BLって感じで面白かったです。
決して悪い意味じゃないんだけど、一昔前の雰囲気。
主人公はアパレル老舗企業エトワールの新社長・秋津。
初代の父と後継者の兄を相次いで喪い、全く畑違いの宗教史研究者で大学の准教授だった秋津が急遽跡を継いだのだが、エトワールは経営の危機。
買収ファンドのサティール・ホールディングスのやり手社長羽澤に投資を依頼するが…
…という冒頭。
羽澤は秋津にカラダを差し出せ、と。
屈辱に震えながらも身を任せる秋津!
秋津は次第に羽澤に惹かれ、愛に目覚めるが…
みたいな。
正に王道であります。
そこに、初めは経営者として未熟で戦略も持たなかった秋津が、企業再建のプロの羽澤の容赦ない厳しさに喰らい付き、沈みかけたエトワールに変革をもたらしていく「お仕事BL」のスパイスがかかっています。
羽澤はルックスも性格も正に傲慢な「スーパー攻め様」。
秋津ははじめは無理に強がる痛々しさ、次第に真の仕事の厳しさと羽澤への複雑な心境、そして気付いた恋愛感情、決意に裏打ちされた凛とした表情、愛される存在としてのたおやかさ…そんな受けです。
Hシーンは何も駆け引きなく、羽澤の絶倫にただ溺れる秋津。かなり官能的です。
ステレオタイプは否めないけど…このパターンならではの良さというものは確かにある。「萌」で。
冒頭の数ページで単純にセクハラかつパワハラの話だと感じてしまい、萌えるどころではありませんでした。加えて、メインの二人も細かいところでキャラクターがブレているように思いました。
秋津は、本来は気ままな次男坊として家業と関係のないアカデミックな仕事に就いていたけれども事情により社長になってしまったという設定なのに、社長になった途端に無体なセクハラ要求に応じるほどの情熱で会社を立て直そうとするし、羽澤は羽澤でそもそも遣り口がアレだし(まあBLでは…ままあることですが)、エリート臭はぷんぷんするのに粋じゃないしで、ただ単に秋津のカラダ目当てなのでは…という思いが拭えませんでした。とある場面で登場するファンドの社長だか何だかが秋津をナンパするのですが、どこからともなく現れて「その汚らしい手を離せ!」と激高する羽澤…。いやいや、あんたも同じようなことしてますやん、と思わずツッコんでしまいましたよ。
なんというか…羽澤がまた同じようにクライアントを手籠めにする案件が発生しなければいいね、と思いました。