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待てぬ。もう一秒も待てぬ
khanjar ni chikai no kiss wo
作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます
表紙を見たとき、なんかこれはファンタジーなアラブかなぁ?と思っていたけど、
読んでみるとコミカル路線で、ファンタジーの要素はありませんでした。
まず最初は設定そのものが結構ギャグだなぁと思いました。
受けの父親は元外務大臣で代議士なんだけど、
この父親は来日したアラブの王子カシム(この物語の攻め)をもてなすことになります。
そこで父、あろうことか、
接待のために息子をかりだすんですよ! 女装させて。
でも息子もまんざらでもない様子でね……。
女装そのものは、一応無理やり“仕方なく”させられた体だけど、
この息子は元々ゲイでネコなんですよ。
これまたしかも、父親も息子がゲイだってこと知っててやってるっぽいし。
父親から息子に性転換とか勧めちゃってるしね。
そんなんだから私は途中まで、ウンウン、これはそういう気軽に読めるコミカル話ね!
って、てっきりそう思っていました。
攻めのアラブ人王子とこの女装息子の初エッチも、なんだかドサクサに紛れて行われた感じだし。だからそのまま、適当にエッチしたり邪魔が入ったりを繰り返しつつ、エンドなんだろうな~なんて思ってました。
しかしです!
受けが元々ゲイだったってこととも関係してるんですが、
彼らがアラブに行っちゃってからは結構シリアス。茨の道です。
受けは元々ゲイでネコなので、アラブの王子が自分を好きになってくれたってことはもう願ったり叶ったりなわけなんですが、攻めはそれほど執着していない感じ。
だって、そもそも、このアラブ人、来日して用事終わって帰る時、
受けのこと置いていってるからね(笑) ポイッって感じ。
でも、受けはその気満々。『バージンあげちゃったし』みたいな雰囲気(笑)
女装息子はアラブに押しかけてアタックします。
で、結局アラブ人も喜びはするんだけど、そしたら今度はこのアラブ人、
『結婚はできない』だとか色々……。受け、かわいそう……。
しかも、王子を同性愛者にして、堕落させたってことで従弟の恨みをかい、
乱暴されたりもしているし……。
全体的にはコミカルなんだけど、切ない気持ちになる話でした。
ゲイの人が読んだら、それはそれで共感はしないと思うんだけど、
エッチした後、それほど大事にされてない受けには乙女としてどこか共感同情しました。
まっ、結局はハッピーエンドなんですがね。ヤリ捨てされずめでたしめでたし。