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amaeru kakugo
高校生の甥っ子・馨と突然同居する事になった。
馨の両親の離婚問題が片付くまで、という条件なのだが、肝心の馨は全てを突き放したような調子で話し、呆れるほどドライで気ままで、信司は苛立ちすら覚える。
ところがある晩、信司はあどけない馨の寝顔に、かすかな涙の跡を見つけてしまう。
驚きと共に、馨への愛しさが膨らんでゆき……
という話でした。
まぁ、実際には、そんな馨の素直じゃなさに、腹が立って頬を叩いてしまったりいろいろするんだけど、最終的にはその素直じゃないところとか、わかりにくいいじましさとかに信司が惹かれていく……という話。
でも、信司さんは大人なので、自分の気持ちが「まずい」ということに気が付いたら、一度、馨と距離を置こうとちゃんとします。
ただ、その伝え方がまずくて、馨は信司の家を出ていってしまうけれど、実は家に帰っていない、というちょっとまずい状況になっちゃって、大慌てで信司が探しに行って。
結局ごまかしちゃダメだって思い直して、自分の気持ちを正直に話して、馨を家に帰すんだけど。
馨はそれでもいいって帰ってきてしまって、ハッピーエンド! なんですが。
個人的にはその先の話で、もう一つ収録されている「恋する覚悟」が好きです。
こちらは、馨視点のお話で。
馨なりに、いろいろ試して信司を誘惑しようとするけど、全然、のってきてくれなくて馨が拗ねちゃうお話でした。
まぁ、年を取るとねー……ついつい頑張っちゃう馨の気持ちよりも、信司の気持ちの方がわかるようになっちゃうんですが。
でもこんなにいろいろしてくれる年下の恋人ってめちゃくちゃかわいいですよねー……と、馨がいじらしくてきゅんきゅんしてしまいました。
年下の恋人ってかわいらしいですよね。
10歳違いの社会人×高校生。
信司(攻)の兄と結婚した女性の連れ子が馨(受)という血の繋がらない叔父と甥の関係です。
年の差・高校生受はいちばんと言ってもいいくらい好きなシチュエーションなんですが、そのわりにはたいして乗り切れませんでした。決して悪くはないんですけどね。
最初は『あ~、また受一人称か・・・(鹿住さんは基本受一人称)』と相変わらず諦め半分で読み始めましたが、すぐに攻一人称だと気付きました。私は受一人称がものすごく苦手なので、もうそれだけで嬉しかったんですが、結局それ以上に嬉しいことはなかった・・・
ちなみに、続編『恋する覚悟』は馨の受一人称です。こちらはそれだけであんまり入り込めなかったんですが、申し訳ないけどそれを避けてもあまり好みじゃないかな。
ほのぼのと可愛いストーリーはいいんですが、正直なところお互いに『なぜラブに!?』というのがよくわからなかったんですよ。なんとなく(気持ちが)なし崩しという感じがしたんです。そして、ぐるぐるとすれ違い・行き違いがしつこくてちょっと鬱陶しかった。ゴメンナサイ。
確かに好みとは言えませんが、それでも↑にも書いたように決して悪くもつまらなくもないですし、鹿住さんではいい方には違いないんですけどね。
ああやっぱ、鹿住さんの書かれる「オトナが主役のお話」、かなり好きです。
攻め視点というのも鹿住さんにしては珍しくて、新鮮な気分で楽しく読むことができました。(後半は受け視点になりますが)
オトナと高校生の年の差カップルものです。
めっちゃ可愛くてきゅーんと切なくて、面白かったです。
同居することになった生意気な義理の甥っこに惚れてしまう、攻め。
オトナの自制心を総動員して甥っこへの思いを殺そうとするんだけど、それが分からない甥っこは無邪気な行動で無意識のうちに攻めを誘うような態度を見せてて――このあたりの描写が絶妙でした。
上手いなァ。
後半は、エッチしてほしい高校生受けが、必死で攻めを誘うお話。
これまた面白かった。
可愛いなあ、もう。