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ツボでした。
かなりモヤモヤの残るラストではありますが、こういう「解決してしまわないラスト」って私のツボです。余韻がタマラン。
こういうのって鬱エンドでもバッドエンドでもないんだよね。そうとらえられがちだけど、悲劇でもない。
主要登場人物のほとんどみんなが高校生なんだけど、この先の彼らには長い長い未来があるのだ。
様々な葛藤に直面し、乗り越えたり、傷ついたり、関係性を作り替えたり、出会ったり離れたりまた巡りあったりするのだ。気持ちも刻々と変化する。高校生のときのままの気持ちを持続できる人なんていないわけで。
「気持ちを確かめあいました→エッチしました→めでたしめでたし」という作品も勿論いいんだけど、こういう作品ももっとたくさんあっていいのになァと思う。
こういう作品には、エンドマークをつけないで、巻末に余白をいっぱいつけて欲しいなーと思ったりするw真っ白な未来を暗示するような余白。(まあ予算的に不可能なのは承知してるのですがw)
受視点なので一見すると受の恋物語だけど、この出会いは攻のための癒しと救済だったのかも?
タイトルの意味と結末で、そう思ったけど。 どうだろう・・・
ひまわり、じゃなく、マーガレット!なのが、じ~んとくる。
【無愛想×心優しくて健気】
健康な受が羨ましくて妬ましくて、でもずっと傍にいてほしいと執着する体の弱いイトコ。
そんなイトコを愛しく思い従順に従う一方で、過去に人妻と心中事件を起こした攻に心惹かれる受。
そして、過去の恋を引きずり、投げやりな日々を過ごす攻。
受の実家の旅館に、攻を知る男が滞在したことから、関係が変化し・・・。
それぞれの感情が複雑に絡んで、一筋縄にいきません。
そんな中、受と攻の気持ちが一時の間、重なり合い求め合うんだけど、それは永遠ではなくて。
受を冷たくあしらう攻の気持ちがほとんど見えなくて、嫌なヤツにしか見えないんだよねー
でも、過去の事件の真相が終盤で明らかになって。
だからこそ、最後の攻の独白は、じんわり泣けてしまった!
傷付いた心を受に癒されながらも、自分が犯した罪を許せずにいる攻。
そんな孤独さがとても切なくて、もどかしいvv
すっきりしない終わり方で、もやもや感が残るけど、これで正解なのかも。
だって、まだハタチ前で人生はこれから!
一度交わった2人の人生が、このまま平行するのか再度交わるかは、ご想像におまかせ・・・そんな物語の序章・完結って感じ。
一生に一度の恋を永遠に貫くのは理想だけど、これが現実なんだよね~
ホント恋ってままならない。
読後に2人のその後をいろいろと想像させる、とても深い話でした。