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kokoromade shibaritai
「調教は媚酒の香り」が良かったので、砂床さんのSMということで期待して読みました。
まさに期待を裏切らず。SMモノに求めているのはこれだよ!わかってる!と歓喜しました。
お話の中でも彼らは緊縛を楽しんでいるだけであってSMではない、と言っていてその辺の線引きもよかったです。あくまで、緊縛師と被縛者という立場がよかったです。
緊縛師の攻め様の徹底した美意識がまた素晴らしかったです。表の顔でも裏の顔でも覗かせるそれが非常に魅力的で、陶然とする千宗の気持ちがよくわかりました。
何より素晴らしかったのは緊縛の描写。縄を受ける感覚が細やかに表現されていて、濃厚で堪能できました。
過激な設定に頼るのではなく、ひたすら丁寧に愛でることで醸し出される空気感が非常に秀逸でした。
電子書籍で読了。挿絵あり。あとがきなし。
『調教は媚酒の香り』と同じ、砂床さん&小山田さんコンビの緊縛もの。
こちらの方が先に書かれていますが、私が読んだのは『調教は媚酒の香り』→『調教は淫酒に濡れて』→本作の順番です。『調教シリーズ』とは主人公達が異なりますが、連作と言っても良いかもしれません。
始まりはここだったのね。
地方銀行のシステム管理SEをしている千宗は、風俗ライターをしている大学時代の先輩の誘いで入ったハプニングバーで、ゲイの緊縛師、レイのショーを目にします。その妖艶さを認めながらも、自分が魅せられていることを否定していたのですが、レイに挑発されてステージで縛りを受ける事になってしまいます。おまけに、興奮が冷めない体を納めようと入ったトイレで、レイに始末をされるという体験をします。次の週初め、千宗の銀行に新システム導入のために派遣されてきたフリーのSEが、レイこと久我怜一でした。反発し、恐れながらも一緒に仕事をする中で、久我の仕事に対する真面目さ、誠実さ、そして、性癖も含めて自分の生き方を貫いていこうとする姿勢に、千宗はどんどん惹かれていきます。しかし、出会った時に久我が言った「おまえの身体はそそられる」という言葉が『心など関係ない』と言われた様で、千宗は自分の気持ちに素直になれません。そうしているうちに、久我が会社を去る日が来て……
……SMって、深い。
「あれは哲学だからね」と言う科白を別の本で読んだ記憶があるのですが、いや、ホントそうかも知れないなぁ。
特に私が面白いと思ったのは、久我が『縛ることで精神が解放される』という考え方であること。自由を奪うと自由になるなんて、いやいや、禅問答の様な話です。面白い。
知的な方向に頭が働くだけではなくて、ものすごくエロティックなお話でもあるんです。セックスではなく緊縛がエロい。そんじょそこらのエロでは驚かなくなったおばさんも、若干、滾ってしまいましたから(笑)。
でも、そのエロい行為が、縛る側と縛られる側の信頼関係によって成り立っているというのが、また深いのです。
これが単なる『プレイ』だったら、なかなか感動はしないと思うのですよ。
『プレイであるのに純愛』という関係を納得させる筋立て・表現を目一杯堪能した後に出た一言は、
「あー、めくるめく世界だったな~」。
めくるめきたい時に、静かな場所で、この世界に浸りながら読むことをお薦めいたします。
表紙とタイトルからハードなSMを想像しましたが、良い意味で予想とは違った内容でした。
「緊縛」に焦点を当てて書かれてはいますが、SMプレイとして縛るというより、芸術作品を創りあげているという感覚で縛っているのが新鮮に感じました。なるほどな〜、と妙に納得。確かにこういう世界があるのだろうな…世界はまだまだ広い。縛りの名称が出るたびに思わず画像を検索してしまいました。
そして主人公カップルの二人。例えば画家が恋人の裸婦画を描いたりするように、受けの千宗は攻めで緊縛師の久我玲一にとって創作意欲やインスピレーションを与えてくれる存在、そんなふうに見受けられました。深いところで通じ合える恋人同士といった感じが良かったです。
わりとスパダリ属性な久我が大人の包容力や落ち着きを持っているので、アングラな行為もどこか上品に感じられるし、千宗が窮地に追い込まれても「まあ、どうにかしてくれるだろう」と安心して読み進められました。久我さんかっこいいです。
「緊縛」がテーマだけれど落ち着いていて、クセのない読みやすい作品だと思います。緊縛に興味がある人には入門にお勧めです。
オススメしてもらってずっと探していて、やーっと買えた本です。
砂床あいさんの本も、小山田あみさんの挿絵も、ついでに花丸blackも初。
エロでお腹いっぱいになるタイプの本かと思いきや全然で、
縛ることに重点がおかれているのでエッチもクドくなりすぎず、楽しく読めました。
緊縛は、映像で女性がされているのは見たことがあって、
痛そう・・・よく分からない世界・・・という印象だったのですがこの本を読んで、
影響されやすい自分は、縛るってちょっと素敵な世界かも?と思ってしまっていますw
視姦されながら縛られて、少しずつ自由が奪われて、
締め上げられながら優しさと激しさを感じつつ、縄がきつくなるほどに自分が敏感に・・・
愛情と信頼があるからこそ、大胆に快楽に溺れられるひととき。
う~~~♡、これならエッチもより燃えそうです~
そして、そんな場面ばっかりじゃなく、
仕事の面で主人公の受けが成長したり、攻めの人柄が分かったり・・・というのもよかったです。
登場人物と内容をより魅力的に感じさせる、小山田さんの挿絵は本当に素晴らしい!
これ、違う挿絵だったらこんなに惹かれなかったかも。
ただ、ちょ~っと残念に感じてしまったのは、最後のエッチ。
ドライオーガズムになったらしいのに、なったということが書いてあるだけで、
せっかくの(?)ドライの気持ちよさと特別さが全然感じられない・・・勿体ないように思うなぁ。
それ以外は満足で読めてよかった、萌×2に近い萌です☆
表紙イラストを見て買ってしまった作品です。
流石、レジを通すとき「申し訳ない」って思っちゃった。
「カバーをお付けしますか?」って聞かれたけれど、
それって店員さん、あなたの羞恥プレイになっちゃいますよっていう、
表紙よりさらにすごい“亀甲縛り”の口絵なので、遠慮しておきました。
緊縛に特化したSMのお話なので、ノーマルだった受の千宗の戸惑いはたっぷりなものの、痛々しさはほとんどありません。
あとがきに書かれていたお話によると、もっとSM色が強い予定だったらしいのですが、編集側で却下されたそうです。私的には残念。
でも、お話としては綺麗にまとまっているので、それでよかったのかもしれません。
千宗がたまたま訪れたハプニングバー(どういう場所かは読んでください)で出合ったのが、緊縛師・レイとしてショウに出ていた久我。
レイに指名された千宗は、負けず嫌いの性格もあってその場で緊縛されてしまい、今までに無いスイッチが入ってしまったことに戸惑うのです。
その後職場で再会することになり、久我の人となりを知るに付けどんどん惹かれていく千宗は、緊縛対象としての体だけでなく、心から愛して欲しいと思うようになるのでした・・・
久我は千宗しか縛りたくなく、千宗は久我以外に縛られたくない相思相愛になった二人ですが、
書き下ろし番外編では、久我の師匠である倉橋の策略で、公衆の面前で緊縛ショウを強要されるという状況に追い詰められます。
しかし、それぞれの小さな嫉妬がスパイスになり、よりいっそうのラブラブさを見せつけられることになりました。
このお話の特徴は、前述したようにSM的な痛さはほとんど無く、どちらかというと“緊縛される快感”を感じられるような表現でしょうか。
縛りの過程が細やかで、その時の千宗や久我の様子も官能的なので、なんだか自分も縛られて感じちゃったみたいな感覚に陥りそうになりました。
なんだかんだ言って私好きなんですよこういうの。一回本物見てみたいなあ。
というわけで、イラストが一役買っております。縄の食い込みもそそられます。
“縛り”が特徴ですが、痛くも暗くもなく面白かったです。
受けの千宗(ちひろ)は、仕事も恋愛も熱心ではなく人生を何となくやり過ごしている銀行のSE。
付き合いで行ったハプニングバーの緊縛ショーに、流されて出てしまった事からノーマルの千宗のドキドキの生活が始まります。
「緊縛?仕方がない、やり過ごせば良い」と考えていたのに、縛られていく内に、今まで知らなかった感覚に驚くのです。
この時の千宗が感じた様子が、素直で艶めかしく表現されていて、「そういうもんなのかな?」と変に納得させられてしまう^^;
作者の意図にズッポリ嵌まっているんですね?!
ショーの緊縛師はその世界では超有名人のレイ(玲一)、その後、職場で再会しますが、この玲一のSEとしてもプロの仕事ぶりに、今までなぁなぁに過ごしてきた千宗は、昼も夜も玲一に感化され、恋にも仕事にも熱心に取り組み出します。
最初に「心より体」の結びつきが良いと言っていた玲一も、そんな千宗が気になっていって、2人はめでたく成就!
締め具合の確認やプリン舐めエピソードが、甘々さを盛り立ててました。
【心まで縛りたい】は、千宗の成長ストーリーとも言える、さわやかな(?)作品でした。
【だけど甘い束縛】
カプが出来上がってからの、玲一の緊縛師匠登場の巻。
“誘い受け”感が増す千宗が可愛くて仕方がない玲一、そんな蜜月の中、緊縛イベント大会の招待が。
玲一の過去が知りたい千宗と仕方なく参加する玲一に、師匠倉橋の魔の手が伸びる!
ラストの千宗(最後まで縛られまくっています^^)への玲一の縛りには、芸術としての達成感が、ほぅ~!
表紙があれだし(小山田先生の美しい絵にうっとり)、緊縛シーンも何度もあるんですが、読んでいる内に、緊縛術の名称“後ろ高手小手縛り”とかの説明も普通に受け入れている自分がいました^^;
慣れるのもなんか怖い!
縛るけど、SMとも違う世界。
小山田さんのイラストが素敵で、
縛られている絵がまた、たまらん(笑)
また、本作品は、作者、砂床さんの
初雑誌掲載作品とのこと。驚きました。
会社員の千宗は、偶然、
バーで縄師、レイのパフォーマンスを見ることになるのですが、
何故か縄師に選ばれ、縛られることに。
ゲイでもないし、縛られることなんて求めてなく、
仕方なく縛られているうちに、段々感じてしまう。
しかも、その後、仕事場で再会し、
一緒に仕事をすることになってしまいました。
徐々に、惹かれていく、千宗の心の動きがいいですね。
縛る関係ですが、SMの関係ではないというのも、
新鮮でした。
個人的には、レイに会えない3週間、
千宗が自慰も我慢するっていう
エピソードが好きです(笑)
千宗は銀行のSE。とは言え、適当にやっているやる気のないエンジニアで。
そんな千宗が、ハプニングバーで出会ったレイ。
縛られて陶酔しそうになる。
そんな折に新しくシステム入れ替えでやってきたエンジニアがレイだった。
昼間の顔は、真摯に仕事をこなし、優しく、エンジニアとしても優秀なレイ。
レイと関わることで、少しずつ仕事にも前向きに、そしてレイに対する気持ちにも変化が…。すごい高等な緊縛師なんですよね。それだけで誰でも惹きつけられちゃうくらいの。でもSMではない、てところがレイの特別なところで。
Sじゃない縛りってのが私には斬新で、痛くないってのも入りやすかったです。