つかさ
商業誌「ruin -傷-」の前作となる作品です。
できれば「一枚の絵」を読んでから「ruin -傷-」を読んで欲しいです。
読めば何故カレスが罪の意識から自傷行為をするのかがよくわかります。
それにしても…、この話の主人公エリアの境遇は悲惨です。
ライオネルが同情してしまうのも無理はない。
貧困、差別に苦しみながらも、心まで荒まずにいられるのは不思議だけど、かなり自分を蔑んではいます。
そりぁ仕方ないですよね、流民の孤児と領主の孫ではね。
しかもエリアは男娼をしてた事を隠しているし…。
典型的な身分違いの恋です、そして妨害工作に泣かされます。
最初から最後まで「これでもかっ!」と言わせる切なさに、ハラハラしっぱなしの全102ページです。