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内容は濃いしストーリーもしっかりしていて読み応えが非常にあり、さすが華藤さんの作品と思いましたが、このお話しの枠組となっている『ラテン』と『マフィア』、こういう系統はいまいちイメージがつきにくいということもあって、非常に面白いと思うのですが物語の中に入り込めず遠くから見ている感覚でした。
例えば、日系三世の受けとアメリカで生まれた日本人の攻めが、ラテンのリズムに乗って体を寄せ合いサルサを踊る・・・。
・・・入り込めないのですよ。
マフィアについてもまったく有名なマフィアモノ映画も見たことがないくらいなので、ピンと来ず入り込めない一要因でした。
ただ受けが攻めにカタコトでいうのです。
「私の国は世界一美しい」「航太、愛してる、私の命」
そういったシーンはとても美しく惹き付けられます。
後半の自分の立場をお互いいえないで、グルグルしてしまう。
本当は敵ではなく見方なのに、言えないでいる切なさ!
もう~、切ない。
そうです。
私がこの本から受けた印象ですが、凄く惹き付けられるのに中に入り込めないという感じです。
受け攻めそれぞれの間での長い10年で、危険で切ない再会愛です。
DEA麻薬取締官・鷹崎航太 硬派鬼畜攻め×ラテン系バーオーナー兼ピアニスト・成瀬琉加(日系コロンビア人)ツンデレ誘い受け
かつて恋人同士だった二人は別れて、10年後に全く違った立場での再会。
琉加は染井の愛人として、航太は琉加への復讐を誓った男として。
初恋の航太にいつか殺してもらうのを支えに、愛する家族の為にマフィアの愛人として、泥さえかぶりながら必死に生き抜く。
受けの強さと、思いの深さがとにかくよかったです。
家族や立場の問題で、攻めに誤解されていても何も言えない。
その切なさがたまらなくて、なんとも言えませんでした。
受け側で見ているからなのか、もう少し琉加の事を信じて事情をちらつかせてみてもいいのではないかなと、攻めに感じてしまいました。
前半の緊迫感に比べて、誤解が解けてからのあっさり感に少し拍子抜け感がありました。
最後の最後で、染井に全部持っていかれた感があります!
琉加のことを本当は染井なりに思っていたのではないかなとか、色々と思いを巡らさずにはいられなかったです。
二人の平和な後日談も、染井の衝撃の真実の前では、薄く感じてしまいました。
同じく琉加に復讐を誓っていたはずの航太の神父の叔父が、真相を知ったからかもしれないのですが、琉加の事を案じていた場面が不思議でした。
重要じゃなかったので説得シーンは省いたのかもしれませんが、唐突感を少し感じました。
染井がキャラとして強く立ち過ぎて、逆にメインカプがかすんでしまった気がします。
骨太で読み応えがあって、力強さを感じました。
エロ:★4 濃厚、麻薬、拘束Hや強制フェラシーンも有
総合:★4 最期に主役を持っていかれてしまった感があって、残念。
今回はコロンビアマフィアとドラッグの絡んだお話でした。
学生時代に出会った航太と琉加。
短い蜜月の後、琉加は姿を消す。
それから9年以上が経って、再会を果たす2人。
そして、また運命は廻り始めるのだけど…。
出会った頃とは互いに違ってしまっていて。
琉加は今ではマフィア・染井の愛人。
それもただただ虐げられるだけの。
憎しみだけをぶつけられるような。
それは後に染井の生い立ちに関係するものだったとわかるのですが(それまでにも染井は暴行により去勢されたこともあるんだけども)それもまた痛いです。
琉加が復讐のために航太が自分を強姦した時に気付いてしまった事実がなんだか切なかったです。
それまでは染井による凌辱もただの拷問だと思い続けていたのに、航太に触れられて感じることで自分が染井によって淫らに作りかえられていたことに気付く。
必死で違うのだと耐えてきたものがそうではなかったと思い知らされる瞬間というか。
巻き込みたくなくて真実を言えなかったり。
それでも、ひとときだけでも昔のように過ごしたいと願ったり。
新しく湧きあがってくる情をお互いに最後には打ち明けることができてよかったなと。
個人的には染井とジウの関係をもう少し見てみたかった。
染井はずっときっと捨てられたと思って生きてきただろうし、それで憎んだりもしただろうけど。
周りのものも信じられなくなっていたかもしれない。
けれど、ジウとの関係だけはそこから外れて情が明らかに芽生えていたようで。
ジウの方は染井よりももっと確かな想いがあったように感じられてならない。
彼はきっと最期まで本望だったろう。
そう思いたい。
琉加への復讐を胸に麻薬を追う男・航太×マフィア幹部の愛人だが組織を裏切ろうとしている・琉加。
高校時代想いを通わせ合った二人は、出会うべくして再会。
しかし10年という歳月が、二人の間に思わぬ憎しみと隔たりをもたらしています。
シリアスハードな設定と展開ですが、主人公二人の愛憎劇がメロウな甘さを漂わせているので、痛切ないというより甘切ないという感じなので安心して浸れました。
なんて盛り上げ上手な作者さん!
萌えたし燃えたし悶えたし、いやん最高~ともふもふしながら読んでいました。
……………………前半は。
後半はね、後半は……(言葉を探してます)
なんと言いますか、二人の愛を盛り上げるために敷いた大風呂敷が、最後も二人の愛のために~という決着の元にとじられたのが…良かったね!というよりもご都合主義にみえちゃいました。後半は膨らんだ分だけどんどんしぼむマイハート。
期待しただけに失望感が強く残ってしまい中立に。
面白くなかったんじゃなくて勿体ないよ!という意味の評価です。
過酷な状況下で耐えつつ這い上がろうとする琉加が、これまた凛とした健気な性格で好感もてました。
で・も・ねー「航太は自分の光」だと言いながらその相手に自分を殺してと願うのはいかがなもんかと。
理由がマフィアに身を堕とした自分は汚れてしまうからってものだけに「こりゃこりゃ、好きな人を殺人者にすることは構わんのかい」とお説教したくなりました。
未来は前途多難そうですが、いやあ君らなら大丈夫でしょ!とある意味安心できる二人。
肉体的痛さはありますが、精神的痛さはマチ針でちょんと突かれるくらいなので、痛い系が苦手でも大丈夫でしょう!多分!!(私はコノハラー)
厳し目評価ですが、この萌え設定を味わうだけでも十分価値はあると思います。
華藤さんの作品でいつも思うのは、あらすじ読んだ時点でかなり萌えるのに読み始めるとけっこう苦労する(ページが進まなくて)どうしてなんだろう?
何作かお気に入りはあるんです。
かなり昔から読んでいた「スレイヴァース」のシリーズ。
これは1冊目はともかく、どんどん内容が薄くなっていった(それでもシリーズ全部読んだけど)
「シナプスの柩」は上巻はすごく萌えて泣いたのに、下巻はなんだかテンションがすごく下がった。。。
今回のこの話も前半すごくいいよ~~~って感じで読み始めたのにもったいない。
まず設定が変わっていていい。
コロンビア系の日系人なんて設定ほとんどお目にかかれない。
外国人と言えばチャイナ系マフィアか、イタリア系マフィア、アメリカ人、あとはアラブの王子様がほとんどのBL外国人。
それなのに新鮮。
以前も「サウダージ」があったので、華藤さんは南米系がお好きなのかな?
スペイン語とか習っていらっしゃるみたいだけど。
テンプレに沿っていない感じがいつもいいのだけれど、それが続かない。
読み始めたウキウキ感がなくなって、重苦しい割にはラストがありきたりだったりするから?
ここまで重苦しくストーリーが展開するならいっそのことバッドエンドかなんかだと神作品というか、強く印象に残るのになぁと思いながら。
なぜか読み終わったあとに裏切られた気分というか、普通に期待はずれだったと思わされてしまうのです。
それでも舞台設定やキャラ設定の個性に「萌え」ポイント。
染井をもうちょっと生かしたストーリーにして欲しかった。
とてもいいキャラだったので(いい人という意味ではありません)もったいなかったな。
鷹崎航太(麻薬を追いながらマフィアに復讐を誓う)×成瀬琉加(家族を助けるためマフィアの愛人になる)
日系三世で言葉もたどたどしく性格も内気だったことから、琉加はクラスメートから嫌がらせを受けます。偶然その現場を目撃した航太が割って入ったことがきっかけで仲良くなり、次第に二人は触れ合うような関係になります。しかし琉加の両親が不法滞在者だった上麻薬の密売をしていたことで、強制送還されることになってしまいます。そして10年後、マフィアの愛人となり日本でラテン系のバーを経営する琉加は、以前とは違い荒んだ空気をまとった航太と再会します。
強制送還をきっかけに両親と妹を守るためマフィアの愛人となり生きてきた琉加、大病院の息子で本来なら医者になっていたであろうはずが何故かマフィアを憎み麻薬を追っている航太。10年前(高校時代)は甘い時間を共有し合った琉加と航太ですが、離れている間に二人の状況が大きく変わってしまった事で、再会も敵意をまとったものになってしまいます。琉加・航太と交互に視点が変わって話が進むため、離ればなれになってからどういう事が起こって現在に至るのか、お互いのことをどう思っているのかが分かるのですが、それぞれがちょっとずつ把握していない事実があり、それが原因ですれ違ってしまうというのがやり切れず切なかったです。
琉加はマフィアに身を堕としたという設定ですが、この作品の中ではマフィア全体との関わりというよりは、マフィアの幹部・染井の愛人としての立場がメインになっています。ただこの染井が単なる二人の障害として存在している訳ではなく、結構なキーマンになっているのには驚かされました。(深読みすればその真相に至れそうな伏線はありましたが)そして琉加はラストで染井と対峙し決着をつける事になるのですが、それまでも充分面白かったストーリーが、その(染井が絡んだ)ラストシーンがあったことでさらに強烈な印象を残してくれたと思います。でもそのせいでようやく訪れた二人のシーンが霞みがちになってしまったのはちょっとだけ残念だったかも…。
あらすじを読んだ時点である程度は覚悟していましたが、最初から最後までヒリヒリする様な雰囲気に加え、ストーリーの展開自体もビターでシリアスなものだったので、正直読んでいてキツイと思う事もありましたが、とても読み応えのある作品でとても満足しています。
で、この本の「虜囚」は、監禁調教系の肉体的虜囚じゃなくて、
いろいろな思いに囚われる「虜囚」だった。
自分の中の思いに囚われすぎて傷つけ合ってしまう。
そんな人間の緊迫した愛憎劇
テーマは「危険で切ない再会愛」だそうだ(後書きより)
シリアスで、ミステリー風の展開だが、謎的なところは、読めば簡単にわかるので、ここは、けなげ美人の受けちゃん・琉加を、素直に応援しつつ読んだ。