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黒豹は極上の主を喰らう――
作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます
電子書籍で読了。挿絵あり。あとがきなし。
10年前の中原さんです。
それもかなりトンチキの香りが漂うタイトル。
ですが「トンチキなのか?」と問われれば、私としては「……うーん。確信犯という感じはしなかったけど、筆が走っちゃったんでしょうかね?」という感じでした。
ヤクザの家の長男に生まれた真田は、家業から離れ、女から資金を出してもらって喫茶店を営業しているのですが、基本的にはやる気がない。チンピラに絡まれているところを助けてやった結果、懐いてしまった佐竹が切り盛りしてやっと営業できている状態です。子どもの頃から真田の世話をして来た飯倉は、店に連日の様に訪れて跡目を継ぐ様に口説いて来ます。実は真田は、部下としてではなく飯倉が欲しいと思っていることに気づいた故に家を出たのでした。度重なる飯倉の訪問に心がざわめいている真田は、母の命日に墓参りに出かけた際に、飯倉が身を挺して対立する組織の鉄砲玉に襲われた弟を守るのを目撃してしまいます。このまま弟が跡目を継げば、飯倉は自分から離れ弟のものになってしまう事を目の当たりにした真田は、激しい嫉妬を覚えた結果、想いを遂げるために飯倉に薬を盛って監禁してしまうのですが……
「やる」と決めてからの真田の暴走ぶりは、なかなか見応えがあります。
「いや真田、違うだろう!しっかりしろ!」と何度思ったことか。「そもそも、飯倉とそういう関係になるのがヤバイから、跡目を弟に譲ることにしたんじゃなかったの?」と。
本人も本末転倒していることに気づいているんですよ。で、グジグジ悩んでいる様なことを言うんで好けど、その割には、女々しくないというか、やる気満々なんですよ(笑)。
なんたって、薬で眠らされた飯倉が目覚めた時、真田が思うのが
「どれほどこの瞬間を待ち望んでいたことか……」なんだもん!
どちらかと言えば単調なお話かも知れませんが、この真田の『恋狂いぶり』は一見の価値アリ。特に『襲い受け』がお好きな姐さま方はご満足いただけるのではないかと思った次第です。
ヤクザものです。
はっちゃけてました。
タイトルからして、はっちゃけてる(店頭じゃ買えねーよw)んですが。
誘い受けが大好きなんですが、この小説に登場する誘い受けは、「誘い受けの中の神」でした。
攻めに睡眠薬仕込んで、ベッドに縛り付けて、乗っかってヤッちゃうんだもの。
けっこうせっぱつまったシーンなんですが、「そこまでやるかおまえw」と思って、クックックッという笑いが止まらなかった。
グッと我慢して射精しない攻めもお見事です。
そして拘束を解かれたあとに、「稚拙な腰づかい」と受けを揶揄し、ガンガン攻めたてた攻め。お見事!w
キャンペーンでちるちるさんにいただいた本なんですが、想像以上に美味しく読ませていただきました。
ありがとうございました。
>>うえおさーん
漢だ!
オトコマエだ!
師匠と呼ばせてください。店頭購入、いつか私も堂々とできるようになりたいっす。ウッス!
この本は、真面目に読むと損しますよね~w
あのはっちゃけたバカバカしい空気に身をひたしてラリホーって勢いで読めたら勝ち、みたいな。(勝ち負けで語るのもオカシイと思いますがw)
それと、あらすじ的な話をうえおさんが先にきっちり書いてくださってたので、私は好きなようにレビューすることができました。私のヘンテコなレビューじゃ、どんな話なのかさっぱり分からないw
そのあたりにも感謝ですm(__)m
飯倉省吾(真田に跡目を継いでほしいと説得する 義理に厚い性格)×真田智明(ヤクザ組長の長男だが勘当されている コーヒー専門店のマスター)
ヤクザ組長の長男ながら家を勘当され、現在はコーヒー専門店のマスターとしてのらりくらりと日々を過ごしている真田は、経済力のある彼女5人(!!)と同時に付き合い、面倒見が良いところから男からも惚れられるようなタイプで、攻キャラとしても充分いけそうな感じなのですが、子供の頃から自分の世話係だった舎弟の飯倉に対してずっと恋心を抱いており、手に入れようと(自分に突っ込ませようと)必死になるところがギャップ萌えという感じでとても良かったです。
真田からモーションをかけられる飯倉ですが、現組長に恩義を感じているためか、なかなかなびこうとしません。業を煮やした真田に薬を使われた上で監禁され、強引に乗っかられてしまうのですが、そういう状況になってもせめて射精はしない!という飯倉のまさかの忍耐力には感心してしまいました(笑)。監禁シーンでは萌えどころが多く、真田が飯倉に乗っかり感じさせようと必死になるHはもちろんのこと、飯倉がシャワーを浴びる姿(しかもその後トイレに行かせずわざと風呂場で放尿させる)を見て楽しむ真田の変態振りなど、色々と楽しませてもらいました。
お互いを想い合っているのは分かっているのに、二人を取り巻く状況からなかなかくっつくことができないという展開は、切なくもじれったい感じでなかなか良かったです。最後まで男らしく親分肌な真田と、終始丁寧な言葉を崩さない飯倉(でも最後はちょっとだけ強引な感じになっている)のやり取りもいい感じでした。