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この作品、本編は終わっていますが、こちらは番外編です。
番外編というからにはその後のお話…ではなく高校生時代の、過去のお話です。
天と和泉が歌手としてデビューする前、芸能科の学校に通う二人の初々しい姿がかわいらしい。まだ付き合うことになったばかりで進展もほとんどしていないころです。
メインは学校生活で、芸能科という特殊な学科にいて友達はつくりにくい、でも二人はべったり…。
和泉が外に目を向けようとしても、天はやはり和泉だけいればいいという感じです。
この子供っぽさや世間知らずさは大丈夫か?と不安になるくらい。
和泉が学校の友達と遊びに行って遅く帰ってきたら、自分から行かないと行ったくせに天が「俺をこんな時間までほっておいた!」と拗ねているのがあまりに子供っぽい。
でもこれが呆れるよりかわいいなあと思ってしまうのが天の魅力なんだと思います。
2人とも、子供ながらに仕事をしていて、学校に行ってる時間が無駄だって思うこともあっても、学校行っておいてよかったなあって思うんだろうなーというようなお話になっている事がよかったです。
この2人、どっちかというと照れる天を和泉がリードしているような恋人関係に見えるんですが、どうせなら一回でいいからまともなベッドシーンが見たかったかも…。
後半は1巻で出てきた芳樹と亨のお話で、これがとてもよかったです。
なんだかかわいそうな感じで終わっていた芳樹がちゃんと幸せになれるまでが読めて嬉しかった。
天て第三者視点で見たらカッコイイんですよね…。失礼ながら、主人公として見ているとなんでこのコがこんなにモテるんだ~て思うんですが^^;
芳樹はわるいこじゃなく、傷つきやすい頑張り屋。
亨が芳樹をベタベタに甘やかしているところも、和泉と天の関係に似ていてよかったです。
一度は芳樹を捨てた亨が、どん底まで落ちてようやく芳樹を迎えにくるのがちょっと遅すぎるんじゃないかとも思うけど、最後まで読むとこれでよかったんだと思います。
作者さんがこのシリーズのキャラクターをとても愛していて可愛がってるのが伝わってくるシリーズなのですが、天と和泉だけでなく芳樹と亨もえろいシーンが全くないのが恋愛ものとしてちょっと物足りないかもしれません。
えろシーンが全くない話も嫌いではないですが、それは書いてないだけで、朝チュンがあったり、本編にないところではやってるだろうなという関係がわかってこそ。
これは、そもそもそういう事しようとかしたいとかしてるだろうと匂わせるシーンもほぼなくて、キスと抱き合うくらいでほんとにそれ以上の欲望を感じさせないのがちょっと少女小説のようだと思います。
若年層向けにライトなお話を目指してる感じはしますが、ファンとしてはもっと踏み込んだ関係も見てみたい~と思います。