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renai jikan
むちゃむちゃ…むちゃむちゃ良かったです。
木原さんの作品は、人間の見たくない部分を見せられるのに、読み終わった後にやりきれない気持ちで一杯になるのに、
読んで良かった、面白かったと思う作品が多い。
今回はそういうタイプのお話ではなく、ごくごく普通。
会社の先輩と後輩の間柄で、後輩が6年片思いし、先輩に告白し、最初は受け入れてもらえなかったけれど、やがて先輩と恋人同士になるっというお話。
ドロドロしたものもなく、ただとつとつと進んでいくお話。
でも、このとつとつと流れていく中の感情が本当にいい。
すごく丁寧に書かれていて、ひとつひとつに胸が熱くなりました。
ストーリーは後輩の広瀬が先輩の有田に告白する所から始まります。
有田は、男の恋人が原因で親から籍を抜かれてた弟がいるんですが、この時の経験がかなりトラウマとなって残ってるんですね。弟は一度恋人に別れを切り出たものの、ストーカーのようにつきまわれた。家族は男の恋人というのに理解は出来ていないけれど、弟を責めずに庇う側についた。けれど家に閉じ籠る程追い詰められていた弟は、ある日書き置き一つで駆け落ちしてしまったんです。
弟と絶縁状態にはなっていないけれど、有田にしてみれば、ストーカー行為をするまで我を失う恋人の事も理解出来ないし、あんなに嫌がってたのに駆け落ちした弟の事も理解出来ない。男と男で肌を合わせるなんて嫌悪感すら感じる有田には、広瀬に告白されるなんてあり得ない。なので、告白された後有田は広瀬にキツくあたってしまう訳です。可愛がってた後輩なのに。
でも段々と有田はそんなにキツくあたる理由が本当にあるのだろうかと思い始め、段々とまた広瀬と話をするようになり、一緒に出掛けたりもするようになり、彼を受け入れられる事は出来ないけれど、一緒にいても嫌じゃない。彼が横にいる事が自然になってるんです。そんな中、広瀬に本社への1年の研修が決まり…
というのが、まずは最初の「恋愛時間」。
このお話は有田側から書かれてます。好きという自覚はないけれど広瀬の事を大切に思う気持ち。また広瀬の有田の事がすごく好きで、大切で、一緒にいたくてという気持ち。2人の気持ちが心にじんわりと響きます。最後はもぅせつなくて…そして最後のラジオが流れる中部屋にいる有田、すごく良かったです。
次は「恋人時間」。
このお話は本社に研修の為異動となった広瀬側からお話が書かれてます。
最後はきっちり仕上げてくるけど、時間がかかってしまう広瀬。仕事のパートナーとして組まされた川上からはきつい態度をされ、残業は当たり前の生活。有田に連絡を取りたいけどと思いながら一カ月過ぎてしまった広瀬が寮で有田に電話をする所から始まります。
本当短い電話なっちゃって…せつない…。
それから色々話は進み、パートナーの川上とは、川上の好きな子に広瀬が好きになられてしまう事で更に関係は最悪になってくる。広瀬は有田に会いたくてしょうがない。そんな頃に有田から電話がかかってくるんですが、その電話があったかくて…。短いんですけど、離れてても広瀬が元気になれる言葉を言ってくれるんですよ。もぅ泣きそうになります。
さて有田が本社に出張でやってきて、その時に川上と有田と3人で飲む事になるのですが、それをきっかけに、広瀬と川上の関係は良くなります。が、その頃にまたハプニング?がありまして、今度は有田と広瀬の関係がぎくしゃくしてくる。それでもって川上にも広瀬と有田の微妙な関係がばれてしまう。
でも川上、態度は変わらないんですよ。もぅ広瀬の事も解ってて、ちゃんと見てて、何も言わずに支えてて。サイド話なのに、ちょっとここは泣きそうになりました。ボロボロになってしまってる広瀬の気持ちが痛い程解る分、川上の程良い優しさが読んでて染みました。
このお話も全編通して2人のせつない気持ちがじんわりと響きます。有田は広瀬の事が心配で、大切で、離れてても広瀬の事を想ってるのがよく解る。電話も、飲んだ時も。そして広瀬の会いたくてしょうがない気持ち。有田が好きで好きでたまらない気持ち。
最後良かったです。有田が広瀬に告白する所も、有田が親に言えないと泣く所も、その有田を広瀬が受け止める所も。本当心にじんわりと響きます。
そして3話目は広瀬の弟、友晴の目線で書かれた「兄の恋人」。
まさか弟目線で来るとは思わなかったので、びっくりしました。まさか広瀬の弟にも何かあるんかい!って思いましたが、いやいやそんな事はなく、有田と広瀬のお話です。これもすっっっごく良かった!
有田の事を考えてる広瀬の姿、広瀬を想って泣いてしまう有田を弟が見て、まだ高校生だからなにがなんだか解らない友晴の心に、段々と人を好きになるってどういう事なのか、相手を大切に想うってどういう事なのかが解ってくる。
上手く言えませんが、有田と広瀬だけじゃなくて家族が、広瀬の人を好きになるという事をの事を見始める?姿が、短いお話ですが、なんか良かったです。友晴も妹の美和もいつかあったかい、相手の事もちゃんと大事に出来る恋をする気がします。
そしてオーラスは短い!
有田と広瀬のお話です。
本当良かった。。。良かったです…。
地味だけど、特に大きなすごい展開があるお話ではなく、人が人を好きになるってというお話。
会いたくて会いたくての気持ち、会えないけど常に好きな人の存在が自分の中を占めている気持ち、大切に想う気持ち。
もぅ〜すっごく良かったです。
あとがきもいつもより長かったですね。それも嬉しかったです。
本当木原さんの作品は好きだー。
長くなりましたが、じんわりと心に染みるお話でした。
私にとっては神作品です。
再版して…。木原さんのオフィス描写、現実感ありすぎて胃が痛くなってくる。前半の有田視点が素晴らしいです。後半の広瀬視点はちょっとゆるいかな~(もったいない。)とも思うんですが、そうゆう点でも「美しいこと」に少し通ずるかも、設定も似てるしね。地方都市のひなびた感じとか末期の親戚を見舞う病院の感じとか雨の日の疲弊感とかすごいリアル。やっぱ好きだな~。
これまで即読の木原作品が、わりと濃いというか、心臓的によろしくない作品ばかりだったので、今回もちょっと深呼吸して読み始めたんですが、まったくナチュラルというか、初心者さまにもやさしいゆるいお話でしたw
お話は、男である有田が、部下で後輩の男である広瀬に告白するところから始まります。男である自分が男に告白され、迫られるという頭の中で想定し得ない場面、そして実弟が男と~な過去現在。
有田ははじめ拒絶する。しかし、あることをきっかけに、有田は自分の気持ちに気づいてしまう。
何をするにも時間がかかり、とろい広瀬が6年かけて気づきた気持ち。有田はそんなにのろまじゃない・・?!
★恋愛時間★
受である有田目線のお話。これ、弟さんの話も読んでみた買ったりするんですよね。なにげに気になるwwエロとか、なんとかはないんですが、面白い
★恋人時間★
攻である広瀬目線のお話。この前に、有田が自分の気持ちに気づいてしまっているんですが、広瀬は相変わらず有田は男を拒絶しているとおもいこんでいるわけなので、そこがちょっともどかしい。酔っ払って有田が広瀬にモーションをかけてくるシーン。私的にもやっちゃうのかと思ったんですが、まったくのへたれぶりでしたorz残念。
ただ、これあれだけ男なんてと思っていた有田が積極的だったりとか
初体験な感じだったりとかが、なにげに全部織り込まれててうれしい一作でした。
受をとことん甘やかす攻。どの作品もそうだったりするんですが、やっぱり好きです。好きと幸せを読んでる側も実感できるからw
★兄の恋人★
こんどは誰目線!?とおもって読み始めました。広瀬の弟~の目線と、兄妹含めてのお話でしたね。まぁなんというか、有田さん・・・・メロメロなんですなというのを実感したというかなんというか。。。。
ある日突然、後輩(部下)の広瀬に好きだとただ一言、告白されてしまった有田学の話。『LOOP』で主役だった英一の兄・学のスピンオフ作ということで、LOOPでガクガク震えた記憶も生々しいもので少し警戒しながら読み始めたのですが、ゆったりしっとり落ち着いた恋の話でした。
恋愛時間というタイトルは、蟻と象の一日の長さは違うという『生活時間』とかけているようです。主人公・有田は、要領悪く手の遅い部下・広瀬に向かってかつて「お前には一日が普通の人の倍は必要だ」と言いました。だから悪い、ではなくだから仕方ないという意味で、です。そうして根気良く面倒を見てくれた有田のことを、広瀬はいつの間にか好きになっていました。が、“倍かかる”広瀬は六年間も、有田のことを『好きらしい』とただ思っていたのです。そしてある時、つるりと口から想いを滑らせたと。
一方の有田は何しろ弟の例がトラウマなので、言い寄るでもなく視線を送るだけの広瀬に対しても見るのを止めるよう告げます。広瀬は無意識の行為を反省、しかしその拒絶で関係は終わらず、ある切欠で有田は認識を改め、二人の関係は次第に気の置けないものになります。
有田が、弟の恋人が肉食獣だとしたら広瀬は草食獣だ、というのが的を射て面白かったです。
結局、六年かかった広瀬に対して“半年で充分”だった有田。ゆっくりであっという間の、納得の半年間でした。
『恋人時間』は、一年の間会社研修となった広瀬視点。自然と人に親切にできる彼は、ある事で美人で評判の女性社員に好かれてしまうことに。さすが“結婚するなら広瀬さん”と言われただけあります。しかし鈍い!絶望的ににぶいこの男!そして広瀬も有田も不器用…。
『兄の恋人』は辛いです。カミングアウト後の、同性愛者の家族の心情が描かれます。しかし妹は…。兄(広瀬)が白い目で見られるのが嫌だというのは分かりますが、馬に蹴られてしまえ!とも思わざるを得ないです。
ラストの『海岸線』は切ないです。
後書きが少し長めかなと思いました。3ページです。『大人の時間』特集に掲載なので、しっとりしみじみ、主人公が普通の人と意識したこと、続編で登場人物の性格が変わらないよう苦労したこと、作品のテーマ曲など書かれていて興味深かったです。先生の実家が堤防から10メートルの場所というのにもびっくり。
蛇足ですが、この作品が『美しいこと』のソフトver.というかプロトタイプにも思えました。広瀬と寛末に、じっくり付き合うと良さが分かる、不器用で垢抜けないなどの共通点を感じたり(今並べてみたら苗字も似てますが)、長いスパンや遠恋であることなど、何となくの印象でしかないのですが。
しっとり・しみじみ・じっくり
な作品です。すんなり甘々とはいきませんが木原作品の中では比較的読みやすいかと思います。
リーマンとリーマン、上司と部下。
木原音瀬さんの書く王道リーマンラブです。
アダルトです。
アダルトといってもストーリー的にはピュアです。
攻めがバカというかヘタレというかニブイというか…、煎じつめるとカワイイw
こーゆう普通のお話もいいなァ木原音瀬さんは何を書いても上手いなァと思いながら読みました。
冒頭はいきなりの告白からはじまります。
上司が、部下に告白されるのだ。
「好きです」と、たった一言。それだけ。
飲み会の帰り、道ばたでポツリと投げかけられたその一言に、上司は激しく動揺します。
六年間の片思いを口にした部下は、見返りを求めてるわけじゃなかった。告白するつもりもなかった。ただ、秘め続けた気持ちが思わず口からポロンとこぼれ落ちたというだけ。
特別な進展があるわけじゃなく、その後もごくごく普通に、仲のイイ上司と部下としての付き合いを続けます。
この部下が攻めなんですが、も~~、イライラするほどニブイ。
途中から上司のほうは、部下のことを好きになっていくんですが、まったく気づかない!
転勤先に会いにこられても気づかない!!
キスされても気づかない!!!
自分のチン〇をしごかれて、横でオナニーされても気づかない!!!!
気づけよー!!!!!
慌てふためいて石のように固まってるだけって、どんな攻めだよwヘタレ神と呼ばせてもらおう。
で、そのせいですれ違いが起きてしまう。
誘ってもアピールしてもエッチなことしかけても、ひたすらデクノボーな部下の気持ちを、上司は見失うんですね。当然だわ。きゅーんとなりました。
気持ちいいハッピーエンドでした。
「貴方が好きです」
飲み会の帰り有田は後輩の広瀬に告白されます。
有田も広瀬も普通のどこにでもいそうなサラリーマン。
でも広瀬はいつも優しく接してくれて仕事を教えてくれた有田に対して、恋愛感情を抱くようになり、ついに告白してしまいます。
この広瀬がすごく鈍い性格でw
仕事もそうですが、有田に対する思いが恋愛感情だとはっきり気づくまで6年もかかってますからねw
告白された有田は広瀬を避けるようになりますが、広瀬を知るうちに一緒に飲みに行くようになって。
有田は広瀬が仕事で本社に行ってしまうとこでやっと自分の気持ちに気づいたって感じですね~
『恋愛時間』は有田視点。『恋人時間』は広瀬視点。
タイトル通り、『恋愛時間』は2人のそれぞれの恋愛感情について。『恋人時間』はその後の話で甘々です。でもそれまですれ違いがあってちょっと切なかった。
有田は自分からキスしたりとちょっと誘い受けな感じがw
『兄の恋人』は広瀬の弟視点。
広瀬は4人兄弟で。一番下の弟視点でした。
広瀬が家族に有田との関係をカミングアウトするところから始まります。
その中でも一番怒ったのが、長女。
自分が広瀬の彼女になりすまして、別れさせようとします。
家族が絡んでくるのは新鮮でおもしろかったです。
『海岸線』はそのときの有田と広瀬の話。
なおこの『恋愛時間』は『LOOP』とリンクしています。
『LOOP』は有田の弟・英一の話です。弟の方はドロドロです(笑)
順番的には『LOOP』から読んだ方がいいかもしれません。
もちろん『恋愛時間』だけでも楽しめますので、「大人の恋愛」をテーマにして書いたというこの作品もぜひ読んでみてください!ちゃんとハッピーエンドでしたよ*