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morgue no bannin
この作品がデビュー作なのだそうです。物語を書きなれている人みたい。
柳は、IQ200、自己表現、表情がが乏しい麗人。新聞社の『モルグ』勤務。対人関係を上手く紡げない。過去に親から虐待を受けていた。
柳の高校からの友人は二人。
柳が唯一認める友人は、雑誌記者の庸一。眼光が鋭い強面の優しい人。
寺本は、バーを経営、柳をとても愛しているが、柳は寺本を認めない。
雑誌記者の庸一がたまたま入手したDVDに映っている少年の顔を、柳は凝視して、ある殺人事件のコード番号を庸一に告げることから始まるサスペンス。
殺人事件の謎解きをしながら、柳の複雑な生い立ちを知る庸一。
柳は、感情を表す言葉の意味が分からない。好きとは?愛するとは?食うとは?・・親鳥が雛に教えるように、庸一が柳に接して教えていく様子が、愛情に満ちていて、ほほえましかった。庸一の深い理解と愛を受けて、柳はやっと人並みの幸せをつかめたんだな、と嬉しくなりました。
--「モルグ(morgue) 」
フランス語由来で、morguerが語源 1 死体置き場。2 新聞社の資料室、調査室。
★IQ200なら、柳はメンサに登録が可能な頭脳の持ち主。保護を受けたらよかったのに。
▶mensa :
1946年にイギリスで創設された、上位 2 %の IQ (知能指数) を持つ人達が参加する国際グループ。JAPAN MENSA は mensa の日本支部、
敷居が低いので、日本人の登録者も最近増えています。
・・常人と異なる視点や感性を持っている人が高IQには多いから、凡人にいじり壊される事が多いようです。理解されにくいので、サヴァン症候群とか、自閉症のような病名を付けられて気の毒。
著者の200IQの柳の描写が興味深かった。
柳の奇妙な受け答えが面白かったのですが、それは、親から虐待を受けていたことと、脳内の動きが一般人より速い高IQ独特の特徴だと思う。脳が活発に動いているとき、一般人の動きがスローモーションに見えるらしいです。
おっもしろかったですー!!!
陸裕さんの挿絵が柳の人形のような雰囲気と合っていてすっごくイメージ通りでした。
表紙からして素敵じゃないですか!?
綺麗ー。
因みに受け様の表紙での肌色比率が素晴らしいことになっていますが、中身ではそこまで…?って感じです←
いや、やっていることはやっていますし…天才なのに辿々しいとしか言いようのない口調の柳が“純粋・無邪気”に積極的ですが。
うん、もう純粋で無邪気としか言い様がない。
何かこう幼い子が夢中になっている感じ?
大切な宝物とか大好きなものとかそんな感じ?
本当ねーこの受け様は頭がかなり良いのにコミュニュケーション力がかなり低いです。
攻め・攻めと共通の友人1名としか会話成立しなさそうな…ってかちゃんとした会話が成立しているのは攻めとだけですが。
でもそのコミュニケーション力の極度の低さも過去の家族関係が原因とあるから切ないものです。
それでも高校時代に傭一という存在と出会えたのは本当に良かったでしょうね。
もう柳の構成成分は傭一で出来ています!といっても過言じゃないぐらいの依存度です。
傭一の方も高校時代から柳のことが好きだったりー。
端(攻受共通の友人)から見ていたら両片思いの状態なのに本人たちは気づいていなくてモダモダしました。
攻め視点で話は進んでいき、柳の感情はかなり控えめ…というか感情の変化分かりませんレベルなのに傭一大好きっぷりが感じられるんですよね。
傭一が待ち合わせ場所に来ないと思ったらパニクって外界と自分を遮断してしまって、単に遅刻してきたを傭一かなり動揺させる展開になったりー…まともに会話するのは傭一だけだったり!
突然のチューにはパニクって大変なことになるけど、傭一限定で事前宣告したら何してもOKってとこが何か可愛い。
どんだけ好きなのかって思うのです。
あと事件はやるせない内容でした。
「こいつ本当に最低!罰せられてしまえ、クズ」って思えたら良いのに…思えないんですよねー犯人の過去が。
自分自身苦しいことを分かっているのに…それでもやってしまって止まらなかった。。。
どうか救われて欲しいです…。
もう1つのカップル、寺本(高校の同級生)×春海(事件の証人)の方も気になります。
寺本さんが結構お気に入りなのでスピンオフ出たら絶対に買います。
そうそう…モルグの意味を改めて調べてみました。
モルグ 【morgue】1 死体置き場。2 新聞社の資料室、調査室。
…だそうで~…この本では2番の意味で用いられていましたが、1番の死体置き場って不穏ですね(汗)
一人称でした…
知らなかった…
一人称小説はかなり苦手です。
BLで最近一人称に出会っていなかったので、油断しました(泣
そんなわけで、題材はひじょうに面白そうだったんですが、心はドンヨリで読み始めました。
攻めの傭一は26歳で、週刊誌のライター。
長身で、丸ヤの方と勘違いされる風貌。(こういう表記のある攻めって珍しい・笑)
16歳からずっと柳に恋し、思い続けています。
受けの柳はユニセックスな美貌の持ち主で、IQ200(て、どんくらいなのよ…)。
傭一の元同級生で、新聞社で『モルグ』と称される、死亡記事の資料整理をする部署に在籍しています。
変化を望まない柳。
それに対してあくまで友人というスタンスを必死に崩さず、献身的に柳へつくす傭一。
同じ人間としかつきあわず、同じ店しか利用せず、同じ時間にしか行動しない。
そんな柳を傭一(と、数少ない友人の寺本)は、彼の心と体の平穏のためにリズムを守りつきあってきました。
柳をメタメタに暴いてしまいたい欲求と、守ってやりたい愛情がつねに拮抗しモヤモヤしている傭一は不憫ですが、どこか可愛らしいです。
ふたりが関わる事件は初っ端からヘビーです。
偶然知った少年への集団強姦。
しかも彼はその後自殺していた…
記者の傭一は正義感というよりも、こんなことがまかり通る世界に憮然とし、記事にする決意をすることに。
事件自体はドロドロですが、傭一が怒ったり焦ったり嫉妬したりとひじょうに気持ち良い男でしたので、暗くなり過ぎませんでした。
この作品では、一人称の良い面が出たなと思います。
一人称で主人公に気持ちに添えないと、読み続けることが苦痛になりますから。
ですので、一人称苦手なわたしにも楽しめる作品でした。
一番切なかったのは、傭一が柳の手を握って公園で子守唄を歌うくだり。
このシーンはお互いの気持ちがすごく寄り添っていて、忘れられないシーンでした。
なぜか、読中、柳と傭一のセリフを混同してしまい、「あれ、今のはどっちのセリフだ?」という具合に、何度か前へ戻るという始末。
これはわたしの読解力のせいなんですが、出来ればふたりの口調をまったく別にして欲しかったです。
柳はもちろんぶっきらぼうに喋りますが、傭一も男っぽく話すので、混同しがちでした。
ところどころ上記のような理解しづらい部分はありましたが、主要人物たちは皆、魅力的で良い作品でした。
特にわたしは寺川が好みの攻め(決めつけてますが)なので、スピンオフ希望です。
最近、台風のような勢いで陸裕さんがイラストを書かれた作品を読んでいる気がします。
最初は失礼な話ですが、まったく気にしていなかったのです。
が、目に触れることが多かったせいかファンになってしまいました(苦笑
須賀は、高校・大学と同級生の柳と、就職後も、近況や依頼を聞く月2回の待ち合わせを楽しみにしていた。
逢う時間も店も座る場所もオーダーも、ずっと変わらない。
何故なら柳が嫌うから。
柳は普通ではない。彼の世界は仕事と須賀しかない。
須賀は、美貌の柳を想い続けてきたが、それを隠したまま友人として付き合っている。変化を好まない柳には打ち明けられない。
この2人の元に、間違って受け取ったDVDにあった少年への強姦の映像が!
柳は、その少年の死亡詳細を記憶していた!
2人は事件究明を誓う!
この柳、映画「レインマン」のダスティン・ホフマンの演じた主人公と同じ症状です。
その特徴は、
【オウム返し、言葉の理解の遅れ(返事がなかなか返ってこない)、視覚優位(見たものの記憶の継続)、物事へのこだわり(変化を嫌う、特定の物や人)、パニック(体が固まる等)、視線が合わない(この話では須賀は除く)】が当て嵌まります。
それと、IQ200の抜群の記憶力から「サヴァン症候群」ではないでしょうか。
文中にははっきりと書かれていないのですが、察するに「先天性」なので「自閉症」と推測します。(自閉症は先天性だけです)
柳が、性的虐待の過去を話す所があって、その後少ししっかりする様に見受けられますが、トラウマを起点とするのは難しいです。
本当はどうなのか、作者にうかがいたい所ですね。
柳は、急激な動きがダメなのですが、須賀に限っては「何かする前に宣告する」と何をしても大丈夫だという面白い約束が出来ます。
そこが可愛いポイント。
例えば、突然、チュッ!とキスするとフリーズしてしまうのに、須賀が「キスして良い?」と問えば、ブッチューレロレロキューポンがOKに。
ここら辺の柳のBL話に柔軟に付き合ってくれている所、嬉しいです^^(クスッ)
それと、須賀が暴漢に遭い、須賀の傷の手当てをするシーンは、無防備な柳の手や視線に、須賀はバクバクです!
こういうガマンエピソードは、いくつあっても良いです♪
そして話が進むにつれて、今まで柳を守ってきた感のある須賀を、柳が守っていくのですが、須賀を守る為には自分の危険も顧り見なかったり、IQ200を生かして犯人を追いこんだりと、以前のボ~っとした柳からの変身ぶりにびっくりでした!
もう1つのカップル、高校の同級生・寺本×事件の証人・春海。
別れたくないと泣いていた春海のその後はどうなったのか気になりました。
スピンオフが出てたら読みたいな^^
最初から最後まで面白かったです!
恋愛も事件解決もスムーズに進み、読後感も良かったですよ♪
ちょっと某探偵のような説明になってしまいましたが(笑)実際の所、柳(受)はこんな感じの人です。
最初、ぱらっと読んだ時「……頭弱い系の子…?」と思いましたが、そうではなく。
むしろ知性で言えば天才的、でも子供の頃の悲しい出来事のせいで心の成長が止まってしまったような、切ない生い立ちの持ち主でもあります。
須賀(攻)とは高校時代の同級生で、馬が合うのか10年来の付き合いに。
そして柳も性格的な問題はあれども、容姿は素晴らしく、それだけで言い寄る男も後を絶たず。須賀と、同じく同級生だった寺本の二人でストーカーじみた輩を追い払ってやっていたりもします。
ある時、ちょっとした行き違いで手に入れたDVDに死んだ新人モデルの少年が強姦されているのが映っていた事から事件になり、それを解決する間に二人の関係も変わっていきます。
柳も犯人も、子供の頃に受けた暴力のせいで色々人生が変わってしまったという、最後はちょっと切ない終わり方でもあり。でもその事件のせいで一歩前に踏み出せたのではないかという、希望もある終わり方だったと思います。
オマケの短編は、須賀の誕生日の話。
寺本からの誕生日プレゼントのエグゼクティブ・スイートでほのぼのHです(笑)
タイトルにも書きましたが、私の中では包容攻めに分類、といいますか攻め視点でも楽しく読めた数少ない作品です。
とにかくまっとうな人間な須賀と、とにかく現実離れした柳がある事件を捜査していく、というあらすじですが。。。
柳の強烈な依存っぷりをまったく自覚していない須賀がとてもおもしろいです(笑)。
エロ要素もしっかりで、読み応えがありますので、おすすめです。
あまりに天才すぎて、凡人には理解しがたい、美しい柳。
余りに一途すぎて、好きだということを、表現出来ない型物男、須賀。
偶然手にいてた、DVDに移された、悲惨な強姦シーンそして、
その人物の、死・・・!
そんな事件を、探るうち、二人の関係が、親友から少しづつ、
進展していく、といっても須賀が、思い切っただけで、
柳は、常に須賀を、中心として物事を理解する様な男だったので、
なるようになって、当たり前かな?
そして明かされた、柳の過去、幼いころに義理の父親による、
性的虐待、そのため心が失われてしまっていた。
二人の結びつきに、かかせないい親友の寺本、これがまたいい男で、
親切で面倒見がいい、おかげでめでたく、LOVE!
Hシーンはさすがの、陸裕先生、いろっぽい柳に、メロメロです、
ちょっと、難しいお話だったけれど、読み出したら止まらない、
納得させられる、良い話でした。
これって、続編できそうですよね、できたらよろしく。
圧倒的に受け視点のお話が多いBL界の中で、攻め視点で展開されていく物語を読むのは新鮮な気分になります。
攻め視点のお話って好きなので。
ミステリアスというか、天才的頭脳を持っているんだけど浮世離れした不思議な雰囲気の柳がイイですね。
そんな柳を愛でもって優しく包み込む傭一。
ずっと柳を守り続けている傭一こそ立派な番人だなと思います。
柳の依存っぷりや傭一の嫉妬深いところも萌えますね。
友人の寺本もイイ味だしてます。
表紙も色っぽくて素敵です。
陸裕先生の描く美しい男…最高でした。
タイトル、モルグの番人…ピンとこないタイトルに興味がわきますよね。
お話…というよりは、受けのキャラがなかなかに独特でレア感ありました。
まるで機械人形のような…攻めを通じないとリアル(現実)を感じられないんですよ。
うまく説明したいのだけれど、これは読んだ人じゃないと伝わらないかもしれない。
イレギュラーな事態に困らせないよう攻めはいちいち言葉にして伝えることが多いんですよね。
それは行為中も同じで、これはなかなかにえっちでした。
受けの言葉もそれに返すようで、新鮮で可愛い会話を楽しめました。
二人の関係は攻めの一方的な片想い、とうわけでもなく…
好きなどといった感情が分からない受けも受けなりに、攻めのそばにいたがっているらしい状態にキュンときました。
部署には納得ですが、キャラ的に新聞社勤務、ってピンとこなかったんですよね。
同じ業種に…だなんて、そこまでか、って。
お話も面白そうで最初は結構夢中になりましたが、後半には失速した気がしなくもなかったり…。
危険な組織も絡んでいる事件性のある記事を公にするんですから、やはりリスクはつきものですよね。
ただその割に、期待以上にハプニングがおきないんですよね。
能力があり別方向から攻めを助ける受け、という頼もしい一面も見れたりします。
お決まりな危険を求めたいわけではないですが、もう少しだけ手に汗握る展開あれば、私的には盛り上がった気がします。
結局攻め受けの恋愛面がメインになってくるので仕方ないかもしれませんが、大きな展開よりも地味なやり取りが多い印象となり、退屈してしまった気がします。
ただつまらなくはないので、刺さる人には刺さる作品な気がします。
初めましての作者さんでしたが、よく見るような登場人物が出てくるお話ではなく、そういう点では良かったです。
サスペンスっぽい雰囲気が花丸文庫だなあという感じ。
アスペルガー症候群っぽい受の、ちょっと浮世離れしたキャラクターが気になって、恋愛部分にはイマイチ感情移入しきれなかった。
サスペンス部分は書き慣れている感じでどんどん展開していって面白いのだけれど、男同士とかそういうことに対する周囲のリアクションのなさが気になったかもしれない。
熱血漢な主人公の正義感とか、犯人の動機とかに納得とか共感しきれなくてちょっともやっとしたまま読み終わってしまいました。