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この頃のたけうちさん作品に共通して言える事なんですけど、BL小説っていうよりは青春小説としての面が大きい様に思います。
青春小説>BL要素といった感じ。
この作品もそうで主人公の孝には清い交際を続けている家族公認の彼女が居て、普通だったらそのまま大学に進学し交際をしていただろう日常がある出会いによって少しずつ変って行きます。
旅行の帰りで出会った喫茶店のマスター湘石、そしてその元妻茜は一見普通の大人に見えるけれど実はどちらも歪んでいて彼等の存在、特に湘石は孝に影響を与えて行きます。
彼等大人と、未だ子供である孝と彼女がある意味対照的でそれは大人になって色々あってから歪んだのか、元々歪みを秘めていたのか、そんな風に思いました。
作品中で湘石が叩く太鼓が作品の後半に海の潮の香りと共に漂う。
BL小説として読むと肩すかしかも。
青春小説として読むのをオススメします。
デビュー作intensityでイラストを担当したいわもとさんがカットで、イラストがビリーさんで2人が担当しているというのも珍しいですね。
ちなみにこれは「海をわたるトンボ」でもこのコンビでのイラストは続いてます。
そんな所も、青春小説とBL要素といった印象があります。
設定や話の展開は好きなんですが、なんだろう、読みすすめるうちにテンションが下がってきてしまう。
これが今まで読んだ数少ないたけうちりうとさんの作品に共通しちゃってる傾向なんですが、それが私にとっては、すごくもどかしいです。
泥くさくい部分をキレイな理屈でまとめようとしちゃう部分に、軽い隔てのようなものを感じちゃうんですよね。けど、これはものすごく感覚的なものなので、そう感じない人もいるだろうし、そういうのが好きな人もいるだろうと思います。
20歳の年の差カップルです。
自転車旅行の途中で出会ったコーヒーショップのマスターには、すごい秘密があります。この「すごい秘密」を、登場人物があっさり流して許してしまうのも、軽くモニョッてしまった。
あと、主人公の彼女がウザイ!最後の最後にオトコマエなことをしてくれるんですが、それを差し引いてもウザすぎました。