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setsuna no rakuen
え~、初っ端から申し訳ありませんが、個人的にBLでこういう題材は読みたくないですね。
とりあえず、作家買いの好き作家さんでなければこのあらすじだけで絶対に!手に取ることもなかったでしょう。
というより、好き作家さんでもよく買って読んだなあ・・・と他人事のように思っちゃうくらい、設定からしてまったく好みではありません。
とにかく、全般的にただ陰気です。暗いです。読んでて気が滅入りました。
個人的に、BLにリアル(現実味)はむしろ不要・邪魔だとさえ思ってるくらいなんですよ。
こちらは特に、実際にキャラクターの背景(不法滞在とか無国籍児・者とか、脇キャラクターの過去だけど子どもに対する性的搾取?とか)にリアルを感じると即醒めるの確実なので、何とか切り離して読むのに疲れました。
ただ、殺伐としたストーリー展開の中にもラブがしっかり存在してるので、それだけが救いでしたね。これで(神楽さんのほかのいくつかのお仕事・その他三昧の作品みたいに)ラブが薄かったら無理だったかもしれません。
とにかく、ラブ面がストーリーの雰囲気からは意外なくらいに誠実というか純愛というかでそれは好みなので、他がどうでもトータルではなんとか許容範囲でした。
これで武流が(いかにもありがちで、私は大キライな)『傲慢・身勝手な俺様』だったり『無理矢理~』だったりしたら、おそらく途中で強制終了だった気がします。
日本で生まれ育ちながら、不法滞在(残留)者の子として生まれたために出生届も出されず、国籍も戸籍も持たない(両親ともにロシア系の?)キリヤ(受)。
自分と同じような立場である14歳のナオを弟分として本当の家族のように思っています。←このナオの過去が・・・断片的に語られるだけでも気分悪くて堪らなかった(もちろん、ナオ本人に対してではないですよ)。考えたくないので具体的には書けないくらいです。
そのキリヤが、ずっと一途に思い続けている相手が、子どものころに助けてくれた恩人・武流(攻)です。
11年前、10歳のキリヤを助けた武流は、キリヤを預けた店のあるビルを買い取って『家』を守ってくれます。
さらに『働きたい』と言ったキリヤに、ビルの地下の(自分がオーナーとなる)バーを任せてくれて、それ以来キリヤはバーテンダーとして働いています。
前述の通り、ラブ面は意外にも(?)健気で誠実です。謂わば『両片想い』かな。
11年間ずっと武流を想い続けて、でも嫌われるのが怖くて言い出せなかったキリヤと、キリヤの気持ちを知らずに我慢していたという武流。
しかし、武流はキリヤに『守ってやる・なんでもしてやる』と言い、居場所のないキリヤのために『街を手に入れてお前にやる』とまで言っていたくらいなんですよね。
それが特別な『愛』でなくて何なんだよ!って感じですが、相手には通じてなかったんだね・・・
キリヤにとって、武流は『神様』だから。
う~ん、決してキライじゃないけど何度も読み返したいとは思いませんね。
とにかく、あまりにも陰鬱過ぎて読むのに疲れます。『ラブ以外の』描写のほぼすべてがなんとも気分が悪かった。
しかしこれ、レビューもなかなか書けなかったんですが、とにかく『どんな話か』をひとことで言い難いんです。
架空の歓楽街を舞台に、無国籍児・者や人身売買組織が絡む裏社会もの?なんかそう言っちゃうとまた違うような・・・
だからといってホントに『ダークで痛くてドロドロのアンダーグラウンドもの』を求める方には物足りないんじゃないかとは思うんですけどね。そこまで徹底してるわけでもない。←やっぱりラブ面が甘いというかヌルいので。でも、私はそこ(だけ)がよかったんだけど。
ホントにキャラクター・CPは好きですね。
こんなにダークで鬱陶しいストーリーでも『純愛』なのが神楽さんの(私の思う)いい部分だという気はしました。
ただ、キリヤの姉がちょっと半端かな。さらに言うなら、ラストが曖昧な気もします。
作中、武流がキリヤに告げた『いつか』をきっちり形にしたら、あまりにもご都合主義過ぎるからかなあ。
評価はかなり迷いました。
トータルでは、正直『中立』がいいところだと思っています。
それどころか、ラブ以外は個人的好みでは『しゅみじゃない』でしかないですから。
ただ、繰り返しますがラブ面だけは好きなんです。
キャラクターがどちらも一途で健気なので、それだけで(やっぱりラブストーリーだし)おまけして『萌』で。
実際、散々『気分悪い』とか酷いこと言いつつも読後感は悪くないんですよね。←あくまでも『気分悪い』のがラブ面『以外』だから。
まあでも『なんで(よりによって)この題材を選んだのか』は不思議です。