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作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます
ケーキやお菓子とヤクザっていう意外な組み合わせ。
いかつい強面の渋い男がマダム達にまじってケーキのお料理教室に習いに来る、ギャップに萌え~♪なストーリー。
ヤクザ×講師(元パティシエ)の甘~い生活が描かれます。
美味しそうなお菓子がたくさん出てくるので空腹時に読むのは注意!
涎が出そうです。
講師の有道を先生と呼び慕う男は、忙しくても通って熱心にケーキ作りを学びます。ケーキ好きを隠さないその真剣な様子に次第に気になる存在に。
ラブストーリーは弱冠急ぎ足な気もしたけれど、二編構成の話になっているので充実感があります。
恋愛編と恋人編に分かれライバルなども出てきます。
蓋を開ければスウィーツと同じくらい甘い二人なのでハードボイルドや凌辱系が苦手な方に薦めたい一冊です。
中編2作品が収録されています。
どちらも有道(受け)の視点で進んでいきます。
「極道はスイーツの虜」
有道は元共同経営者の男に襲われかけたのを助けてくれたのを機に、ケーキ教室に通う曽我部(攻め)と抱き合います。両想いになったと思ったものの、ヤクザの曽我部は迷惑がかからないように別れを告げますが…という話です。
「パティシエは極道のスィート? 」
ケーキ屋を経営することになった二人。公私とも甘い生活のはずが、曽我部をしたう辻沢の登場や、曽我部がヤクザに狙われて…という話です。
曽我部はヤクザで服役もしますが、すべて丸く収まりますので、切なさや痛さはありません。続編では相談役のじいちゃんに振り回された周囲が気の毒やら面白いやらという内容でした。
イラストは挿し絵も表紙通りの可愛らしい感じなのですが、冒頭のテーブルでエッチするカラーイラストはエロい!って思いました。
曽我部は年下なのですが、特に年下だからどうという感じはしませんでした。ケーキも飾りや作り方の詳細が載っているレシピ本という感じではなく、明るくさらりと読める作品です。とりあえず生クリームがポイントだと思います(笑)
…とレビュータイトルに付けたものの、実は2008年刊。
一応パティスリー・パティシエ呼びで、男性も甘いものが好きって主張も大アリながっつり現代ものなのに、何だか昭和ドラマ風のベタなまったり感だった。
片やケーキを敬愛するヤクザ、もう片方は共同経営していた男に体よく店を追い出された元パティシエ。
そんな二人の状況から、周囲から厄介事が舞い込んでくる割りには話の展開に波風が立ったようには感じなかった。
くっつくのが既に規定路線で決まっているとはいえ、もう少し曽我部と有道のキャラを掘り下げてもらいたかったな。
特に曽我部は何でヤクザになったんだ!?と疑問が湧いてくる位真面目な男だった。
あれだけケーキに対して熱意と探究心を持っていて苦労を厭わないならば、ヤクザにならずとも専門学校とかに通える手だてとかなかったのかな…なんて思ったけれどね。
ちなみにこの話を読んでいてふと気が付いた事。
今回の曽我部はパティシエになったけれど、"やたら料理が上手いヤクザ攻め"に時々お目にかかるのは気のせいだろうか?
確か自分が読んだ他作品を思い出してみて、プロ並みの腕前を持つってヤクザ攻めが2人は居たぞ。
ちょっとしたBLあるあるを発見した気分だけど、果たしてどーなんでしょーかね?