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dareyorimo kimi wo
「ブランドロマンスシリーズ」と銘打ったシリーズ作ですが、お話に繋がりはないみたいなので単品で読めると思います。
海外を舞台にしたシリーズもので、このお話の舞台はイタリア・ローマ。
旅行中の高校生、薫が現地に住む大学生のジュリアーノと知り合い、事件に巻き込まれ、恋に落ちるお話です。
薫は御曹司で、監視つきの旅行に辟易してホテルに戻らず、知り合ったジュリアーノの家に泊めてもらいます。ジュリアーノもまた、家柄に秘密があり、一見するとクールな面倒くさがり、でも実はお人よし。
愛想はそんなによくないのに、男らしくてカッコイイ人だなあと思いました。
ですがこれ、割と短いお話なのですよね。
知り合って、事件に巻き込まれて、展開が動きだした?と思ったときにはもう終盤のほう。
薫やジュリアーノの人となりや、ジュリアーノの出自の秘密、一番重要な、どこで二人に恋心が芽生えたかがわりと駆け足な気がしました。
せっかくローマにいるのに、観光してるのはしてるのですが、それもちょっとさらさらした印象。
も少し外国にいるのだから、雰囲気を味わいたかったです。
薫と一緒に旅行に来て、薫を監視(?)している哲哉の存在ももうちょっと掘り下げてほしかったです。もっと絡んで来て最後に何かあるキャラクターだと思ったらそうでもなく…。
シンプルで読みやすいお話ではありましした。
でもやはり、お互いにただ一度の本当の恋だというほどの熱い何かが、駆け足で表現しきれていないように感じました。
この2人、知り合ってほんのちょっとしか一緒にいないのに…^^;
なのであんまり互いの「好き」という感情が伝わりにくかったかな、と思います。
でも何よりジュリアーノがかっこいいのが良かったです。
よくいる、スマートになんでもこなす外国人とちょっと違って、助けてはくれるんだけどあんまりスマートではないかも、ちょっと不器用でぶっきらぼうかも、というところが好感がもてました。
海外ものがとても好きなので、シリーズの他のも読んでみたいと思います。