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kimi ga irunara sekai no hate demo
作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます
「きみがいなけりゃ息もできない」のコミカライズから入り、小説にまで辿り着きました。
てっきり恋人同士になった二人の甘々編を堪能できるかと思いきや前作を上回るくらいの試練が待ち構えていて、この作家さんって一筋縄じゃいかないなーと思ったのが一年前。
(今、何冊か榎田先生の作品を読んでみてわかったのは、そんな生っちょろいラブラブ編を期待するほうが間違ってたという事。)
初読時が今度こそ甘いケーキかと思って食べたら、下手すると前作よりも途中が塩辛くてなんだこれ……という読後感だったにも関わらず、その後も何度か読んでます。
そして初読時は「萌萌」くらいだったのが、一年かけて読み返すうちに「神」に
変化していきました。
だって面白いんだもの。
前作では、東海林から愛されている事に無自覚だったルコちゃんが「きみがいなけりゃ息もできない」と気づくまでが描かれていたけれど、本当の意味で「きみがいなけりゃ息もできない」のは東海林だったんだなぁというところがニヤニヤしちゃいます。
東海林に全てをおんぶに抱っこの愛され人形みたいだったけど、それではいけない、このままでは「自分が東海林をダメにする」という事に気づいたルコちゃん。
そこからルコちゃんなりに何とか頑張ってみようとするも全てが裏目にでて、ボヤは起こすわ、東海林に怪我を負わせてしまうわ……と役に立たないどころか自分が疫病神であると思い知らされる。
東海林のことを愛しているからこそ、自分が東海林を貪りつくしてダメにしてしまう前に別れようと決意するくだりが痛々しい。
そして高校時代に面倒を見てくれていた第二の東海林とも言うべき先輩に拾われてしまうルコちゃん。
あの東海林がまさかのルコちゃんに捨てられてしまい、やさぐれた無精髭のムサいオッサン化してしまうところ、大好き。
いつもスーツをピシッと着こなしているスパダリ東海林が、ルコちゃんに去られたダメージで、仕事をさぼり、髪の毛ぼさぼさ髭ボーボー、風呂も入らず、ゴミ溜めと化した部屋の中で、ただひたすら呑んだくれてやさぐれてる姿のおいしいことよ(笑)
落差が激しすぎて、ほんと好き。
それを一喝し発破をかける茜姐さんがこれまた好きだし、この作品の中で一番心に残るのは彼女の「格好いい失恋なんて、ないもの」という言葉。
そーだよねぇとしみじみ思います……。
個人的には、茜姐さんに発破かけられたように「みっともなく取り縋って泣く」東海林を見たかったなぁ。
それがあったら最高だった。
第二の東海林みたいな甘利という当て馬が登場するんだけど、彼もルコちゃんのお世話に関しては東海林と引けを取らない。
だけど漫画を描く事がそんなに辛いならやめたほうがいいと言う甘利に対して、「どんなに苦しくても、なにがあっても続けろ」と言う東海林。
この時点で勝負は決まったなというか、ルコちゃんよりもルコちゃんのことを理解している感が流石だなぁと思います。
「きみがいるなら世界の果てでも」というタイトルに絡めた着地点も良いし、お互いにどっちが欠けても生きていけないというのを確認しあうのに、この巻は必要だったんだなと思います。
どっからどう見ても立派な共依存カプなんだけど、病みを感じさせないところが好きです。
前作の『吸血鬼には……』を読んだ後にこれを読むと、
そのギャップにやられる。
なんかもう愛があまりにも溢れまくってて、
始終にやにや、きゅんきゅんしつつ読破しました。
最初から最後まで、
東海林もルコちゃんも
ぞっこんのベロベロに惚れ合ってて、
想い合ってて、ラブラブなのです。
心底惚れ合ってらぶらぶゆえの、
大きな大きなすれ違い。
ホント、ルコちゃんってばバカだよね。
バカだけど、一生懸命に愛して、考えて、行動して、
そして踏み外す!
いつもなら、絶対に私は苦手なキャラなのに、
もうこの人は愛おしくて仕方ない。
邪心が全くないからなのかな。
そして東海林もバカだった!(笑)
意外と小さい男だなと。
でも、そこがまた、人間らしくていい。
(今は)完璧なスパダリじゃないところがいい。
きっとこの後、
東海林は無敵のスパダリに成長するでしょう!
お互いに欠けたところを補い合うように、
凸と凹が重なるような二人が、
紆余曲折をへて、互いにまた一回りも二回りも進化する物語。
ルコちゃんも東海林も。
そんな東海林とルコちゃんの心情が交互に描かれていて、
それがまた切なさ倍増!
なにより今回も、(あえて「今回も」と言わせてもらおう!)
茜さんがイイ所持ってったね!
そして意外だったのが、
甘利先輩が思いのほかいい人だったこと。
ホント、最後まで読んだら可哀相になってきた……
甘利先輩が幸せになる番外編とか、SSとか、
書いて頂けませんかね、榎田せんせい……
とにかく最初から最後まで、べたべたに愛に溢れていて、
評価は文句なく、「神」!
漫画家シリーズ最終巻。
漫画の仕事量が増えてきた二木ですが、相変わらず生活能力は低く東海林に世話を焼いてもらっています。
恋人兼マネージャーのような東海林は、本業の美術商の仕事も忙しくなり生活に追われはじめます。
自分のせいで東海林がダメになることを恐れ、少しでも自立しようと掃除や料理にチャレンジする二木が健気でよかった。(ルコちゃん成長したな~)
でも度重なる失敗に心が折れた二木は、東海林から離れ甘利先輩の元へ。
ほんと二木は生き方まで不器用で可哀想になってしまいます。
相手を第一に考えるあまりすれ違ってしまった二人に胸が痛みました。
でも最後はブルックリンで笑ってしまい、楽しく完読でした。
また読み返したいと思える作品です。
漫画家シリーズ最終巻です。
割と軽めでエンタメ色の強いシリーズだと思ってましたが、ルコちゃんたちに予想外に大きな波乱が起きてしまいます。
前回は無事にくっつくまでのお話。なぜ惹かれあうのかの部分はあまり掘り下げられていなかったのを、今回しっかり掘り下げてありました。それぞれがラブコメ的な好きではなく、もっとしっかりと自分の気持ちに向き合っているのです。
榎田さんお得意の愛のムチをぴしりと効かせ、東海林もルコもキッチリ追いつめられています。ぼんやりしたルコちゃんから本音を絞るとるにはここまでしないとダメなんですね。
そして優等生である東海林も然り。とことん追い詰められないと本音に気づかないという点で似た者同士だったんですね。だからこそ、恋人からパートナーへと昇格するためにはこんな試練が必要だったんでしょう。こういうことでもないと何年でもそのままの関係を続けそうですもんね(笑)
ルコちゃんを叱咤激励するかのようにシリーズの他カップルたちがゲスト出演しているのも最終話ならでは。それぞれのカップルの日々が窺えました。
大波を乗り越えてルコちゃんもこれから成長していくんじゃないかな。東海林も甘やかすだけでなく、ゆっくり温かく育てていくんじゃないかな。甘ったれは変わらなさそうだけど、そのうちいつか東海林が困った時にはルコちゃんがお世話をしてあげられるくらいになっているのかもしれない。そんな期待が持てるラストで安心できました。
漫画家シリーズ最終巻ということで、他の作品の主役たちもちょこっと脇役で登場しています。
ただ、このカプでの前作「きみがいなけりゃ息もできない」さえ読んでいれば、他の3冊は読んでいなくてもストーリーは理解できるようになっています。
相変わらず生活能力ゼロのルコちゃんなんですが、今回はちょっと無理をしてしまいましたね^^;
そのせいで自分も東海林も苦しめる結果になってしまいます。
詳しいお話は他の方もレビューされているので書きませんが、今作もたくさん切ないシーンがありました。
そして切なければ切ない程、2人のラブラブなシーンでは萌え度が上がっちゃうんですよね。^^
そしてこのシリーズの影の立役者、茜さん。
出番は多くないですが、前作に引き続き、非常に重要な役割を果たしてくれてます。
このカプのシリーズの登場人物たちの中で間違いなく一番男前だと思う(笑)。
今回もヘタレた東海林にカツを入れてくれて、茜さんがいないとこのカプはダメなんじゃないかと思う程です。3人で1組にしたい(笑)。
こういう女性キャラならBLで女性キャラが苦手な方も大丈夫だと思います。
相変わらずのルコちゃんの部屋、少し目を離しただけで惨状になってしまう中、出張から帰ってきた東海林は、ルコちゃんとお風呂に入っているときに、足を滑らせてしまうのです。それだけではなく、ぼや騒ぎ、東海林の兄の忠告など、このお話では東海林にかなりの試練が待っています。
ルコちゃんの高校時代の先輩である甘利と一緒に住むようになってからも、確かに東海林と暮らしていたときよりもいい暮らしなのに、なぜか萌えなかったのです。
東海林と暮らしているときの方が、周囲からの風当たりであったり、ハプニングだらけなのに、それでもなぜか楽しくって、そして二人の恋愛模様に萌えるのです。
ピーマンは嫌い、ツナ缶の蓋を舐めようとするところ、自立に憧れるところが、本当にルコちゃんらしくてつぼでした。最後に、東海林と一緒に旅立つ先をずっとフランスだと思っているのも、本当にルコちゃんらしいです。でも、タイトルのとおり、二人が一緒だったら、どこだって幸せ、コミカルなお話でおもしろかったです。
今回は東海林が怪我をしてしまってから二人の間にアクシデントが続けておこります。
ニ木は自分のせいで東海林が駄目になるんだと同じ漫画家のりつに言われ頑張るが空回り。しまいには慣れない家事をニ木がしてボヤを起こし東海林がニ木を庇い骨折してしまいます。
東海林が入院してる病院でニ木が東海林の兄から東海林が嘘をついてまで自分に居てくれたこと,自分が東海林にとって良くない存在なんだと思い,東海林のために身を引くんです。(その時あて馬の先輩とニ木が寝てしまう所はいただけませんでした)
東海林は生きる意味を無くしたかのように周りもびっくりな駄目人間になるんですが,私はそこを読んで人間くさくていいと思いました。
ニ木はニ木なりに考え東海林を想い行動しているのが可愛いく見えてしまいました。
前回ではそんな幼稚な所にイライラしたりしたんですが今回は何でそんな風に考えてしまうのかが分かりニ木に好感が持てました。
東海林もニ木を駄目にするんだよ!とか思ってたのですがニ木を失ったときの東海林の荒れップリを見て,
あ~東海林もニ木が必要なんだなぁ~…と。
東海林の一方通行のギブandギブではなく二人の中ではちゃんとギブandテイクになってるわけですね。
前作を読んだ段階では感想は【中立】だったんですが今回のを読んでニ木と東海林の関係が可愛いく見えて楽しく読めました。
漫画家シリーズは全部読んだんですが一番好きなcpになりましたwwww
もう、ふたりともしゃきっとして!!周りに迷惑かけるでしょ!!
続編、続編vv
相変わらずの2人に今回はなんと別れ話?!
東海林に面倒見てもらってる二木。
たまには自分も…と思ったことが間違いだったのか?!(気持ちは嬉しいよね)
東海林に怪我をさせる始末。
自分のせいで東海林が駄目になると二木の方から離れていってしまう。
その二木を拾ってくれたのが先輩の甘利でとにかく二木を甘やかす。
東海林とは正反対とでもいえばいいのか?楽な方に楽な方に導いてく先輩。
でもこれからどうなるんだ?と思ってると東海林が壊れた…
二木に捨てられて今度は東海林がボロボロ。
相手がいないと生きていけないのは二木よりも東海林??
普段ビシッと決めてる東海林が、東海林が…
だけどそこに東海林の見合い話。って相手はあの茜さんでしたが。
勿論お見合いにはならずに、ボロボロ東海林の姿をみた茜からの叱咤。
もう凄くいい女に見えましたよ茜さん!!
そうです「かっこいい失恋」なんてありませんものね。
二木に自分を捨てないように泣いて縋る覚悟ができた東海林ですが
その間にも二木の方だっておかしくなってる。
東海林がいない二木はやっぱり二木じゃない!!
そうして生きるか死ぬかじゃないけれど、最後に本能的に求めたのは東海林。
周りを振り回すだけ振り回して元鞘ですよ。
やっぱりこの2人が落ち着きますね。
そして最後は2人でイタリアへ渡るそうで…
まっ、何処にいても2人一緒なら変わりませんよね。
前作ではルコちゃんの汚部屋っぷりに大笑いしつつ、本を読んでる自分の部屋とそんなに変わんないよね・・・(でも生ゴミと虫は居ません!)遠い目をしつつ切なくなったりしましたが(笑)
二人がくっついてからの続編ということで、わっくわくして読みました。
東海林がすっごい不憫なのは、大変だなぁと思いつつ、とても楽しかったんですが、ルコちゃんが「自分が居たら東海林が苦労するだけだ」って、離れるシーンも切なかったんですけど・・・
切ないぶん、高校時代の先輩のところに頼っちゃうのかい・・?いいのかい?と思ってしまう部分があって、ちょっとモヤモヤしてしまいました。(^^;)
頼りにする宛てが、東海林から先輩に変わっただけなんじゃ!?とか思っていたのが、もう一度読むと全体がわかっているからか、モヤモヤがそんなに感じなかったです。
ルコちゃんが雨に打たれながら行く先が無くて、東海林に会いたいけど、自分の存在は東海林を駄目にするって自分で自分に呪いをかけている様で、痛々しかったです。
そんな時に誰かが手を差し出したら、判断つかなかったり頼るのも無理はないかなぁ~と。
東海林は、彼は彼で ルコちゃんがいつも自分を追いかけて来るもんだって思ってる部分があって、頼って甘えられて、必要とされることが当たり前で、それに応えることで自信とか、存在意義を得ていた部分があったように感じがしました。
本当は好きで好きでどうしようもなくて、側に居てほしくて、必要としていたのは自分だった。でもそういう部分を自覚して認めて相手に伝えるのは難しくて・・・
そこで前作でも格好良く、素敵な茜お姉さまがビシっと一喝してくれたのが、気持ちよかったです。言葉の一つ一つが凄く東海林のことをルコちゃんのことを考えてくれていて、格好良かったです。やっぱり茜さんがこの作品の中で一番好きです(笑)
格好良い失恋なんてないもの。という台詞の中に、綺麗で楽しいだけが恋愛じゃない。という言葉も含まれている様な気がしました。なので、みっともなく泣いて縋る東海林が見たかったんですけど・・・(笑)でも二人があの部屋に帰っていく姿はとても素敵でした。
とりあえず二人は先輩も含めて、お世話になった(迷惑を掛けたとも言う)人たちに、お礼とお詫びをしに行って下さ~い(笑)ルコちゃんの漫画を、いつか先輩が手に取ってくれるといいなーと思いました。