お買い得商品、セール品、中古品も随時開催中
warui yokan
視点がぐるんぐるんする、凄まじく読みにくい文体でした。ここまで凄いと逆に感心してしまう…。たぶん小説における視点の使い方をまったく知らない作家さんなんだろーな。
主人公はボディーガードです。ある金持ちの坊っちゃんの警護をすることになる。
冒頭からいろいろとチグハグでした。
なぜ、あれだけ明確な殺人未遂があってなお刑事事件にしようとしないのか、刑事事件にしたくないならもっと警護体制を強化すべきじゃないのか、なぜすぐに雇い主に報告しないのか、このあたり説明が必要だと思う。
青酸性の毒殺未遂って大事件だぞ。
「躾の行き届いた使用人ばかり」みたいな説明の直後に、使用人が雇い主の噂話をぺらぺらしまくる描写があったり、文章による説明と実際のエピソードに整合性がないのも気になりました。
かように、ミステリーちっくな部分の描写が全編にわたって凄まじくぬるく、はっきり言って面白くなかったです。
守られる側の態度も、殺されかけたあとですら、なんであんなに反抗的なのかなァと。バカに見える。
ラブに関しても、いまいち腑に落ちなかったです。
日本でも三本の指に入るほどのボディーガードが、いきなり公私混同するってさァ…まだ事件の犯人も分からないキケンな状態なのに、守るべき対象をほったらかしたままで勤務時間中のセックス。
クールでロマンチックな空気で描かれた濡れ場だったけど、ちっともかっこよくないぞー。
しかも、主人公の説明として「公私の区別だけはきっちりと切り離しているプロフェッショナル」って書かれてるんだよね。どないやねん。説明とエピソードで矛盾しまくり。
どんでん返しはたくさんありましたが、すべてがつまんなさすぎてどうでも良くなりました。