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yamaaishikiko no sekai
耽美派BL作家、山藍紫姫子の作品を、
本人&様々な作家さんたちが、イラスト&漫画で表現したアンソロジーです。
1993年発売の本なので、ちょうどバブル崩壊直後期に発売された、
BLアンソロジーとしてはもはや古典のような作品。
あまりにも80年代すぎる(?)イラストの絵柄と、
ゴージャスすぎる作風が、イマドキのライト系BLに慣れた目には、
容赦ないインパクトだった。
でもそれよりも、もっともっと豪奢で、印象的だったのは、
舞方ミラ氏との対談インタビュー記事だった。
「私は耽美ってのは、やはり階級小説だと思う。」と山藍氏は語る。
お金持ちで、孤独で、美貌で、選民意識が育成されてないとダメ。
醜い人がホモだったらただの変態…(驚っ)とまあ、
堂々と言いきってしまっている!
現実の賛否はともかく、あぁなるほどねぇ…。
で…エロスなBL世界を「分る人だけ分ればいい」とも言い切っている。
「私はセックスの楽しみを分ってる人だけ、
楽しんでくれればいいと思って書いてた」のだそう。
これには、もう腐女子一同、その通りだと賛同するしかないかもしれない!
最近の腐女子叩きにしても、BLに対する世間の評価にしても…
好きな人だけ読めばよろしい、嫌いな人は回れ右してOK。
解る人が解ってて、楽しむ人が楽しんでたらそれでOK。
別に万人のための文学じゃないのよ…と、
趣味ワールドなんてそんなものよと…嫣然と微笑んでるようにさえ見えた。
うん、これはBLの真髄なんだと思う。
この作品が世に出て、既に四半世紀。
それでもまだ、これ以上のBLの真髄的な言葉は、未だに見つからない。
山藍紫姫子、恐るべし…越えられないBL界のカリスマって、いるんだなぁ。