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私自身は怖い話やちょっとエグかったりグロかったりするお話は苦手なので、正直、これはダメだ~(苦手で直視できない・・・)という作品が大半だったものの、小説で好きだった「虹の麗人」と「アレキサンドライト」の漫画が見られたのはとても嬉しかったです。意外だったのは、コメディータッチの作品があった事です。なんとなく勝手に山藍先生は、「耽美」な作品しか書かれていないと思い込んでいたので・・・
小説を読んだことはありませんが、長恨歌番外編の漫画、美しくて良かったです。
山藍紫姫子さんの短編小説をコミカライズした短編集で、小説含め、8作品入っています。読み応えはかなりあります。
原作は実はどれも未読なので、実際の雰囲気がどんなものかわからないのに、何故かこれ以上のものはないんじゃないかって思うくらいどの作品も完成度が高いと感じます。
こう言ってはなんだけど、アンソロジーって一つくらいあんまり上手くないものがあってもおかしくないのに、(もちろん原作が良くできているというのもあると思うけど)これはどれもクオリティが高い!絵も見せ方の構成も、読んでいて世界観にひきこまれます。
漫画家さんの出す雰囲気がどれも個性的でどてもいいです。
原作を読んだことないのに「雰囲気がピッタリ」なんて思うのはおかしいかもしれないけど、この話にこのイラストでこの演出…
山藍さんの作品を何冊か読んだけどきっと自分の脳の想像力が足りてなくて、この方の世界観をちゃんと理解してなかったかも…と漫画で読んでみて思いました。
絵の力って大きいんだなぁって思います。ちゃんと乏しい想像力を補ってくれるというか。
もしかしたらBLというジャンルで出したのではない本かもしれません。
昔のレディース漫画ってこんな雰囲気だったなぁという感じで、それに男同士のベッドシーンをちょっと追加したような作風です。
恋愛がメインでないものがほとんどでした。
ちょっと恐ろしい童話…のようなお話が多いです。シニカルでダークで、昔は少女漫画もこういうの多かった気がします。そんな時代の漫画を読まれていてお好きな方にはたまらない雰囲気ではないかと思います。
あまりラブラブした作品はないですが、漫画としてもとても面白い。
ただ、暗くて怖い表現も多いので読み手を選ぶかもしれません。
ファンタジーが多いけどリーマン・オフィスものなども入っています。
人魚の話が特に面白かった。
人魚を贈られた作家が、それを取り返しに来た海の王子を手篭めにして飼うお話です。
人魚と交われば不思議な力を得る、肉を食べれば不死になるという言い伝えとおり、青年は次第に人間ばなれした力が芽生えます。
えろいんだけど、そういうシーンもいやらしいというよりどこか綺麗。
このお話、他の短編にリンクした登場人物が出ているようなことを書かれていたので、他の本も探して読んでみたいと思いました。