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kinkanshoku
未だに読み方が解りません
キンカンショク?
とにかく!鐘5本天高く打ち響くほど素晴らしかったです!
さすが山藍先生神です!!!
ただ、挿絵にミステリーが、
カバーイラストは小林智美先生なのに
なかの挿絵はみなみ恵夢先生というダブルキャスト
豪華、豪華なんですが・・・
みなみ先生の絵は綺麗だし美麗でコミックスは大好きなんですが、
どうしてもイラストの中に自分が『萌え』を感じてしまって、
(自分勝手な理由ですが)耽美小説を読むときは自分自身を排除したい
読み手なので、
山藍先生の小説には、萌えや感情を排除した風な
小林智美先生や小島文美先生がぴったりだなと思いました。
むしろ絵画的なカバーだけで中の挿絵は後で二次創作として拝みたいというか…
みなみ先生すみませんorz好きなのに。
と、身勝手な愚痴失礼しました。
内容ですが、ああドラマチック。エロスの渦!
設定だけで心が躍るっ
たぶん第二次世界大戦後のドイツっぽいとこの大佐だったカートは
美貌の青年。
軍人時代は部下達の尊敬を一心に浴びていた。立派な軍人。
ところが戦争に負けて、イギリスっぽいとこの敵将校
めちゃくちゃ金持ちクライシス氏の男娼にさせられている。
で、夏城(お お城!!)で繰り広げられる秘密の、隠微な迷宮に、
カート大佐の元部下メルローズ青年(おぼこ)が迷い込んでしまう
一話から始まります。
カートっていうのが、東洋の血が混じった美貌の元軍人なだけあって
すごく 気位が 高いです。
クライシスに支配されて、賭けの商品にされて、
クライシスが『いいよ』て言えば誰えとでも寝る淫売にまで肉体は
快楽に屈してるのに、心は女王様。
腐れ縁的に、支配してるのは結局カートなのですね
メルローズ青年なんてただ『かーとかーと』ピーピー言ってるだけ。
『彼の体を休ませるため』とか言って毎度結局やっちゃうし。
毎年夏城にウキウキ遊びに行ってるしww
嫁も子供も生まれたのに、心はひと夏の背徳にいつも一直線。
ちゃんと大枚はたいてカートを世話して仕事まで手伝わせてるクライシスの
方がよっぽど誠実です鬼畜だけど(笑)
メルローズがいいとこどりのガキンチョで、でもメルローズ視点で
この魅惑の迷宮に潜り込むことができ、
そこがとてもこの物語を耽美で、魅力的なものにしているのだと
今更気が付きました。
触れただけで開いた扉は、メルローズであり、読み手も誘って
深くまで現実逃避をさせてくださったのでした。
楽しかった・・・!!
『夏城』とは本当に存在しているのか、
もしかしたらカート大佐は既に処刑されていて、あの夏城の世界は
メルローズが迷い込んだ夢かも。
金環蝕の暗い闇は色々な答えを浮かび上がらせてくれるのでしたーー。
うううん楽しかった。エロかった!ロマンだった!!!
これこそロマン・・・!
そして番外編のおじいちゃんねっとり攻めですが、
先生!!私その後の『十二人から輪姦の恐怖』(クライシス氏談)も
読みたかったです読みたかったですワーン><
同人誌も発行されたとのことですが
2000年おお・・・十年以上も前のこと・・おお
神よ、山藍先生・・・罪深い方orz
でもまだまだ既刊も新刊もバリバリな先生、
ファン成り立ての自分には幸福至極が続行中です。
山藍先生の小説こそ自分にとっては『夏城』です!わーい
言い方は悪いのですが、雰囲気を表現するなら古い時代のBLと言う感じ。でもそれがとてもいい。背徳的で耽美で官能的です。
昔はきっとこういうのが多かったんだろうという雰囲気の作品ですが、お好きな方にはたまらない空気をかもしだしてるとおもいます。
最初から最後まで凌辱ものですので苦手な方はご注意を。
でも愛はあります、多分。
毎年夏の間、あるお城に招かれたセレブたちが饗宴を繰り広げるお話です。乱交パーティーといえばみもふたもないけど、それよりもっと高貴なお遊びという感じでした。
男娼を何人も裸にして戯れさせそれを鑑賞したり…。
その中でもメインは主催者の貴族・クライシスの愛人で元名のある軍人のカールを参加者が愛でること。
このカートは、その辺の女性よりよほど色っぽく描かれています。
軍人として死刑になったはずのカールは行き場がなく、クライシスに飼われ調教を受けています。カールは身体は堕ちてもプライドを捨てきれないまま、大勢の男に蹂躙される。その様がまさに昔の耽美小説といった感じ。
お話は短編形式で、主人公は招かれた客の一人、メルローズです。
メルローズは奥さんも子供もいるのにカートに心を奪われ、毎年夏になれば淫らな饗宴の開かれる城に出かけていきます。
家庭を持ちながらなんて人!て思うところだけど、本人も自分を背徳者だと思っていながら、止められない。
カートはメルローズに同じように恋心を返しながらクライシスの元からも離れられない。
クライシスの奥様もそこに加わり、もう何とも言えない奇妙な関係です。まともな人はほとんど登場しません。読み物として見事です。
だた完全版と書いていますがまだまだ続いていきそうな作品です。
この関係に終わりがくるのか、気になるところ。
番外編では女性達にオモチャにされるカートの姿が描かれていて、こういうのも上手く書くのがこの作者さんの凄さだなぁと思いました。
金環蝕とは外側は輝いて見えるけど中身は真っ黒、という意味だそうです。作品に見合ったタイトルだと思いました。