kirara
商業誌『スイート2・バケーション』の番外編同人誌です。
私は本編『スイート~』は確かに好きなんですが、個人的にどうしてもダメな要素のために『神級に好き!』までは行かない。それを非常に残念に思っています。←キャラクターもラブもすごくいいと思うから。
本編レビューでも書きましたが、光輝(受)が事故の加害者の遺児なんですね。私はこの『加害者側』っていうのがどうしても無理なんです。それでも、同人誌の方はなんとか切り離して楽しめました。
商業誌(の続編)で、ダイバーの喬一(攻)と沖縄の離島に移住してしまった光輝。作家ですから、ネット環境にさえあればたいがいの仕事はOKなんですよね。
1編目のSS『TO YOU』は、光輝が喬一とともに担当編集者で喬一の友人でもある喜田川の結婚披露宴に招かれた時の光景を、喬一視点でちょっとコミカルに。
2編目が表題作です。
沖縄に来て1年、喬一の仲間たちともそれなりに打ち解けて来た光輝。そこに、以前のダイビング仲間だという女性・嘉穂がやって来ます。
喬一と嘉穂は、過去に微妙な関係だったらしいのですが・・・
さらに、光輝に仕事して欲しがる別出版社の編集者も訪ねて来て、CPのお互いがそれぞれいきなり現れた第三者に嫉妬することになるんです。
しかし、私は嘉穂のあまりの無神経さに気分悪くてなりませんでした。
悪気がないのはわかるんです。描写もされてるし、喬一はもちろん光輝も一応理解はしている。
ただ、私の方が『これを天然とかおおらかで済ませていいのか!?』とイライラしてしまいました。女性キャラクターが出て来るのも(当て馬として)絡むのも、それ自体は別にいいんです。単にこの嘉穂がなんとも不愉快なキャラクターだっただけです。
結局は無自覚に『イイ人』なんだよな~と思うと余計に腹立った。キャラクターが納得してさえいれば、私がどう思おうと関係ないと思ってはいてもスッキリしませんでした。
でも、作品としてはすごく面白かったし好きなんです。
それにしても、あとがきで書かれていた商業誌の仮タイトル(?)『海とニートとナルシスト』に笑ってしまいました。いや、確かにぴったりですがそのタイトルだったら手に取らないかも・・・商業誌のタイトルとしては(イヤ、同人誌でも)斜め過ぎです、先生。
「スイート2・バケーション」でめでたくラブラブになった喬一と光輝のその後。
恋人同士になった二人ですが、些細なやきもちから擦れ違い。
相変わらずオレ様な光輝とおっとり喬一の可愛くて騒がしい恋模様が、
沖縄を舞台に繰り広げられます。
前作同様、あまあまです。