藤棚
文庫『水槽の中、熱帯魚は恋をする』の番外編です。
大学生を卒業して少したった頃の、桂真と睦のお話。
相変わらず素直じゃないというか、心の機微に疎い桂真が、睦を怒らせます。
相手を思うからこそ気を使うのに、それが裏目に。
こういう事ってあるよな~と。読んでいて可愛くて微笑ましいです(笑)
短いお話でしたが、あまあまで可愛い作品でした。
商業誌『水槽の中、熱帯魚は恋をする』の2作目の番外編同人誌(コピー誌)です。
大学卒業して約1ヵ月。
桂真(攻)は院に進み、睦(受)は社会人に。
睦は就職し研修で1ヵ月大阪へ。
研修が終わったら逢おうと楽しみにしていたのに、悪天候で帰りの新幹線が徐行運転になり、運転見合せもあり得るという事態になってしまったんです。
『帰ったらそのまま休んで明日逢おう。運転見合せになったらホテルに泊まれ』と言った桂真に睦が激怒します。
『なんで!?逢いたくないの?』
メールのあとは電話で口論になり『喧嘩別れ』になって、桂真は初代アロワナを譲られたバーにやって来ます。
そこで、本編でも出て来た元同級生の(一度寝たことのある)女性と顔を合わせ、残業で遅れる恋人を待っているという彼女の話を聞いて・・・
結局、桂真は彼女の話でようやく睦の気持ちにも気付いて、自分から折れてメールを送り、無事帰って来た睦を迎えに行って仲直りできたんですけどね。
う~ん、やっぱり桂真って人間として決定的に足りないよなと思ってしまいました。