kirara
ame no koibumi
時代もの・ファンタジー入り。江戸時代です。
あとがきで『まんが日本昔話みたいにしたかった』と書かれてましたが、そんな感じでしたね。鄙びた山里に迷い込んだ江戸の大店の息子と、寺で和尚と2人で暮らす少年。
透弥(受)は、村人から敬われると同時に畏怖されているようで、宗司(攻)はそれを不思議に思っていましたが、村の子どもに『透弥さまは里の守り神で、お願いすると雨を降らせてくれる』と聞き、和尚にも確かめて『透弥が祈りを奉げると必ず雨が降る』と知ります。
大事な守り神から宗司を引き離し、江戸へ帰らせたい村人たち。でも、宗司と透弥はお互いに惹かれて行き、とうとう想いを確かめ合って関係を持ちます。そして・・・
オチが、まあ『巫女もの』でありがちな『純潔を守るのが必須』ではなかったんですね。村人も、そして私もそうだとばっかり思ってました。まあご都合主義で温いと言えるかもしれませんが、ラストは綺麗なハッピーエンドでした。
ただひとつだけ、いちいち突っ込んじゃいけないのかもしれませんが、『透弥が祈りを奉げても雨が降らなかった間』のことが気になってしまいました。なんで降らなかったの?なぜこの時に限って透弥は○○なかったの?と。
でも、さらっと読んで、ほのぼのした雰囲気に浸るにはちょうどよかったです。結構好き。