Wの愛劇

Wの愛劇
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神0
  • 萌×21
  • 萌1
  • 中立0
  • しゅみじゃない0

--

レビュー数
1
得点
7
評価数
2
平均
3.5 / 5
神率
0%
著者
花本ロミオ 

作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます

イラスト
笹生コーイチ 
媒体
小説
出版社
ドリームメーカー(文苑堂)
レーベル
バジルノベルズ
発売日
価格
¥850(税抜)  
ISBN
9784861170522

あらすじ

蓮には、みんなに愛される双子の弟“葵”がいる。葵に頼まれ応援に行った水泳大会で江國に恋をした。偶然同じ大学・学部に入学したが葵と間違われてしまい、それから急速に距離を縮める二人。けれど自分の知らない別の顔を江國に感じた蓮は、葵になりすましアブナイパーティーに潜入した。しかし男たちにイタズラされ、そこから連れ出してくれた江國には、葵と間違われて抱かれてしまい・・・。ヒミツのWラブ。豪華書き下ろしで登場!
(出版社より)

表題作Wの愛劇

江國 隼司 蓮の憧れ 
香山 蓮  双子の弟にコンプレックス

その他の収録作品

  • あとがき

レビュー投稿数1

心の説明にはまるロミオさんの、せつな系。

花本作品3冊目です^^
前2冊は、受けが天然な大人の笑劇ラブで、ものすごく笑かして貰いましたが、本作は、大学生同士で、受けがマジメで卑屈なせつな系でした。
受けの周り(父親と双子の弟)がコミカルに描かれていて、じっとりという程でもないのはロミオさんらしいのかな。

≪ネタバレ≫
両親の離婚で双子の弟「葵」と別れ、母親に引き取られた蓮。
その母は蓮を残し失踪し親戚をたらい回しで育ったから、蓮は卑屈で少しペシミストに。
再会した父親はホストで大成し、その元で育った葵は明るく可愛くとても魅力的だった。
葵に頼まれて、葵の友人の出る水泳大会の応援に行った蓮は、そこで「江國」を知り、忘れられない人になる。
密かに追い続けて3年、蓮が進学した大学で江國の姿を認め、胸が高鳴るが・・・

静で卑屈な蓮が一途に江國を追う姿や、出会ってからの江國に恥じらったり意地張ったりと可愛いです。
他も、江國の昼と夜の2面性、父と葵の恋に奔放なところや蓮が思っているより蓮が好きなところとか、主キャラ全員がとても魅力でした。
父弟のスピンオフも楽しそうです。

江國は蓮だけを優しく大切にしているけど、葵になりすましている蓮と体を繋げています。そのHシーンではオレ様でSなんですね。
(ワンコの差別意識に、二マニマしてしまう~)
でも、自分が嫌いなタイプのはずの葵(本当は蓮だから当たり前)に、江國はズクンときちゃうのを、江國自身が戸惑って「良い演技だ」「煽るの上手いな」って揶揄するところなんざ、内緒のジレッタさに“萌え~”ってなりました♪

初読から感じている、ロミオさんの文章はちょっとした動作の表現(繰り返しや反語)で、キャラがどう感じているかを細かに掘り下げてくるところ、気に入っています。
普通なら、第3の声で言い切っても良いところをキャラの言動で表してくる。
例えばよくある「ごめんなさい」は、蓮が言うと江國にとっては「避けられている」と感じて落ち込ませる“棘”に使っています。
こういうところが、気になってしまって読み逃したくないと思うんです。

自分の中の作家ランキングがまたワンステップアップの作品でしたv
中古を捜さなければ手に入らないけど、ロミオさんの作品なら読みたいですね。
※「失心」と沢山あったのを「失神」と変換して読んでたけど、何か意図があるのかな?

2

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