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mitsu ni mamireta tsumi to uso
これは…ヤクザとは誰も信じないような純情青年が、
とある記憶喪失をきっかけに、長年の片思い(?)にカタを付けるお話です。
まずは受様・蓮君ですが…これがなんとまあ!
暴力団跡目というよりは、ただの少年に近い(←それもローティーン並にね。)
少年というよりは少女の感性でもって、もう気が遠くなるほどの期間、ずっと片思い…。
攻様を落としたときのセリフが、これまたふるってます。
「するなら……、ちゃんとがいい。
俺を本当に全部もらってくれるなら……、いいけど。
冗談ならいやだ。ちゃんと、恋人同士みたいにしたい。」
ぐっときますねぇ、いやキュンっときます。これで20歳、ああビックリ。
攻様はなかば、可愛さに押し切られるかのように話は始まったらしいのですが…
ここで冒頭からの記憶喪失事件へと続きます。
お話のメインとなる記憶喪失事件は、かなりシビアで、痛々しくもあります。
こんな純情な蓮君(←受様のことよ)が、あざとくも記憶喪失を装い、
失った恋にすがるあたりは、もはやメロドラマ!
このお話、記憶が戻ってからが修羅場です。
危うくあざとく、辛辣で複雑です。
それでも…蓮君の小娘っぽい純情のせいか、読後はさほどドロドロしてません。
だからBLの記憶喪失モノってのは、これくらいがちょうどいいのよねぇ。
昼ドラほどドロッドロに波乱万丈でもいけないし~
いっぱしの悪女みたいな男は、やっぱりワザとらしい。
(↑これみよがしな展開って、読んでて興ざめなのよねぇ。)
かといって…ひたすらイノセントな可愛子ちゃんの初恋なんてのも、
小学生じゃないんだから、そりゃ物足りないでしょ?
(↑あまりに可愛すぎるお話は、BLだと物足りないし、手抜きっぽい~)
だからやっぱり、あざとさとイノセント感は半分半分くらいが良いです。
これきっと、記憶喪失モノBLの全部に当てはまりますよっっ!
さて…お楽しみのベッドシーンは、これはもう…
蓮君と吉良(攻様)の初夜シーン、キュンっとしますことうけあい☆
自分の身体に入れる刺青を攻めとの思い出と決別の為に、花言葉まで選んで入れた子を初めて読みました。
花言葉は、作中でご確認ください。ご想像以上に、甘酸っぱいものです。
そんな風に乙女受けですが、それは恋愛体質なのと吉良との恋愛に関わる分だけであって、普段はちゃんとしっかりめです。
元構成員兼教育係・吉良幹郎(35)敬語メガネ攻め×極道の跡継・永江蓮(25)乙女受け
記憶喪失ものですが、重要なのは記憶がいかに戻るかではなく、記憶が戻ってからが問題という珍しいものです。
14歳から吉良が好きで、22歳になっても吉良が好きで、吉良が隠していた複雑な過去を知った時に自分から決別を言い出して別れます。
別れてからも好きで、死ぬかもしれないという怪我を負った時に、吉良のマンションを目指した。
そして、記憶を取り戻してからも、吉良と昔のように恋人として少しでも過ごしていたいから話さないでおくというのも、いじらしかったです。
もちろん、乙女なエピソードもまた追加されます。
吉良は極道だから腕も立って筋物という武闘派ではなく、知性派です。
教育係で、頭脳部門を受け持って経済的に支えるという方なので、あまり極道らしさはないです。
複雑な思い入り混じる中で、それでも蓮を思う吉良といい、互いへの思いやりからすれ違ってしまうのが切なかったです。
それだけに、肝心の事件の軽さが勿体なかったと思います。
蜜にまみれた恋人ごっこ
その後日談を期待していただけに、二人が恋人になるキッカケの前日談だったのには拍子ぬけしました。
20歳だというのに、蓮は十代並に可愛らしいことを言っています。
昔はもっと性格が可愛らしいことがわかりますし、吉良が絆された理由もよくわかります。
これだけ無心に手放しで好意を寄せられて、可愛く思わない訳がないです。
よく、ここまで手を出さずに我慢したと思いました。
エロ:★3 Hをして欲しいから、受けから誘うのが多いです。行為は、普通な感じです。
総合:★3 途中まで斬新なだけに、本篇の唐突なぶつ切り感と肝心の事件が軽く解決するのが残念です。
主人公の蓮はケガを負い、恋人である吉良のマンションで介抱されているという状況から始まるのですが、読み進めて行くとどうやら蓮は記憶喪失になっているらしく、3年分の記憶が飛んでしまっている事が分かります。
蓮が持つ3年前の記憶では吉良とは恋人同士のはずなのに、吉良の態度は恋人としては微妙に不自然な点があったりして、こちらに与えられている(蓮視点の)情報が全く信用できず、モヤモヤとしたまま読み進めて行くことになる訳ですが、意外にもそのモヤモヤ感がよりサスペンスチックな雰囲気を盛り上げていて良かったです。
その後ある事をきっかけに蓮の欠けていた3年分の記憶は戻り、吉良の不自然な態度の訳も明らかになります。
そうなると今度は吉良の傍にいたいがために、蓮は記憶が戻っていない振りをし続けるという新たな展開になっていきます。
吉良に優しくされることに喜びを感じつつも、記憶喪失だと思われているからこその態度だと分かってしまった蓮の心情は複雑で、バレないようにと必死になる姿は読んでいて痛々しかったです。
前半から中盤ぐらいまではなかなかいいテンションで読めたのですが、蓮がケガをした原因やそれに関わる顛末が「ふ~ん…」という感じで、今まであれだけ引っ張ってきた原因にしてはちょっと肩透かしな印象がありました。蓮と吉良のラストにしても「あれっ?これで終わりなの!?」とあっけない感じで終ってしまったのが残念でした。
短編で二人の後日談があるのかと思いきや、蓮と吉良が恋人になった頃(過去)の話で、結局ラストの不完全燃焼な感じを補ってくれるものではなかったので、物足りないままで読み終わることになってしまいました。前半の感じがとても良かっただけに本当に残念です。