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onsennjinja de aimashou
「温泉神社で逢いましょう」
3巻から続く高松での結婚式編続編です。
美雪が合流し、殺人事件(?)が起こります。
ミステリーの定番ともいえる、時刻表トリックですが、私は時刻表トリックが苦手です・・・。
頭がついていかない・・・。
篤史が旅行先だというのにまた自殺未遂を起こすのですが…この歳になって自分には身になるるものがない→なんで自分は生きてるの?→自殺未遂、の繰り返し…なんかちょっと、本当に絶望のふちに居て、という自殺者にくらべてその衝動が理解しがたくて、私はこのキャラクターに好感が持ちにくいのです。
遼一郎のようなタイプは甘やかすでもなく叱るでもなく、ただいつも黙って助けてくれるのはやはり失いたくない人だから…
しかし篤史は遼一郎に惚れてると自覚もしてるもののやはり自殺をやめられない。大事な人がいるのに?そこも理解し難いです。
押しつぶされそうな恐怖や不安や絶望が襲ってくるわけでもなく、ギリギリのがけっぶちに立っているわけでもないのに、というのが不思議なのですよね。「もう死ぬしかない」という状況に見えないのがなんだか変な感じがします。(鬱病などでもないようだし)
美雪のことを恋敵としては見下して(?)いる遼一郎も、やはり父親としての愛情を見せるシーンは好きです。
「風に吹かれて」
構成者というまたまた新たな厄介な登場人物が出てきますが、ミステリーというほどでないにしよ、こちらのほうが前半より面白かった。
ミステリーというより、謎かけあそび。言葉遊びですね。
ついBLというのを忘れて面白いなあと思って読んでしまいました。
しかしやはり、愛人と父親が寝てるを息子に見せるのはちょっとどうかと^^;
おまけの番外編は15年前、美雪を連れて遼一郎が帰国した日の過去編です。
ここまででやっと登場人物が一通りそろって、次回から本格的な本編らしいのですが…ここまで長い前置きだったなぁ。
ミステリー作が多い作家さんですが、ミステリー自体は大変楽しく読めて、好みだと思います。
ただ、恋愛部分においてはやはりシリアスのほうが素敵な作家さんだなあと感じます。
コメディーをあまり書かないからかいてみたと作者コメントにありますが、そのコメディーにしても、確かにコメディーなんだけど、わりと形式美のあるきれいなコメディーになっていて、はっちゃけきれていない感じがしますね。