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タイトルからは想像つかないぐらい、しっとりとしたいいお話でした。
恋愛要素は薄いし、しかも恋愛面に関してはなんの進展もなく問題も解決されてないんだけど、むしろそれがいい。なぜか「この先たくさんの苦労が待ってるけど、絶対に素敵な未来がくる!」って素直に思えました。
主役カップルはロミオとジュリエットです。隣り合った旅館とホテル、ライバル同士の息子。
学校でも家でもゆっくり会えなくて、慌ただしい逢瀬を繰り返している。でもお互いがお互いを大好きなのはしっかり伝わってきて、ホロリとしました。
「実はみんなイイ人」系の小説なんですが、そういう小説によくあるうすら寒さがない。イイ人だけど欠点もしっかりあるのだ。全体を俯瞰してて悟りきった正論を吐く人物がいないのも好感でした。
ストーリーの中心となるのは、旅館経営のことと受けの家族の話です。
受けが家族を大好きで、旅館も大好きで、どちらにも愛情たっぷりで向きあっている姿にキュンキュンしました。
「高校生の論理をふりかざして大人を説得する」展開じゃなかったところもかなり好き。長い確執の雪解けは、たぶん彼らが大人になってから。それでいいと思うよ。
面白かったです。