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作家さんの新作発表
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もう3冊目です。このお話は一冊ごとに事件が起こり、幼馴染みのシドニー(刑事)とノブ(事件被害者にシンクロしてしまう旅行会社アルバイト)のコンビが解決していき、2人の愛情にも近い友情のかたちも描かれていきます。
ノブが4年前、いきなり日本から昔住んでいたニューヨークにやってきた時、幼馴染みのシドニーのアパートの隣りの部屋へ転がり込んできたのですが、部屋のつくりが元スイートルームみたいでお互いのバスルームの間のドアを開ければ家の中で繋がっていて自由に行き来できるという何ともBL仕様なお部屋で、実際ゲイのシドニーが元彼のロッドと一緒に住んでいた2部屋だったのです。
しかしシドニーにとってノブは初恋の人で今も友情を超えて愛しているようにみえる。自分を追い出して隣りの部屋にノブを住まわせたシドニーへロッドが不信感を抱いても不思議はないと思います。ノブはゲイのシドニーの男心がわかってないというか、天然小悪魔な態度でシドニーをたびたび困らせているのでシドニーが気の毒になります。私が読む柏枝さんの長編シリーズの中で初めてのノンケ受け?なのでモヤモヤする時もあります。
ノブはノブで自分のせいでシドニーには新しい恋人ができないので頼りすぎないで早く自立しなきゃ、と本当はそばにいたいのに無理をしているみたいなのですが。すれ違う2人の気持ちが交わるのは何巻くらいになるのか楽しみです。最終的にはBLになると信じています。
今回ノブの父親が登場して、それほど悪い人には見えなかったけど行ってきたことは確かに酷いのでノブが頑なになるのも当然だと思う。シドニーの親についてもこれから色々明かされていくのだろうし早く4巻へ進みたいと思います。
硝子の街にて、の3巻。
何故かすごくあせた雰囲気のある懐かしい感じの作品です。
舞台は90年代のニューヨークなのですが、書かれているのも90年代なのでリアルタイムを追っているはずなのに、何故かわざと懐かしい感じを出してるんじゃないかな?て思ってしまうような、淋しい感じの漂うシリーズなんですよね。この雰囲気がすごく好きです。
主人公の伸行とシドニーの間にはまだ進展らしい進展はないのですが、シドニーの過保護ぶりが拍車をかけている気がします。もう少しで25歳になる伸行に、危険への自覚がない(色々な意味で)て言うシドニーの台詞が好きです。自覚がない、てもはやシドニーの口癖になっています。
今回は日本を捨てた時以来あっていない父親と伸行がニューヨークで再会し、情緒不安定になる信行をシドニーが心配しつつも辛抱強く見守ってくれるお話。
伸行は真っすぐでお人よしであぶなかしい所もあってどこか不安定なキャラだけど、非常に主人公らしい主人公です。そしてシドニーは本当にいい男だ…。
今回も殺人事件が起こり、伸行はシドニーと一緒に捜査をするのですが、今までの巻で起こった事件全て、家族の愛が発端となってるんですよね。
複雑なバックグラウンドで育った伸行は事件の当事者の感情を読み取ることが出来て、今回も事件を解決に導きます。
シドニー曰く、シンクロする能力というか、伸行は事件関係者の中で最も痛々しい思いを抱えた人に共鳴する力(?)を持っていて、それで毎回事件の真相に辿りつけるという…主人公に特別にできることがあり、それで事件を解決に導くという設定はなかなか面白いと思う。
それでシドニーが毎回毎回心配して伸行には事件に関わって欲しくないと思ってるのも可愛いです。
生まれた時からの幼なじみで、一度別れ別れになったけど大人になって再開した二人。伸行は日本を捨て、アメリカ人に帰化したときもシドニーを頼り、住むところも世話してもらいます。
そんなシドニーに頼りぱなしだという自覚があるにはあるのですが、だからどうしたらいいのかわからない感じも伝わってきます。シドニーは迷惑だとは思ってないようだけと。
毎回シドニーと伸行の過去の話が絡むのですが、シドニーが昔、雨に閉じ込められた時に傘を取りに走ってくれたというエピソードがとてもよかった。
同じようなことがこの先起これば、何度でも傘を取りに走ってくれるとシドニーは言うんですよね。
「雨」は比喩なのですが、伸行に何かあれば伸行のために必ず走ってくれるシドニー。
そんなシドニーを見て伸行はいつまでもシドニーに傘を取りに行ってもらっていいの?と迷います。
こういう二人の関係がとても好きです。
シドニーは幼なじみのお兄ちゃんで大事な友達。シドニーは好きで伸行を守っていても伸行がそれじゃダメだと思ったら少しずつ変わっていくんじゃないでしょうか。でも今はまだだからどうなりたいのか、わからない、という感じです。
この先がすごく気になるし、急がないでゆっくり見守りたくなる二人です。