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合意じゃないけど4巻目にしてようやくキスシーンがあり、でも5巻に入るとやはり何も進展しておらず、もとの「親友」で「隣人」に戻ってる…と思ったら、最後に大きな進展のある一冊でした。
糖度の低さに慣れていたので正直少し驚きました。
シドニーが伸行を好きな事は誰がどうみてもわかりやすく書かれているのですが、それをちょっとわざとらしいくらい伸行が気がつかない…のが一種のステイタスになっている作品だったので、それが見られなくなるのは残念な気もします。
とても簡単な英語ですが、やっとシドニーが愛の告白をするシーンがあります。
何となくロマンチックなムードになって告白・・・というわけでなく、事件に巻き込まれた上に熱を出した伸行の様子がおかしくて、それを止めようと勢いにあまって、という感じです。
待ちに待ってたシーンのはずなのに、事件の真っ最中に、今、ここで!?という感じでした。でも、それが逆によかったかも。
かといってその後なにが変わったというと何も変わってないません。
ただ後ろ向きになりかけていたシドニーへの気持ち(半同棲状態で恋人を作る邪魔になっているのなら自分は出て行こうか、とか)が前向きになっています。
シドニーが好きだという純粋な気持ちを大事にして、たとえそれが自分にとっては友情でも一緒にいようと結論を出します。
シドニーももう隠さないでいいから気楽と言ってますが、それでまた同じ生活に戻るんだろうなぁ。
でもシドニーの元恋人に対するもやもやを自覚している分、少しずつ進んでいるのだと思います。
このお話、子供の頃の2人の回想シーンが頻繁に出てきますが、それは何かあるたび伸行が思い出の中に逃避するから。
10年以上離れていたシドニーと伸行の再開ものなんですが、普通なら出会いがわからないと再会ものって楽しめないと思うんです。
でもこれ、出会いだって最初の1話目でされた説明だけで後は回想シーンがそう頻繁になくても、2人の絆の深さとかが今のやりとりだけで十分伝わってくるんですよね。
そこがすごく好きです。
いつもいつも事件に振り回されている2人ですが、できればアパートで日和ってるシーンがもっと見たいなぁと思います。
今回も殺人事件で事件関係者にシンクロしてなんとなく事件を解決するノブ。オカルトミステリーまでは行かないけど犯罪を引き寄せてしまうタイプではあると思う。コ○ン君みたいな。
今作でシドニーとノブの関係はほんの少しだけ進展しました。10段階の内の1くらいの前進だと思うけど。ノンケだけどノブにとってのシドニーはやはり特別みたいです。シドニーの元彼のロッドは相変わらずいい男なのにな。救済されるといいな。
受け至上主義の私としてはノブをもっと好きになれる要素がどんどん増えるといいなと思います。長髪はいつか切ると思うけど、早く切ってほしい。明るい色ならともかく黒髪のロン毛は重い感じであまり好きじゃないので。