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tatoe nani wo nakushitemo
ちょっとサスペンスタッチのシリアス。
でもどこまでも『きたざわさんの年の差(年上攻)もの』の範疇でした。私の好みに近い方の。
きたざわさんの、どんな設定でもしっかりカラーが出るところはスゴイと思う。
それにしても、20歳差です。35歳と15歳。
『年の差(年上攻)』『可愛い(場合によってはショタっぽい)受』がお得意の作家さんとはいえ、ここまでのはちょっとない気がしました。
しかも、佑(受)は発育不良で12・3歳に見えるって設定だから、余計に年の差強調される感じなんですよね。
ただ、佑は監禁生活を送っていたことから、謂わば純粋培養の『ピュア』ではあっても中身は幼くはないんですけどね。
ですから、本文中の描写では『ショタ』って感じはあまりしませんでした←挿絵は別です。もうどうしようかと思うくらいにショタちっくです。小学生にしか見えません(でも、確かに本文に忠実ではある)。
メインのラブはまあいいんですが、私は脇の城野のなりふり構わない執着が気持ち悪かったんですよ。まあ『不気味な敵役』としてはこの上なく成功してるのかもしれませんが。
そのわりにラストがあっさり過ぎな気がする。
でも、確かに突っ込みどころは山ほどありますが、それを除けても結構好きなんです。
シリアスでも暗め・重めでも、きちんとハッピーエンドで纏めてくれる作家さんなので、とにかく安心して読めます。
そして、イラストがよかったです。
近未来SFなんだけど、色々と中途半端な感じでした。
受けは15歳で、謎の男のもとで5年間も監禁生活させられてて、ピュアで、天才ハッカーで…。
天才ハッカーという設定を後半で生かして欲しかったです。「ピュア」というのもナンダカナァ。純粋培養なピュアさを何度も書かれてたけど、ただそれだけじゃ萌えないんだよね。
攻めは特殊な警察官で大人。受けを監禁生活から助けだします。
職務で知り合った15歳の少年(しかもその年齢よりかなり幼く見えるらしい)を、ナチュラルに恋愛対象にすることに、どうにもモニョモニョしました。
養子縁組も、最初から下心アリでしようというのがウーン…。
結果論的にお互いに好きになってたからいいけどさ、とりあえず「そうじゃない」という前提でストーリーをすすめてくれないと、モヤモヤしてしまう。
むしろ受けを5年間監禁しつつ何もしなかった執着男のほうに惹かれましたw
監禁男はイカれてるけどさ、いっそイカれてるのがイイ。
執着の理由がピュアだからというのはよく分かんなかったけど。
あと、過去のハッカー事件や殺人事件を絡ませたミステリー的な部分については、テンポが悪く感じました。
気持ちを通じあわせる場面は好きでした。
受けがまっすぐに告白したので、オオッと。
こういうまっすぐさは好き。