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この作者様の作品は、基本的には穏やかな話ですよね。
実は、その秘密は、誠人にとっては、驚く様な展開なんですが、そんなに大波乱もなく、静かに物語が終わっていきます。
ここから先はネタバレですが、多分、この物語のラストには好き嫌いがはっきり別れそうな気がします。
個人的には、前向きなサヨナラは、有りだと思っているので、割と嫌いじゃない終わり方だったんですが、人によってはちょっと……ってなるかもしれません。
あっ、いや、悲恋じゃないですよ!
「また会う」のが前提の、「今は」サヨナラです。
だから、とっても前向きな別れなんですよね。
ただ、それが「すぐ」会えるというものじゃないだけで。
なんだか、その時まで、「頑張ろう」ってお互いが思って別れられる強さって、こっちも背筋がしゃきっと伸びる様な気がするんですよね。
結婚とか、そういう紙の制約とかがあれば、ある程度の拘束力が二人の間に存在すると思うんですけど、何も形になるものがないからこそ、お互いの努力だけで、その「また」を掴まなきゃいけないのに、とっても二人が前向きなのって、すっごくすっごくいいと思うんです。
そんなことを考えさせられる小説でした。