やさしい告白

yasashii kokuhaku

やさしい告白
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神0
  • 萌×21
  • 萌2
  • 中立0
  • しゅみじゃない0

--

レビュー数
3
得点
10
評価数
3
平均
3.3 / 5
神率
0%
著者
うえだ真由 

作家さんの新作発表
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イラスト
青樹緫 
媒体
小説
出版社
成美堂出版
レーベル
クリスタル文庫
発売日
価格
¥476(税抜)  
ISBN
9784415088815

あらすじ

幼い頃から大好きだった下宿人の玲司の結婚報告を受けて祝福した夜、その弟・涼司に失恋の慰めを求めて体を重ね、胸に息づいていた小さな恋の花を自ら手折ってしまった直希。
その想いは永遠に告げられることがなくなってしまったけれど、後悔に震える直希をいつもそばで見守ってくれたのは涼司だった…。

表題作やさしい告白

下宿人・大学院生(23歳)
下宿屋の息子・高校生

その他の収録作品

  • あとがき

レビュー投稿数3

意外と切ない下宿モノ

1冊丸ごと表題作。直希(受け)の目線でストーリーは進んで行きます。

下宿屋の息子、直希は高校2年生。下宿人である玲司(26歳)がずっと好きなのだけど、告白はしていない。玲司の結婚を祝った夜、直希は玲司の弟・涼司(23歳)に慰めを求めて抱かれます。その翌日、玲司が事故に遭って亡くなってしまい…。

直希は涼司と新しい恋をしようとしていたところ、玲司が亡くなったことでためらいます。涼司は、直希が玲司の形見を求める姿を見て、玲司のことを忘れたくないのだと知り、玲司の身代わりで好きになってもらいたくない、同情で恋人になって欲しくないと今までのことをなかったことにしようと告げます。

表紙イラストでは二人は笑顔でしたし明るい感じだったのですが、切ないテイストでした。直希は泣いてばかりの印象があります。涼司は終盤はキレてしまいますが、忍耐強く接していて好感が持てます。

片思いの高校生受け、一つ屋根の下、優しい年上攻めがお好きな方にお勧めです。死ネタが入りますので苦手な方はご注意ください。

0

やさしく、せつない。

確かに『下宿もの』なんですが、それ以外の要素の方が遥かにインパクトある作品だと思います。

下宿屋の息子・直希(受)は、一緒に暮らして来た8年間優しく見守ってくれた下宿人・玲司にずっと片想いしています。
でも、玲司が結婚すると聞いて失恋した直希は、同じく下宿人である涼司(攻・玲司の弟)に好きだと告げられ、慰められるために体の関係を持ちます。


【以下、ネタバレ注意!!!】









あらすじにもそれとなくあるのでいいかなと判断して書いてしまいますが、この翌日に実家に帰省した玲司は事故で亡くなります。

三角関係であろうと一方的な想いであろうと、メインに限りなく近い(三角関係だと考えればメインですが)キャラクターが死ぬ展開はどうも苦手なんです。
絶対無理!ではないんですが、少なくともこれはあまり後味がよくなかったですね。

それと、亡くなった人、ましてそれが片想いの相手なら綺麗な想い出だけが残るのは当然だとさえ思いますし、直希がその気持ちを抱えていることを涼司がどうこう言うのが、ちょっとう~んという感じでした。まして形見の品に当たるなんて以ての外だ!

これがあったから、涼司にちょっとわだかまりを感じてしまったんだと思います。もともと私が、意地の悪いことをして気を引くというタイプのキャラクター自体が好みじゃないから余計なんですが。
それでも涼司がやなヤツだとは思わないし、決してキライじゃないんですよ。

もし玲司の『退場』がもっと早ければ、残った2人の『その後』にもっと分量が割かれていれば、また違ったと思います。
どうしたって『玲司の死』を忘れることはできないんだから、お互いがそれを乗り越えて行くあたりをに重点を置いて描いてくれた方がよかったな(分量としても)。

扱っているものが重いんですが、ストーリー自体はよかったと思うし文章も綺麗です。全般にとても抑えたイメージを受けました。
トータルではちょっと物足りないかな~と感じはしますが、悪くはないんです。確かに好きなんですよ。

ただ、イラストが今ひとつどころじゃなかった。それがすごく残念です。

2

下宿物語

小さい頃からずっと思い続けていた下宿人の玲司に失恋し、
玲司の弟・涼司と身体を重ねてしまった主人公・直希。

失恋の慰めを涼司に求めた直希に、
以前から直希のことが好きで、彼の弱った心に付入った涼司。
どちらも少しずつ狡くて、哀れです。

しかし偽りの一夜でも、肌を合わせた涼司を何となく意識しだす直希。
このまま直希と涼司がいい雰囲気になるのかしら?とニヤニヤしていたら、
とんでもない不幸な事件が起こってしまうのです!

上手く行きそうだった二人の関係は、一気に後退。
いつまでも思い出に縋り付く直希を、
辛抱強く見守ろうとする涼司の葛藤が、痛々しくて泣けます。
誰も悪くはないのに悲しい展開になっていくのがたまりませんでした。

下宿ものがやりたくて、この作品を書いたうえださん。
そのせいか、下宿生活の描写が楽しげで気合が入っています!
こういうほのぼのした下宿生活っていいなぁと思いました。

0

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