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中年リーマンの悲哀感が凄く、漂っていてリアリティを感じます。
自分もアラフォー世代の端くれで、男と女の性の違いはあるけれど、柚木さんの身の上は人ごとではない様な気持ちにさせられました。
さてそれにしても、柚木さんてば不幸の二乗三乗を背負ってる割には、四方との愛情を育んでいく過程は、読み手である私に、和みを与えてくれる作品で、凄く気に入ってる作品で、何度も再読している一冊です。
目覚めたら、自分は裸、
隣にいたのは裸の男で、そしてその背中には、見事な彫り物がありました。
と、ドタバタ始まるストーリー。
ダメだめ男・柚木に、ヤクザ・四方は、2週間だけ恋人になる約束だと、迫るのだが、酔っていた柚木にはなんの記憶もない。
そしてなぜ2週間で、なぜ柚木なのかを、読者は柚木と一緒にやきもきするのだが、、、
ヤクザ物でも、「エス」とか「夜は~」と違った、ライトな路線。
シリアスでハードな英田サキも勿論好きだけど、こんな味わいの作品、もっと読んでみたいな
めっちゃ面白かった。
さすが英田サキさんだなァと思いました。
主人公はアル中寸前のダメダメリーマン。
酔っ払って目が覚めると、となりにヤクザが寝てた。ケツが痛い。どうやらセックスしてしまったようだ。慌てて逃げ出す気の弱いリーマン。
ありがちな冒頭なんですが、それからのストーリー展開が最高でした。
話はコミカルに進みます。ヤクザに会社に押しかけてこられて、びびって交際をokしてしまう。パニック起こしながらも、セックスは気持ちいい。どうしよう。しかもだんだんそのヤクザの純情乙女な性格を知るにつれ、好きになってしまう。
リストラにあい、妻から離婚を言い渡され、背水の陣に追い込まれたリーマンを優しく労ってくれるのはヤクザだけ。
でもそのヤクザは、鉄砲玉としての使命があった。鉄砲玉になれば、死ぬか懲役か、二つに一つしかない。
愛するヤクザのため、気の弱いダメダメリーマンは奮起します。
コミカルに始まったストーリーですが、最後はキューンとさせられちゃいました。
同じヤクザモノでも、夜シリーズやエスシリーズとはまた違う系統のお話でした。