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toshino sa fufu

原作既読。
年下夫の潤也を山下誠一郎さんが、年上夫の啓司を加藤将之さんが演じています。
2人の声のバランスがとても良くて素敵な組み合わせでした。
恋人同士で同棲しているのに、お互い愛しているのに、素直になれない2人の複雑な心情、あふれ出す愛情、滲み出す嫉妬、など奥底の感情が声色に話し方から伝わってきました。
たつもとみお先生の作品は粘度高め、濃厚な世界観があると思いますが、今作もかなりねっとりしていて、ドラマCDになるとさらにその粘度が高まった印象を受けました。
ピリピリするところ、ドロッとしたところ、聴いていてちょっとしんどくなるほどでした。
金銭的に面倒を見て養ってあげているという自負と、だから恋人が離れていかないのだろうという自己肯定感の低さから、嫌な言葉遣いをしてしまいがちな年上夫の啓司。
年上夫の啓司が悩み苦しんでいることを知っていて、それをひっくるめて愛しているのだけれど、その悩み苦しみからは解放してあげられない、解放してあげようとしない、年下夫の潤也。
2人がお互いを想う気持ちと、複雑な感情、それによる言動が、愛しくもあり、切なくもありました。
愛だの恋だの、柔らかくて素敵なものだけではなく、人間の欲とか苦しみとか、奥の奥、見せたくない、触れられたくない部分にまで深く掘り下げて表現していた作品だと思います。
後半、年上夫の啓司がかすかに声を震わせながら、途切れ途切れ自分の気持ちを言葉にして伝えようとする様子がとても愛おしく感じました。
年下夫の潤也がそんな年上夫の啓司をやさしく上手に誘導して言葉をつむがせてあげる様子も素敵でした。
前半よりはるかに情感豊かな話し方になっているところにも感銘しました。
BGMが使われていましたが、山下さんと加藤さんの演技だけで、BGMなしでも十分に聴きごたえのある作品になっていたと思います。
(冒頭からすみませんが白状します)某モビルスーツアニメの山下さん演じるキャラのお声がとっても良くて注目が高まっていたタイミングで、こちらの作品が配信になりチェックした次第です。
そんなわけなので原作未読です。歴史のある人気作品のようなので原作もチェックしたいと思います。
山下さんの年下攻演技、期待以上にたいへん…たいへん良いものでございました。ありがとうございます。
また、お相手の加藤さんにつきましては、攻演技のイメージが強く
受演技は、以前にいちゃんでリバられていたのを聴いた際、なんだかいけないものを聴いてしまったような痛々しさがあったのですが(そういう作品だったこともあり)
今回はそんな感じは全くなく、違和感なく楽しめました。
キャラクター設定や、そもそも山下さんとの相性がいいのかもしれません。
カドカワさんのボイスコミックシリーズは、
なんとなくライトというか全年齢向けというか(笑)な印象があったのですが、
しっかり絡みのシーンも充実してきたように感じました。
「完全版」と書かれているからなのかな??
それに伴ってなのかお値段も少し値上がりしてきたような気もしますが(勘違いでしたらすみません)一般的なCDもだいぶ値上がってますし、それに比べれば手に取りやすくはあります。
キャストトークも付いているので満足感が大きいです♡
BLCDは、キャスト目当てで飛びつくことが多いのですが
知らなかった素敵な作品に出会える貴重な機会だなあとしみじみしました。