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tsugunai
シリーズ2作目。
前作で、生徒会長と寮長であった二人が今回のメインカップル。
ただ、少し前作で感じた寮長の性格が大分違いました。
主人公は、前田恭。
優しい父と仕事のできる母とに育てられたまっすぐな少年。
今までは、仕事ができ、引っ張りだこな母に連れられ、日本中をあちこちと転校を繰り返してきた恭だったが、今回の母の異動先は、日本を遠く離れた海外。
英語の苦手な恭は、さすがに海外へは行けないと思い、また、かつて父が在籍して、思い出話をしてくれていた全寮制男子校・愛敬学院へと進学を決める。
そんな恭が同室になったのは、生島裕也という頭よしルックスよしの超完璧人間。
ところが、そんな生島が恭だけには態度が違う。
どうやら、二人には過去に接点があり、恭はその時に生島に対して何かをしてしまったらしい。
しかもそれは恭がよく見る夢と関係があるようで。
「復讐だ」と繰り返し、恭に嫌がらせをしてくる生島はどんどんエスカレートし、ついには恭を「無理やり抱く」と言う。
そんな感じの話でした。
訳のわからない逆恨み(?)を買い、体を言いようにされる恭と、その苛立ちをどこにも見つけられなくて、恭にひどい執着をみせる生島の話でした。
途中で、恭が倒れて、ネタばらしがされるんですが、その内容はかなり生島の身勝手さがわかる内容。
そして、実は変質的ともいえる執着心を生島は恭に抱いている、と。
個人的には、生島のような粘着攻めは割と嫌いじゃないんですが、実は自分で自分のことを刺したのに、恭が生島を刺したって嘘ついちゃったところは好きじゃない。
そこはもうちょっと頭を使って、「この傷の原因はお前だ」程度にぼかしておいて、勝手に恭が勘違いをするように仕向けるぐらいの知恵がほしかったなー……とその方が萌える。
まぁ、それだけ生島に余裕がなかったってことなんだとは思うんですが、個人的にそういう人を傷つける系の嘘をつく男はそんなに好きじゃない。
そういう意味でちょっと減点でした。