お買い得商品、セール品、中古品も随時開催中
作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます
ちょっとというか、結構重くて鬱になりそうなエピソードもあるお話なのですが、同時にかわいらしいエピソードもいっぱいある作品です。
シドニーは今回、軍隊にいたころの同僚の葬式に出るためニューヨークを離れます。
戦争の身体に見える後遺症に苦しむ人もいれば、シドニーのように目に見えない傷に苦しむ人もいる。
同僚の、後遺症からくる死を知って呆然となるシドニーを伸行がただ抱きしめるシーンがありますが、すごくせつないです。
答えの見えない闇の中にいるような感じです。
シドニーは戦争で沢山の人の死に触れたこと、人の命を絶ったことに今も苦しみ、足掻いて悩んででも伸行には打ち明けられない。
囚われそうな沼の中にいるようですが、どうすることも出来ないしどこかに吐き出すことも出来ません。
でも伸行といると幸せだと、氷が解けるようだと言うのです。
肝心の伸行は詳しいことはわからなくても自分の無力さを嘆き、シドニーが苦しむと悲しい。それがどんどん悪循環になっている気がする。
2人はこうした苦しい日々と可愛くて純粋な日々を繰り返しています。
でも今回初めて、シドニーが「葬式から聞いて欲しいことがある」といったのがとてもよかった。
お話とは関係ないのですが、このお話始まったときは96年くらいなのに最初から携帯電話を持ってるから、日本よりアメリカの方が普及が早かったのかなぁと思ってたら、このころのケータイって、ほんとに電話しかできないみたいですね^^;ちょっと時代を感じました。
暗い反面、今回とても萌えたというか、初めてかもしれない、誰かに嫉妬するシドニーが見られます。
ライバルとかが出てこないし、シドニーの元カレに伸行が嫉妬するシーンは前にちらっとあったけど、他の男性に声をかけられたりとか、恋愛部分で一悶着あることがないので、今回初めて事件で知り合った消防士・スティーブに伸行が口説かれて不機嫌になるシドニーが見れて楽しかった!
「心配の種が増えた」て言ってますが、こうやって嫉妬したりされたりとか、恋愛部分でゴタゴタするお話がもっとあったら嬉しいのになあって思います。
伸行が鈍感で天然で、ゲイが多い通りにもふらふら遊びに行っちゃうのでシドニーは大変ですね。でもこの伸行の鈍感さも楽しい。
シドニーが伸行に決して言わない「形容詞」って何なんだろうと思います。
伸行が自己評価が低いキャラなので、(シドニーに対する評価は高いのですが)シドニーがカッコイイ!てのは伸行の視点から伝わってくるんだけど、伸行のかっこよさってあんまり伝わってこないんですよね。
なのでシドニーから見た伸行の見た目の評価とかもっと知りたいんだけど、シドニーの口が悪くて伸行のことを鈍感とかガキだとかって悪口しかいわないのでそれもなぁ^^;
そういう二人も好きなんですが。
それにしても、伸行が関係ない一般市民なのにふらふら事故現場に1人ででかけて事件を解決しようとするのもシドニーからしたら心配で紀が気じゃないだろうなぁと思います。
今回の事件はノブの父親の会社の部下の芹沢が、大規模火災の起きたビルを仕事で訪れていた、ということでシドニー達も捜査に関わります。ノブはなんと建物にまでシンクロ?不思議な人です。
事件が起こってはノブも協力してそれを解決というパターンの決まってきたシリーズですが、今回シドニーが軍人時代の友人の葬儀でサンフランシスコへ1人で行きます。この作品初めての西海岸。その友人の妻の態度が切なくて涙を誘います。
今回、ゲイの消防士のスティーブという新キャラが登場。物語中で2年後の9.11の時はシドニーと共にスティーブも大変な目に遭ってしまうんだなあと予想してしまいます。
シドニーとノブはヘンリーの事は空気だとでも思ってるのか目の前でも平気でチュッチュしすぎです。勤務中なのに…。ヘンリーって心が広いなと思います。