甘い甘い恋のエチュードvv

ピンクのピアニシモ

pink no pianissimo

ピンクのピアニシモ
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神0
  • 萌×21
  • 萌2
  • 中立3
  • しゅみじゃない1

--

レビュー数
4
得点
13
評価数
7
平均
2.4 / 5
神率
0%
著者
松前侑里 

作家さんの新作発表
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イラスト
あさとえいり 
媒体
小説
出版社
新書館
レーベル
ディアプラス文庫
発売日
価格
¥560(税抜)  
ISBN
9784403521843

あらすじ

吉井家の三兄弟に血のつながりはない。天然だけど優しい晴吾、口は悪いけど面倒見のいい恭平、そんな2人の兄に愛されて育った操は、幼い頃から晴吾に片想いしていた。だが恐れていた日がやってくる。晴吾に結婚を約束した恋人ができたのだ。行き場のない失恋の痛みを受け止め癒してくれたのは、いつもは意地悪な恭平だった。その恭平が、実はずっと自分を想っていたことを知り……?
(出版社より)

表題作ピンクのピアニシモ

義三兄弟の次男(24歳)
三男(17歳)

その他の収録作品

  • Good Day to Love
  • あとがき

レビュー投稿数4

家庭内恋愛。

義理の兄弟ものです。家庭内恋愛ですね。ストーリーもキャラクターも結構好みでした。

吉井家の3人兄弟は、全員が養子で血のつながりはありません。三男の操(受)は、長男・晴吾に幼いころから片思いしてるんです。でも晴吾が結婚を決めた恋人ができたんですが、その時操の痛みを受け止めてくれたのは、いつも意地悪だった二男・恭平だったんですね。で、操は恭平がずっと自分を思ってたことを知ります。

操はいつの間にか恭平を好きになってる自分に気づくんですが・・・まあぐるぐるなんですが、不思議とイライラはなかったんですよね。好きです。

ただ、続編はちょっと・・・ストーリーじゃないです。晶の友達・達の『彼女』エリカが、そりゃもううっとうしいキャラクターでね~。もうイライライライラ。こういうガキには、子ども(でも15歳)だからって何してもいいなんてわけないってまわりがはっきり言ってやれよ!とツッコミまくりでした。達がエリカに気を遣うのは(理由もあるんですが、それを除けても)まだしも、晶は関係ないんですよ。なぜエリカが晶に対して暴言を吐くのを黙って放っておくのか(一応諫めてはいましたが、結局止められてないんだから温過ぎですよ)、嫌な気分になりました。

エリカに関しては、なぜそんな言動に出たのかの理由がわかった後も、まったくスッキリしませんでした。達はともかく晶には、どんな事情があろうと正当化されることではないと思いましたね。たとえ晶が流せたとしてもです。

私、松前さんの作品って、主人公と同年代(特に高校生)の女の子のキャラクターに魅力感じないんですよね、いつも。

2

ほんわかほんわかした家庭内恋愛のお話でした。

両親が施設育ちだったことから、やはり施設から引き取られた血の繋がらない三兄弟の、次男と三男の恋物語。
両親は亡くなり、兄弟3人で暮らしています。

三男の操(受)は実は最初は長男に秘めた片想いをしていますが、長男が結婚することになり失恋。
操の長男への恋心を知っていて、実は自身が操にやはり片想いをしていた次男・恭平(攻)はそれを慰めますが、操が恭平の気持ちを知ってしまい、二人の間が変化していきます。

失恋よりも恭平の自分への気持ちが気になってしまい、それまでの恭平の優しさと愛情に気づく。
そして操もやがて恭平に惹かれていくのですが、そこでもうひと悶着(笑)。

書き下ろしの「Good Day to Love」では恋にぶきっちょな操を恭平が暖かく受け止めていていい感じでした。

ギスギスしたところが全然ないし、男3人で暮らす家庭なのに、長男は家庭菜園をしていたり、次男は料理が上手だったり、三男は掃除が趣味だったり、アットホームな空気に癒されます。
「ピンク」のタイトルを裏切らない、甘いお話でした。

1

草食系やなァ

文章うまいし、ストーリーにはしっかり骨格がある…んだけど、どうにも萌えがない。

みんなみんなイイヒトなのだ。草食系なのだ。
ドロドロしたことしてても、イイヒトで草食系なのだ。
登場人物みんな、お人形さんみたい。つるーんとしたキューピット人形。
主人公はワガママで、いまいち可愛げがないし。典型的な構ってちゃんだなと。
最初は上のお兄さんが好きだったけど、だんだん下のお兄さんが好きになる。どっちも義理の兄貴です。
相手が自分を好きだったって分かってるのに「もう自分のことは好きじゃない」と決めつけて告白しないとか、えっちしたいのに「したい」って言わないとか、

男なら言えよー!
イライラするなァもう!

と思っちゃった。
男×男なのに、男×女のカップルを見てる気分でした。
攻めのほうにも、「おまえはエッチしたくないのかよ!股間についてるソレ、使わないなら切っちまうぞ!」と言いたくなったw

するする読みやすいのは良かったです。

0

優しいお兄ちゃんといじわるなお兄ちゃん

兄弟ものですが、「兄弟だから」という背徳感は全面に押し出していない感じの作品です。
その分、「恋愛もの」という感じは強く出ている気がしました。

晴吾、恭平、操は、施設から引き取られた血の繋がらない三兄弟。
育ての両親を亡くし、兄二人は家で翻訳の仕事をしながら操を育て、操はそんな兄を支え将来は同じ仕事に就くつもりでいます。
 
操は長男の晴吾が幼い頃からずっと好きですが、晴吾が結婚することになってしまう、という、出だしのっけから失恋してしまいます。
兄弟ものでも全員血が繋がらないからか、男同士ということは問題になるのかもしれないですが、兄弟だからいけない、と悩むような重さはなかったように思います。
むしろこれが男女であれば、別々の施設から引き取られて家族になった血の繋がらない2人が大人になって恋をする…という恋愛ものはなくはないかも。

優しい兄である晴吾に対し、歳の近い兄・恭平は昔から操に意地悪。
小さいころは泣かされたけど、成長した今は互いに悪口をいいあう、よき関係(?)て感じがします。

晴吾に失恋して操はどん底に落ち込みますが、恭平に慰められ、実は恭平も、操が好きだったと知ってから恭平が気になる存在に…。
やはりこれも男女もので普通の恋愛ものであれば、今までなんとも思ってなかったのに、失恋を慰められてから気になる…というお話はある意味の王道かなあと思います。
けれど、これを読んでいて感じたのは王道とはちょっと違う、兄弟だから?同性だから?なのか、あれあれ?それでいーの?て感じの違和感というか。

何せ、長い長い片思いをしていたのに、その思いに踏ん切りをつけて数日後には恭平が気になる、さらにその数日後には恭平のことで頭がいっぱい、そして恭平が好きだと確信する…というはちょっと早すぎる気がしませんか^^;

「今までお兄ちゃんとしか思ってなかったのに」、というセリフがあるんですが、…そこなんですよね。
晴吾のことは最初から男性として意識していることがかかれていますが、恭平のことは、兄だとしか思ってなかったと書かれています。兄の好きが数日で恋愛の好きになるかな?
そのへんが個人的に納得いかなかったです。

お互いが好きであるという空気をまとわせるも、恭平に恋人が出来たと勘違いした操は「兄弟で恋愛なんてお手軽なのはやめよう」といって恭平を拒否します。
「兄弟で恋愛なんてお手軽だから…」みたいな理由もちょっとどうなのかと。もっといけない理由があるのでは…。そのあたりの、操の葛藤の重きの順序が何だかおかしい気がするのです。

この操というキャラクターが、健気でいいこなのですが、恋愛に対しての思考がなんだか浮ついていて腑に落ちない。
自分で勝手に恭平に彼女がいると勘違いして恭平を振って、「ほんとは恭平と恋人になりたかった」と落ち込む操もちょっとしっくりこなかったです。

兄弟で恋愛はやめよう、と言った理由が兄弟だからダメ、恭平にはまともな恋をしてほしいという気遣いからきた嘘ならわかるのですが、これだと
単に相手に彼女がいるなら、「こっちは別に好きでもなんでもなかったからきにしないでね」、てふりして見栄をはっただけみたいに思えます。
とにかく血が繋がらなくても、兄弟であるということをもう少し深く取り上げてくれないと軽いだけのお話に思えました。

最後、家を出る決意をした恭平を追いかけていくシーンも、あたりさわりがない山場で、悪くいえば意外性がなく、考えられる中で一番普通のラストシーンを選んだ、ていう感じがしました。

両親も兄弟も誰一人血の繋がらない家族。設定は非常に魅力的だなぁと思います。
でもお話が、展開も心情の変化もさらさらしすぎていて、先が読めすぎてしまう感じが勿体なかったと思いました。

0

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