わがまま公爵令息が前世の記憶を取り戻したら騎士団長に溺愛されちゃいました

転生に気づいたら今の記憶がありませんでした

今回は王立騎士団長と公爵家令息のお話です。

前世を思い出したら現世の記憶をなくした受様が
攻様に溺愛されて幸せになるまで。

受様は母が再婚で義父ができるも馴染めず
弟が生まれて母の関心も薄れていき
中学に入ると義父に虐待されるようになり
18才で衰弱死させられます。

ごめんなさいと言い続けた受様が
次に目覚まして姿見に映った自分を目にすると
頭の中に大量の情報が流れ込んできます。

受様は鏡の中の自分が転生した姿だとは理解しますが
今の名は思い出せません。

よろよろとベッドに戻った時に部屋の扉を叩かれて
驚いてベッドから転げ落ちて大きな音を立ててると
音に気付いた執事が駆けつけてきますが

いつもと違う受様の様子を訝しまれ
受様は記憶がない事を打ち明けることになります。

子供のころから受様を知るという執事は
今の受様も大切なご子息に変わりないと言い
優しく接してくれるのですが

実は現世の公爵令息は驚くほどの美人ながら
我儘放題の暴君として有名でした。

そんな受様でもただ一人の跡取りなので
父侯爵は王の仲立ちで王子の従兄弟である攻様を
婿に迎える縁談を整えます。

攻様は文武両道で人柄も良い王国騎士団の団長で
身分的にも受様に釣り合うために選ばれたのです。

受様の父侯爵はこ子の縁談話をもって帰宅し
受様が記憶のない事を知っても愛する息子だと
抱きしめてくれますが

受様が何もわからなくても公爵子息として
王が仲介する縁談話を破談にはできません。

果たしてこの結婚は受様にどんな未来をもたらすのか!?

WEB小説サイト「アルファポリス」掲載作を
改題改稿しての書籍化で異世界転生した受様と
婚約者に選ばれた攻様の異世界転生ファンタジーになります♪

気が付いたら悪役令息になっている異世界転生モノは
好きで読んでいますが
本作の受様のように前世の記憶が完全にない設定は
かなり斬新に思いました。

受様が今世の公爵子息に転生したのは神の采配で
今世の公爵子息としての記憶がないのは
亡き公爵夫人が関わっているという変化球です。

攻様は受様が別人であることに気づいくも
健気でかわいらしい今の受様に即落ちで
記憶のない受様はそんな攻様に頼る気満々なため
何も知らない受様に結構やりたい放題です(笑)

受様が恥ずかしがって夫夫なら普通の無敵ワードで
夜の準備も着々と進めたますが
それが自分の首を絞める結果も招いていて
ラブ路線は美味しいです♡

受様の設定の特殊性は伏線回収されていき
問題は受様の悪役令息ぶりを知る貴族たちに
受様の代わりぶりを知らしめる方法くらいでしたが

これもいい感じで挽回されての大団円で
終幕まで無理なく楽しく読ませて頂きました　(^-^)/