拾った駄犬が最高にスパダリ狼だった件

真っ黒ワンコに絆される薬師のお話です

今回はA級冒険者の狼獣人と薬師のお話です。

受様が黒犬だと思って保護した攻様に懐かれて
攻様の協力で襲い来る脅威を遠ざけるまで。

受様は流行り病で両親を亡くして天涯孤独になります。
受様は亡くなった両親を看ていて伝説の万能薬があればと
願ったことから万能薬を作れる薬師になる事を夢見て
薬師修業に励んでいます。

受様はその日、
薬剤用の薬草を採りに草原に入り
天気のよさにあまりいかない湖まで足を延ばします。

人毛のない湖畔で夢中で採取していると
突然真後ろで何かが倒れるような鈍い音に振り返ると
大きな黒犬が倒れていました。

背中の深い傷で気を失ったようで
ひるみながらもポージョンを与えて治療をすると
最初は牙で威嚇した黒犬も去ろうとする受様の後を
見守る様に追ってきていたのですが

強い瘴気を纏う手負いの銀の魔物が現れ
走り出た黒犬が戦い始めます!!

受様はポージョンを気化する魔術で黒犬に助力し
色犬は魔物を倒した後は素材採取を訴えるように鳴き
ギルドや受様宅にまで着きます。

根負けした受様は全身丸洗いを条件に色犬を家に入れますが
実は黒犬は狼獣人で今回の攻様なります♪

果たして獣姿で受様についてきた攻様の真意とは!?

WEB小説サイト「アルファポリス」掲載作を
改題改稿しての書籍化で冒険者として活躍する攻様に
ロックオンされた受様のもふもふファンタジーになります♪

受視点と攻視点が交互に進むので読者には
相手に見えないそれぞれの事情や心情が見えていて
ワクワクで読み進めました。

攻様が受様についてきたのは単なる好奇心でした。

攻様は人型も取れるS級目前のA級冒険者で
気配を消して襲い掛かってきたA級魔物に深い傷をつけられて
辛くも逃げ切ったところで受様に出会ったのです。

受様は攻様の手当をしてくれたばかりか
魔物との戦いではサポートまでしてくれた受様への
好奇心が捨てられずに付いて行くのですが

最初はA級冒険者なのに大怪我で動けなくなったり
獣姿とはいえケツの穴まで丸洗いされたのが恥ずかしくて
獣人だと言えなくなるのですよ(笑)

そんなこんなで攻様は頑張ってワンコでいますが
いつまでもそんなわけにはいかず(笑)バレちゃうのも
バレたら即恋人に立候補する軽さもMYツボでした。

受様もそんな攻様にただほだされてるのではなく
締めるところはしっかり締めて攻様の手綱を取りつつ
助けられる事にも感謝を忘れずで良いコンビになっていく
流れも私好みで良かったですし

大陸を再び襲い始めようとする流行り病を抑えようと
エルフの助力を求める展開も対処法も
それまでの伏線が巧みに効いていて
終始楽しく読まて頂きました　(^-^)/